最大搭載ディスク数60基、1筐体内に2ノードを格納可という、 価格性能比に優れたネットワークストレージとして、HP ProLiant SL4540 Gen8を採用

長崎大学では、ICT推進計画として、 「長崎大学ICTマスタープラン」を策定。
その中で、強力な情報セキュリティ対策プランとして、学内外から利用できるオンラインストレージサービスを計画し、平成26年12月から全教職員の利用を開始しました。
本学におけるUSBメモリ等の使用抑制、紛失による情報漏えい防止に優れた効果を発揮できると期待しています。

国立大学法人長崎大学 学術情報部
情報企画課長 上野恒信氏

 

組織が保有している情報が外部に流出する情報漏えい。その原因の一つとして挙げられるのが、個人が管理しているUSBメモリの利用だ。
長崎大学では、以前からUSBメモリ等の利用抑制のために学内で一元化したオンラインストレージサービスの導入を検討していたが、業務情報を入れたUSBメモリやポータブルHDDの紛失事故が発生した。こうしたUSBメモリ等利用のリスクをなくすため、予算措置を検討し、学内で共有できる100TB規模のオンラインストレージサービスの構築に着手した。限られた予算の中で、いかにシンプルに、パフォーマンスに優れたサービス基盤を、いかにコンパクトに実現するか。その唯一の回答がユニークなストレージサーバー__高い電力効率と低コストのバランスに優れたインテル® Xeon® プロセッサー E5-2400製品ファミリーを搭載するHP ProLiant SL4540 Gen8だった。

業界

学校

目的

  • 大学独自のオンラインストレージサービス提供

アプローチ

  • 100TB規模のストレージを、コストを抑えつつ実現する
  • 運用の面からシンプルなハードウェア構成を追求
  • ディスク搭載数最大60基、2ストレージノードを1筐 体内に格納可というインテル® Xeon® プロセッサー E5-2400製品ファミリー搭載のストレージサーバー HP ProLiant SL4540 Gen8を採用
  • パフォーマンス維持のために、SSDをキャッシュに使 うHP Smartキャッシュ技術も導入

ITの効果

  • USBメモリに利用に起因するセキュリティリスクを排除
  • 消費電力は想定していた以上の抑制効果
  • シンプルなハードウェア構成により運用管理負担の少ないサービス基盤を構築
  • 設置スペースの増加も最小限に抑制

ビジネスの効果

  • 学外でのデータ利用や、海外の共同研究者とのデー タ共有を安全に実現
  • 大学全体としてのセキュリティ対策が一段と進化
 

個人が管理するUSBメモリはセキュリティ対策上のリスク

企業や大学をはじめとするあらゆる組織では、利用する情報システムに日々膨大な量のデータが蓄えられていく。その一部であったとしても、このデータが外部へ流出してしまうと、組織全体に対する社会的な信用が失墜する事態にも陥りかねない。ましてや、個人に関係した情報の漏えいともなると、深刻さは計り知れないだろう。

長崎大学では、9学部7研究科を擁する大学本体に加え、病院や附属学校、関連研究施設など、個人情報を扱う機会の多い多様な組織体が集まる。同大学でも、以前からUSBメモリ等の利用抑制のためにオンラインストレージサービスの導入を検討していたが、USBメモリや ポータブルHDDの紛失事故が発生した。幸いにもデータが悪用されるという事態には至らなかったが、USBメモリやポータブルHDDを使っ たデータの保存や学外持ち出しは、大学全体のセキュリティ対策上、見逃すことのできない課題となった。

「長崎大学では、以前から全学的な大容量クラウドサービスの要求が高く、平成25年度に本学のICT推進計画として、『長崎大学ICTマスタープラン』を策定し、その中に、強力な情報セキュリティ対策プランとして、学内外から利用できるオンラインストレージサービスを計画し、平成26年12月から全教職員の利用を開始しました。本学におけるUSBメモリ等の使用抑制、紛失による情報漏えい防止に優れた効果を発揮できると期待しています」。同大学学術情報部情報企画課の上野恒信課長はこう語る。

