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お客様事例:陸前高田市


大津波で消失した情報システムを厳しい状況下で短期間に再構築

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サーバーを、再定義しよう。Reimagine the server. Think compute. HP ProLiant Generation 9
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様々な制約のある仮市庁舎にサーバールームを設置するためサイズ、省電力、管理性で優れるHP ProLiant BL460c G7を採用

3月11日に陸前高田市を襲った大津波は、多くの尊い命に加え、市の行政機能の基盤となる情報システムもまるごと飲み込みました。現代では情報システムの存在を前提に、介護保険など様々な住民のための制度が設計されており、システムが止まると制度も止まってしまいます。また、制度実施の基礎となる住民情報、税務情報、さらには情報共有やコミュニケーションなど、市役所内のあらゆる業務や活動がコンピュータ化されています。街の復旧・復興を進めていくうえで、一刻も早い情報システムの復旧はぜひとも必要でした。
陸前高田市 総務部 総務課
行政係長
高橋 良明氏
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
PDF(2.32MB)
陸前高田市

目的

アプローチ

大津波で消失した情報システムの復旧
短期間、厳しい条件下での復旧を目指すため、構築実績のあったHP ProLiant BL460c G7をサーバーに採用
最新のインテル® Xeon® プロセッサーを搭載したHP ProLiant BL460c G7の優れた省電力性能、管理性も高く評価

導入効果

ビジネスへの効果

住民に向けたサービス提供が徐々に回復
職員の業務負担が軽減され、対応スピードも向上
街の復旧、復興に向けた歩みが着実に前進

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お客様背景

陸前高田市 橋 良明 氏
陸前高田市総務部総務課
行政係長
橋 良明 氏
陸前高田市 杉山 功 氏
陸前高田市総務部総務課行政係
主事
杉山 功 氏
陸前高田市 遠藤 祐一 氏
陸前高田市総務部総務課行政係
主任
遠藤 祐一 氏

岩手県の太平洋沿岸部に連なる自治体の中で最も南に位置し、宮城県と境を接する陸前高田市。古くは、栄華を誇った平泉の中尊寺金色堂で使われた金の産出地の一つとして知られ、江戸時代には宿場町として栄えた。好漁場である三陸沖に面しており、近年はワカメやカキ、ホタテなどの養殖を中心とした漁業の街だった。市中心部の前に広がる広田湾の砂浜には、7万本もの松が生い茂る高田松原が広がっていた。

およそ23,000人が暮らすのどかなこの漁師町を、3月11日の大地震が引き起こした大津波が襲い、街の様子は一変。市中心部の家屋はほぼすべてが倒壊し、死者・行方不明者は人口の1割弱、5割を超える世帯が被災するという極めて甚大な被害を被った。高田松原の松もわずか1本を残して、すべてが押し流された。この未曾有の大災害への対応で中心的役割を担うはずの市役所も被害を免れなかった。3階建ての市庁舎は屋上を残して津波に洗われ、市職員の3割もが犠牲になる。

電気も水道も通信手段も途絶えるという非常に厳しい状況の中、市では大津波襲来の当日、高台に残った給食センターに災害対策本部を設置。停止していた行政機能の一部を回復させるとともに、被害を免れた市民と一緒に、全国からの応援の手も借りながら、復旧に向けた取り組みを力強くスタートさせた。

3月18日からは市民への情報提供のため「広報りくぜんたかた」をウェブ上で公開、同20日前後には被災者向けの仮設住宅の建設、臨時診療所での診療などが始まった。4月に入ると、9日には被災地の中では最も早く仮設住宅への入居がスタート、20日には小中学校の授業が再開された。その後、5月中旬には市復興の方向性を示す震災復興計画策定方針の発表、7月下旬には災害派遣されていた自衛隊の撤収、8月10日には仮設住宅入居対象者への鍵引き渡し完了、といったように復旧の歩みは着実に進んでいる。また、夏の恒例行事として人々が楽しみにしている七夕祭りも、市民たちの努力により、規模は縮小されたものの、盛大に執り行われた。


