仮想化インフラ上で今後も増え続けるサービスの運用管理を効率化すべく HP ProLiant BL465c Gen8サーバーが提供する多彩な自動化機能に大きな期待を寄せる

これまで保守契約期間の管理は専用の管理ツールやExcelベースで行っていました。
しかし、いずれも人手に頼るため、徐々に管理がおろそかになります。HP Insight Onlineではこれが自動化できる。
また、障害発生などの状況をHPと我々が自動的に共有できるHP通報サービスにも期待しています。
今後、仮想化インフラ上で稼働するサービスはますます増えていきます。
運用管理や保守対応を可能な限り自動化できれば、スタッフの作業負担も人的なコストも削減が可能でしょう。

国立大学法人長崎大学 学術情報部
情報企画課長 上野 恒信 氏

 

1857年のオランダ軍医による医学講義から始まった医学伝習所に源を発する長崎大学は、その伝統を活かし、地域と世界の両方を意識して人材の育成と研究活動に取り組んできた。同大学では環境対策の一環として、投資効果の高いグリーンICT化に向けた取り組みを2011年度から開始。最初のステップとなった仮想化によるサーバー統合で、同大学の要求したハードウェア仕様を高いレベルで満足させたことにより、サーバーからストレージ、スイッチまでHP製が一括して採用された。そして2013年度からのVDI環境構築でも、稼働実績が評価され、HP ProLiant BL465c Gen8をはじめとするHP製ハードウェアを再び選択。学びと業務の新しい形を追求する挑戦が進んでいる。

業界

学校

目的

  • 省エネ化と学び・業務の場の進化に向けた学内ICT環境の改革

アプローチ

  • 低消費電力、省スペース性などに優れたブレードサーバーを想定
  • スモールスタートとデータ保全を意識し、ストレージには高い拡張性と可用性の両方を要求
  • 変化や障害への対応スピードを上げるため、管理性の良さも重視
  • 仮想サーバー数で有利な、コア密度の高いAMD Opteron™ プロセッサーを搭載したHP ProLiant BL465cを採用
  • ネットワークRAIDやシンプロビジョニング機能を評価し、共有ストレージはHP P4000 G2およびHP StoreVirtual 4000を選択

ITの効果

  • 仮想化インフラの実現により、高い省エネ効果とともに、システム停止などのトラブルが大幅に低下
  • 将来のデータ増やサービス増に対応できる柔軟性と拡張性を確保
  • HP製ハードウェアの豊富な自動化機能、優れた管理ツールを活用し、運用管理の負担軽減に期待

ビジネスの効果

  • 消費エネルギーの削減が継続的に進み、環境対策が進展
  • 教育や業務の変化、新しいニーズなどへの迅速な対応が可能に
  • 学生が能動的に、主体的に学べる環境作りの推進が可能
 

海外に開かれた地域の特性を活かし、地域で地球規模で活躍する人材を育成

グローバル化が進展するはるか昔の江戸時代から、海外との交流窓口となる国際都市として発展を続けてきた街、長崎。この地で、安政4年(1857年)にオランダ軍医による医学講義が行われた医学伝習所を創基とし、「地域社会とともに歩みつつ、世界にとって不可欠な『知の情報発信拠点』であり続ける」ことを基本目標に、長崎で最高レベルの教育と世界基準での研究に長年取り組んできたのが長崎大学だ。

長崎大学では、三つのキャンパスに病院や関連研究施設、図書館、附属学校なども備え、約1万人の学生が学部・大学院で学んでいる。2014年度からは、多文化の共生と協働が求められる現代社会において、国際的に活躍できる人文社会系グローバル人材を育成する「多文化社会学部」が新設される。これで、総合大学として9学部7研究科を擁する体制になる。

同大学では2011年度より、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量削減対策の一環として、ICT環境の大幅な改革を継続的に進めてきた。初年度となった2011年度には学内にあるサーバーを仮想化技術を使って統合する取り組みに着手。そして、3年目となる2013年度には、既存のPCをシンクライアントに置き換える仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)環境の構築に取り組んでいる。

いずれのプロジェクトにおいても、ICTインフラの中核となるサーバーやストレージにはHP製のハードウェアが採用された。特にVDIのプロジェクトでは、その優れた管理性や多彩な自動化機能への期待から、高いコア密度を誇るAMD Opteron™ 6300シリーズを搭載したHP ProLiant BL465c Gen8が、ICTインフラの一部に導入された。


立大学法人長崎大学 学術情報部情報企画課長 上野 恒信 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課長
上野 恒信 氏


国立大学法人長崎大学 学術情報部情報企画課 情報企画班(情報企画担当) 主査 土田 徹 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班(情報企画担当)
主査 土田 徹 氏