平成26(2013)年12月24日、クリスマスの日、同大学のネットワークストレージ「NUDrive」として教職員1名あたり30GB利用のサービスが本格的に開始された。実質総容量64TBというこのサービスの提供基盤として採用されたのは、省スペースなモジュラー型ノードという新しいコンセプトの下に誕生したストレージサーバー、HP ProLiant SL4540 Gen8だった。


国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課長
上野 恒信 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課長
上野 恒信 氏


国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班(情報企画担当)主査
土田 徹 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班
(情報企画担当)主査
土田 徹 氏


セキュリティと利便性を両立する独自のオンラインストレージを構想

「通常、大学でのUSBメモリを使ったデータの学外利用は、学会等での研究発表や自宅でのデータ作成などで行われています。また、海外の共同研究者とデータを共有する際には、『宅ふぁいる便』や『Dropbox』といった外部の一般企業が提供する無料のオンラインストレージサービスを利用するケースが多く見受けられていました」と語るのは、オンラインストレージサービスの企画に携わった同情報企画課情報企画班(情報企画担当)の土田徹主査。

検討した「NUDrive」のサービス概要は次のようなものだった。利用対象者は長崎大学の全教職員約4,000名で、「長大ID」が採用時に自動的に割り当てられ、「NUDrive」を自動的に利用できるようになる。「NUDrive」へのログインには、この長大IDを使用する。各ユーザーに割り当てられるストレージ容量は30GB。簡単な操作、タブレットやスマートホンも含めた多様なデバイスからのアクセスなどを実現したうえで、大学の内外からデータのダウンロードやアップロードを可能にするというものだ。
「すべての職員が容量をフルに使うということはないだろうと、オンラインストレージ全体の容量は100TB程度を想定しました」(土田主査)。


国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班(情報システム担当)主査
小野塚 剛 氏

国立大学法人長崎大学
学術情報部情報企画課
情報企画班
(情報システム担当)主査
小野塚 剛 氏


 

コストを踏まえたうえで、シンプルさ、パフォーマンス、スペースを重視

サービス基盤となるハードウェアを選定する際に、最も重視したのは容量単価だった。このため、検討を開始した当初はネットワークストレージのアプライアンス製品を考えていたようだ。

「しかし、一般的なNAS製品の場合、30TB程度までは問題がないのですが、これを超えるとパフォーマンスが落ちてしまうという問題がありました」。機種選定やシステム構築にあたった同情報企画課情報企画班(情報システム担当)の小野塚剛主査は、こう振り返る。

そこで、対象を広げて本格的な機種検討に着手。100TB規模のストレージ容量を前提に、シンプルな構成であること、パフォーマンスが優れていること、設置スペースを抑えられること、その上でコスト的にも納得できること、といった要素を選定のポイントに据えた。

「シンプルな構成というのは、運用や管理の面を考慮してのこと。システム構成としてサービス提供用とバックアップ用の2ノードで完結させたいと考えていました。また、OSについてもサーバー用、ストレージ用と複数のOSを使い分けることは避けたい。使い慣れたLinux系OSですべて管理できることが理想でした。『NUDrive』のサービスではデータの受け渡しをメインの目的にしており、通常のファイルサーバーのような使い方は想定していなかったため、高い拡張性や厳格な信頼性、可用性などは要求しませんでした」と小野塚主査は解説する。


HDIソリューションは中堅・中小企業でも導入が容易

「選定ポイントのすべてで満足できたのがHP ProLiant SL4540 Gen8でした」と小野塚主査。
HP ProLiant SL4540 Gen8は、HP ProLiant Gen8サーバーならではの優れた管理性を継承しつつ、4.3Uのシャーシ内に3.5インチディスクを最大60基まで内蔵できるユニークなストレージサーバーだ。1ノード/60ディスク、2ノード/各25ディスク、3ノード/各15ディスクの構成が可能なので、二つのストレージノードを1筐体内で構成することができる。このため、設置スペースの面でも大きなメリットがある。冷却ファンや電源はホットスワップ対応でモジュール化されており、交換が容易だ。搭載しているインテル® Xeon® プロセッサー E5-2400製品ファミリーは、PCIコントローラーをプロセッサーに統合し、I/O遅延を大幅に削減している。また、PCIExpress 3.0のサポートやI/O帯域幅の向上がされ、ストレージへの高速なアクセスが可能になっている。