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ソリューション

株式会社アイシーエス 及川 和也 氏
株式会社アイシーエス
副参事
及川 和也 氏
株式会社アイシーエス 鈴木 修栄 氏
株式会社アイシーエス
副参事/サブリーダー
鈴木 修栄 氏

被災した市民を支援するうえで不可欠な住民基本台帳、財務会計の復旧にまず着手

被った災害からの復旧、そして以前の暮らしを取り戻していく復興で司令塔となるのが、住民の最も近くに存在する行政機関である市役所だ。そして、その活動の基盤として必要不可欠な要素の一つが情報システムである。

「10年前であれば、紙と鉛筆で業務を進めることもできたでしょう。しかし、現代では情報システムの存在を前提に、介護保険をはじめとする様々な住民のための制度が設計されており、システムが稼働していないと制度そのものも止まってしまいます。また、制度実施の基礎となる住民情報、税務情報、さらには市役所内での情報共有やコミュニケーションなど、あらゆる業務や活動がコンピュータ化されており、情報システムの一部が止まるだ けでも、その影響は計り知れません」。陸前高田市 総務部 総務課 行政係長の高橋良明氏は、市役所内における情報システムの重要性をこう強調する。

しかし、不幸なことに陸前高田市では、市庁舎1階にあったサーバールームが大津波により完全に水没。サーバーの流失は免れたが、システム上の膨大なデータはすべてが消失。これにより行政機能は完全にストップしてしまった。

住民の安否を確認し、り災証明書などを発行するためには住民基本台帳システム、そして復旧資金の出し入れには財務会計システム。この二つだけでも早急に復旧しなくてはならないと判断した市は、まだほとんど電気も来ていない災害対策本部で高橋係長を中心に情報システム復旧の検討に着手しようとした。しかし、被災した膨大な数の市民が市役所の支援を待っており、情報システム担当の職員にも被災者が出ていた。「我々としてもぎりぎりの状況でした。緊急避難的な措置として、岩手県内で自治体向けシステムに多くの実績を持ち、ここ陸前高田市の行政機能を支える「行政情報システム」でも構築、運用や月次データの保管業務を担ってきたアイシーエスに、情報システムの復旧作業を全面的に委託することにしたのです」と高橋係長は語る。

アイシーエスのレスポンスは速かった。大震災と大津波から4日後の3月15日には、一関事業所からエンジニアなどを陸前高田市に派遣。ひとまずはプリントアウトした住民台帳や宛名帳、ノートパソコンを提供した。災害対策本部に併設されたプレハブ仮庁舎への給電を待って、20日から仮サーバー2台(HP製サーバー1台を含む)の設置作業を実施。「設置した仮サーバーには、当社で保管していた2月末時点での住民基本台帳や財務会計のバックアップデータを書き戻していきました」と、作業にあたったアイシーエス 一関事業所 テクニカルグループサブリーダーの鈴木修栄氏は当時の状況を振り返る。

アイシーエスは構築経験と稼働実績を踏まえHP ProLiant BL460c G7を本番システムに採用

応急処置としての仮サーバーは動き出したが、当然ながら次のステップとして、街の復旧に合わせ、行政情報システムも被災前の状態に戻していく必要がある。「本番システムの稼働目標としたのは、街の高台に建設を予定していた仮市庁舎が完成する7月末でした」と高橋係長。

アイシーエス 一関事業所 営業担当 副参事の及川和也氏を中心に、仮市庁舎の建設概要が見えてきた4月下旬から本番システムで使うサーバーの検討に着手。しかし、単純に話しは進まなかった。「仮市庁舎の概略は決まったものの、ではサーバールームのスペースをどのくらいとれるのか、電力はどの程度確保できるのか、空調システムはどうするか、などサーバーの設置環境を見通すことが困難を極めたのです」(及川氏)。

「仮市庁舎の建設計画にたびたび修正やスケジュール変更が入ったことがその原因といえるでしょう。ある時点で建設資材の調達にメドが立たないという状況もありました。また、サーバールームをコンテナ型で設置しては、というアイディアも一時は検討していましたので」と高橋係長はフォローする。