温暖化対策の一環として仮想化から始まったICT環境改革

「ICT環境の改革に取り組むそもそものきっかけとなったのは、京都議定書で合意された温室効果ガスの削減目標に沿って、長崎大学としても具体的な取り組みを進める必要が出てきたことでした」と、全学にわたるICT戦略の企画立案と実施、さらにはICTインフラの構築や運用管理も担っている同大学学術情報部情報企画課の上野恒信課長は振り返る。

同大学では二酸化炭素換算での年間の削減目標を1%に定め、どのような手段で達成していくかを検討。太陽光発電の導入、照明や空調の省電力化、フロンガス対策などによる削減効果を個別に見積もっていく中、最も投資コストに見合った効果が期待できる項目としてスポットが当たったのが、ICT環境の改革だった。

早速、情報企画課が中心となって、グリーンICT化に向けた5カ年計画を2011年に策定。計画の取りまとめを行った同課情報企画班情報企画担当の土田 徹主査は「計画の目玉としたのは、仮想化によるサーバーの統合とPC端末の集約化・省エネ化の二つでした」と語る。

当時、情報企画課で管理していた学内の物理サーバーは200台強に上り、PC端末は事務管理用、教育用を合わせると2,000台近くが稼働していた。「サーバーの数を減らすことができれば消費電力の削減が可能ですし、PC端末もより消費電力の少ないシンクライアントへ移行することを考えました。しかし、予算的な制約があったため、まず2011年度は仮想化によるサーバー統合に着手することにしました」(土田主査)


国立大学法人長崎大学 学術情報部情報企画課 情報企画班(情報システム担当) 主査 小野塚 剛 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班(情報システム担当)
主査 小野塚 剛 氏


株式会社ピー・ビー システムズ 営業部 部長 宮地 洋 氏

株式会社ピー・ビー システムズ
営業部 部長
宮地 洋 氏


 

仮想化による新ICTインフラはHP製ハードウェアを全面的に採用

環境対策の一環としてスタートした仮想化でのサーバー統合ではあったが、情報企画課としてはこれを機に、投資コストの削減、データの保全性強化、可用性の向上、システム構築の迅速化といったテーマについても併せて実現したいと考えていた。このため、入札でベンターに提示するハードウェア仕様には、サーバーとしてブレード型、共有ストレージには高い可用性と拡張性を求めることを盛り込んだ。

その背景を、同課情報企画班情報システム担当の小野塚 剛主査は次のように解説する。「より省電力で省スペース、廃熱も減るため空調コストの削減にもつながるということで、サーバーはブレード型を選択することにしました。そして可能な限り多くの物理サーバーを統合できるよう、コア数の多いAMDのOpteronプロセッサー搭載機を指定。一方ストレージでは、大学運営や学生の教育、研究活動に関わる重要なデータを扱うことから、データ保全と可用性を重視しました。また、当初の仮想化はスモールスタートで始める計画だったため、将来のデータ増に対応できる拡張性を備えていること、しかもその操作も容易なことが不可欠でした」。

HPではこの入札に対して、サーバーには12コアの高性能なAMD Opteron™ 6100シリーズ2基を搭載したHP ProLiant BL465c G7、またブレードサーバーのネットワークの仮想化や柔軟性向上を実現するHP バーチャルコネクト Flex-10も組み込むことにした。また共有ストレージは、仮想化で多くの実績を持ち、初期投資抑制に効果のあるシンプロビジョニング機能や高い拡張性を実現するストレージクラスター機能などを備えたHP P4000 G2。さらに、スイッチなども加え、仮想化インフラを構成するすべてのハードウェアを一括で提案することにした。

「HPからの提案は、私たちのニーズに非常にマッチしていました。特にHP P4000 G2はノードベースのRAIDが組めるネットワークRAID機能を備えており、可用性・信頼性の点でも申し分ありません。また、すべてのハードウェアを一つのベンダーで統一できれば問い合わせ窓口も一つで済むなど、運用管理や障害対応で大きなメリットが出ます。当初からベンダー統一を考えていたわけではなかったのですが、結果的に、これも大きなメリットとなっています」と土田氏。こうした高い評価により、HP製ハードウェアの一括採用が決まった。


仮想化に引き続き、VDI環境でもHP製ハードウェアを大規模に採用

2012年度に入ると、ICT環境改革の第2のテーマとして検討していたVDI環境の整備に向けた取り組みが徐々に動き出す。改革の意義をより高めるため、大学はグリーンICT化に加え、大学全体の教育・学習環境をICTで次のステージへ進化させることを目指す「ICTマスタープラン」を策定した。