「メインの内蔵ディスクとしてSATAを選択することで、コストは大きく抑えられます。使い慣れた CentOSも問題なく動作し、オンラインストレージ構築用のソフトウェアとして想定していた導入実績が豊富な商用パッケージ『Proself』の利用も問題なし。100TB規模のストレージ環境をシンプルでコンパクトに、しかもコストパフォーマンス良く実現できる選択肢は、HP ProLiant SL4540 Gen8以外に見つかりませんでした」(小野塚主査)。

「SSDをハードディスクのキャッシュとして利用できるHP Smartキャッシュを提供していたことも、高いパフォーマンスを維持するという面で大きな安心感になりました」と、土田主査も評価のポイントを付け加える。

最終的に、1ノードあたり2基のSSDと23基のSATAディスクで大容量ストレージ(実効データ容量64TB)を構成し、1筐体のHP ProLiant SL4540 Gen8内にサービス提供用とバックアップ用の2ノードを格納するというスペックで2013年8月に採用が決定した。


「NUDrive」のシステム概要

 

導入したディスクの台数を考えると想定以上の省エネ効果を発揮

同年9月に納入されたHP ProLiant SL4540 Gen8は、小野塚主査による構築作業を経て、12月初旬には「NUDrive」のサービス提供基盤として稼働を開始。その後、学内での連絡調整や教職員へのサービス開始の周知を行い、クリスマスの日から全学に向けたサービスが本格的にスタートした。「サービス開始直後にちょっとしたトラブルがあったものの、『NUDrive』サービスは順調に稼働しています。内蔵ディスクはこれまでのところまだ1台も故障していません」と、小野塚主査は笑顔を見せる。

「サービスを開始した12月時点で、登録ユーザー数は4,700名ほど。2014年4月時点では5,000名ぐらいまで増えています。ブラウザで簡単に操作できるため、大きなサイズのデータでもファイルの受け渡しが便利になった、と教員の方々から評価いただいています」と土田主査。

また、サーバーの消費電力は想像以上に低く収まっていると土田主査は話を続ける。「あれだけのディスクを積んでいるので、通常のサーバー3台分ぐらいの消費電力になるだろうと見込んでいました。しかし、実際にはサーバー1台分程度の消費電力。相当の省エネが実現できたと感じています」。


研究室や講座といったグループでの利用ニーズに応えるのが次のステップ

「NUDrive」のサービスは徐々に学内に浸透してきたようだ。USBメモリを学内で利用する姿はいずれほとんど見られなくなるだろう。同学のICT基盤を支える情報セキュリティ強化には、 「NUDrive」が大きな貢献を果たしている。

そして、「NUDrive」への新しい効果やニーズも生まれている。これまでは個人をユーザー対象 としてきたが、研究室や講座といったグループ単位での利用も検討を開始している。

「使い方もデータの受け渡しだけでなく、グループの共有ストレージとして使いたいという要望があちこちから寄せられています。これに対応することが次のステップです」と、上野課長は語る。

「ストレージの容量的にはまだまだ余裕があるようなので、十分に対応は可能でしょう。すでに試行的な利用は認めています。しかし、本格的に共有ストレージとしてのサービスを始めるとなると、予算や管理方法なども含めた検討が必要になるでしょう。本学の情報セキュリティ対策のさらなる強化のために、こうした取り組みを順次進めていきたいと考えています」。上野課長はこう話を締めくくった。


 

会社概要

国立大学法人 長崎大学

所在地:〒852-8521 長崎県長崎市文教町1-14

URL:http://www.nagasaki-u.ac.jp/ 


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本件でご紹介のHP製品・サービス

導入ハードウェア

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