サーバールームを収容する棟の詳細がほぼ固まった5月下旬、サーバー選定は一気に決着する。「稼働までの期間が非常に短い中で、信頼性の高いシステムを構築しなくてはなりません。そこでまず第一優先で考えたのが、我々にとって扱い慣れたサーバーを選びたいということでした」と及川氏。アイシーエスは岩手県をはじめ、県や市町村向け情報システムで構築実績を誇っている。マルチベンダーでの提供が基本だが、HP製サーバーを使った構築例も数多く手がけていた。一年ほど前に手がけた一関市の行政情報システムでもHPのブレードサーバーを採用。本稼働後は大きなトラブルもなく動いていたため、HPブレードを高く評価していた。

Intel高性能スマート
採用することにしたのは、性能/電力効率に優れるインテル® Xeon® プロセッサー 5600番台を搭載したHP ProLiant BL460c G7。一関市のケースと同じサーバーだった。「構築ノウハウも蓄えていましたし、このサーバーで多くの入札に参加してきたため、費用の面でも予測が立てやすかったということがあります。本番システム全体を市から任されているからには、コストへの配慮も必要でしたので」(及川氏)。

スペースや消費電力、運用形態などの面でもHP ProLiant BL460c G7のスペックが合致

HP ProLiant BL460c G7を選んだのは、もちろんこれだけの理由ではない。ブレードサーバーとしての基本的な性能や機能もきちんと評価してのことである。

まずは、サーバールームの広さがなかなか確定しない中で、サーバーを選定しなければならず、選ぶならできるだけ省スペースなものを、と及川氏たちは考えていた。この点でブレードのコンパクトさは合致した。

また、消費電力が少ないということも魅力だった。「これまでの経験で、カタログ値での比較ではありますが、HP ProLiant BL460c G7は他社製ブレードに比べ、構成した時に一番消費電力を少なくできることを知っていました。供給される電力に制約があることは予想していましたから、できるだけ消費電力を抑えたかったのです」(及川氏)。サーバーの消費電力が低ければ、冷却のための空調装置もより小さくでき、サーバールーム全体の消費電力でもメリットは大きい。

運用面での優位性にもアイシーエスは注目した。一関事業所から陸前高田市までは車で1時間半ほどの時間がかかる。このため、以前からリモートによる運用サービスを市に対して提供してきた。「HPのリモート管理ツールとしてHP Insight Controlがありますが、他社製の同等製品と比べて、非常に使いやすいという印象を持っていました。そこで、陸前高田市のシステムでも同じツールを使いたいと考えたのです」と鈴木氏は語る。

こうした経緯から、アイシーエスでは本番システムのためのサーバーとして、HP ProLiant BL460c G7をHP BladeSystem c7000エンクロージャーに格納した構成を選定。併せて、共有ストレージとしてHP P2000 G3 MSA FC Array Systemを組み合わせることにした。

職員が利用する内部情報系で機能が大幅回復復旧に向けた活動が加速する

新しい仮市庁舎には保管スペースもなかったことから、サーバーなどのハードウェア類を搬入したのは、サーバールームの設置環境が完成した7月初旬。計画していた稼働スタートまでには、わずか3週間しかなかった。

鈴木氏たちはHPからのエンジニアとも協力しながら、急ピッチで本番システムの構築を進めていった。最後に仮サーバーのデータを移行。本番システムは当初の計画どおり、7月25日から無事に稼働を開始した。

「本番システム稼働後の変化として、職員向けの内部情報系システムの機能を大幅に復旧できました。職員が駆使できるツールを取り戻せたことは、今後の復旧や復興に大きな力となります」と、高橋係長は顔をほころばす。

仮サーバーの期間中、メールは共有アドレス、職員間の情報共有も紙ベースで行ってきた。本番サーバーに移行したことで、個人のメールアドレスの利用が可能になり、情報共有は電子掲示板に連絡事項をアップするだけ。業務の処理スピードが上がり、手間も大幅に軽減された。余裕ができた時間はほかの業務に振り向けられるため、仕事の効率は大幅に向上している。