「2台のHP ProLiant BL465c G7での稼働スタートでしたが、仮想化インフラが具体的な形になったことで、省エネ化はもちろん、柔軟なシステム構築や開発作業のスピードアップ、リソースの効率活用などにも自信を深めました。そこで、ICT環境改革の流れをさらに加速させることで、学内でのICT利用のあり方に遡って変革につなげるという狙いが『ICTマスタープラン』にはありました。具体的なICT利用シーンとしては、たとえば語学教育も含めた広範なeラーニングなどが挙げられます。こうした主体的に学べる環境を整備していく際の鍵は、PC端末から置き換わる膨大な数のシンクライアントを束ねることのできる、本格的なVDIのためのICTインフラでした」と、上野課長は解説する。

年度終わりが近づいた2013年2月、VDI環境構築に向けた入札が公告された。それまでのICT環境改革の流れを受け、サーバー、ストレージに関してはすでに導入されているHP製ハードウェアあるいはその同等機という指定が付いた。

「シンクライアントは各ベンダーでさほど大きな違いはありません。しかし、HPからの提案で目を引いたのが充実した管理ツールでした。中でもシンクライアントの一元的なコントロールや管理を行える『HP Device Manager』。将来的にシンクライアントの数が増えていっても、効率的な運用管理が行えそうだと感じました。このツールの存在は、VDIでもHPを選択した大きな理由の一つでした」(土田氏)。

同年6月、VDI環境を支えるハードウェアとして、サーバーにはHP ProLiant BL465c G7およびHP ProLiant BL465c Gen8、共有ストレージにはHP StoreVirtual 4000、シンクライアントとしてHP t510 Thin Clientを組み合わせたHPの提案の採用が決まった。



 

HP ProLiant Gen8サーバーの自動化機能でコストや業務負担を軽減

最新のHP ProLiant Gen8サーバーは今回のVDI環境用インフラから一部導入が始まった。今後、既存の物理サーバーのさらなる統合やシンクライアント化の拡大を進めていく予定だが、HP ProLiant Gen8サーバーが運用管理や保守対応の作業負担軽減にどのくらい貢献できるかを見定めたいと、情報企画課では大きな期待を寄せる。

インテリジェント・プロビジョニング機能に注目しているのは小野塚主査。「セットアップやアップデートに必要なユーティリティ類などがサーバーに標準装備されるHP Integrated Lights-Out(iLO)の中にあらかじめ搭載されたことは大きな変化。意外と手間のかかるメディアの管理から開放されるだけでも助かります。ファームウェアの更新やアレイの構成変更などでも活用していきたいと考えています」。

「これまで保守契約期間の管理は専用の管理ツールやExcelベースで行っていました。しかし、いずれも人手に頼るため、徐々に管理がおろそかになってしまっていました。HP Insight Onlineではこれが自動化できる。また、障害発生などの状況をHPと我々が自動的に共有できるHP通報サービスにも期待しています。今後、仮想化インフラの上で稼働するサービスの数はますます増えていきます。運用管理や保守対応を可能な限り自動化できれば、スタッフの作業負担も人的なコストも削減が可能でしょうから」と上野課長は語る。

構築を担当するピー・ビー システムズで営業部長を務める宮地 洋氏もHP ProLiant Gen8サーバーの新機能を評価する。「1,600以上のパラメーターを記録できるアクティブヘルスシステムは、構築の初期段階でのトラブル原因追求に威力を発揮してくれます。もちろん、本稼働後のシステム監視にも役立つはずですから、大学様にとっても利用価値は高いでしょう」。


新しいICT環境の本格稼働で学び方や働き方が大きく変化

200台強あった既存の物理サーバーも、この春までに半分ほどの移行が完了している。VDI環境は現在、2013年10月からの本番稼働を目指して構築作業が進む。HP製ハードウェアの上に構築されたこれらのICTインフラが本格運用を始めると、学内の学生や教職員の学び方、働き方は大きく変わり始めることになるだろう、と上野課長は見ている。

「学生は好きなとき、好きな場所で、さらにはタブレットなどの好きなデバイスで、自由に自主的に学ぶことができるようになるでしょう。職員であれば、自分の席に縛られることなく、学内の情報にアクセスしたり、利用したりすることが可能になります。それでいて、VDIであればデータの移行や保全の不安、セキュリティの問題なども容易にクリアーできます。こうした変化を生み出していけることが今から非常に楽しみです」と、上野課長は話を締めくくった。


 

会社概要

国立大学法人 長崎大学

所在地:長崎県長崎市文教町1-14

設立:1857年

URL:国立大学法人長崎大学 


国立大学法人長崎大学
本件でご紹介のHP製品・サービス

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