また、一時的に協力機関のサーバーで公開していた市の公式ウェブページも、本番システム上に復旧。今後は、リアルタイムな情報の発信や更新が可能になった。


システム構成図 - 業務システム Active Directory インターネット関連システム
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効果と今後の展望

高田松原で唯一残った松の木は「奇跡の一本松」と呼ばれ、復興のシンボルに
高田松原で唯一残った松の木は
「奇跡の一本松」と呼ばれ、復興のシンボルに

今後の課題は失ったデータをいかに回復するか、大災害に耐えるシステム作りにも挑む

市役所内に様々な前進をもたらしている本番システムだが、冷静に行政情報システムとして提供できるサービスという点から見ると、まだ復旧は緒に就いたばかり。住民基本台帳システムのデータなど、一部は震災直前までのデータをハードディスクから復旧できたが、多くのデータは失ってしまった。

「行政情報システムを以前の状態にまで戻していくには、失ったデータをいかに回復するかが重要な鍵。データの回復には、個別に情報を収集して、入力、データベース化するという息の長い、地道な取り組みが必要です。担当課を中心に、これから全国各地から応援に来ていただいている職員の方々の力も借りながら、こうした作業を一つずつクリアしていくことになります」と、高橋係長は改めて決意を表明する。

高橋係長の下でデータ復旧の作業に取り組んでいる同係 主任の遠藤祐一氏は、こう語る。「本番システムが稼働したことで、これまではできなかったデータの入力作業が可能になりました。これだけでも大きな前進。今後はスケジュールを管理しながら、追加の入力作業のピッチを上げたい」。

また、同係 主事の杉山 功氏が取り組んでいるのは、消防署や学校などの残された出先機関と仮市庁舎のネットワークを復旧させること。「これまでのノウハウを生かし、できるだけ早い時期の復旧を目指したい」と意気込みを示す。

大災害に対してもデータを保全できるバックアップの体勢づくり、システムの稼働を支えるサーバーやストレージ、ネットワーク、電源といった要素の冗長化、など今回の大震災を教訓に、実現を目指すテーマはほかにも多い。しかし、一歩ずつ、陸前高田市は確実な前進を続けている。


市役所概要

陸前高田市
所在地: 陸前高田市高田町字鳴石42番地5
市長: 戸羽 太
URL: 陸前高田市このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 官公庁・研究機関
  災害からのシステム復旧
  導入ハードウェア
  HP ProLiant BL460c G7HP BladeSystem c7000エンクロージャーHP P2000 G3 MSA FC Array System デュアルコントローラー3.5 型ディスクモデルHP D2D Backup System
  導入ソフトウェア
  HP Insight Control

陸前高田市からの依頼に応えたアイシーエスとは

東北地方を幅広くカバーする有力システムインテグレーター
株式会社アイシーエスは、岩手県盛岡市に本社を置き、青森、秋田、宮城の各県内にも支店を擁する、東北地方でも有数のシステムインテグレー ターです。主に自治体や医療、流通といった分野向けのシステムで多くの実績を積み重ねてきており、マルチベンダーでのソリューション提供に強 みを持っています。特に市町村向けシステムでは、住民情報システム、内部情報システムを自社で独自に開発・提供。運用サービスも含め、その高 い技術力には定評があります。今回の東日本大震災に際し、同社は避難所や仮設住宅などへ社員をボランティアとして派遣。被災した住民たちにIT の面から支援の手を差し伸べました。

「広報りくぜんたかた」 震災直後から、復旧・復興に欠かせないきめ細かな情報を市民に発信し続けてきた。

高田松原で唯一残った松の木は「奇跡の一本松」と呼ばれ、復興のシンボルに 陸前高田市の公式ホームページからリンクが用意されています。

陸前高田市の公式ホームページ
 http://www.city.rikuzentakata.iwate.jpこのリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

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  本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。  
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