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宇宙航空研究開発機構(JAXA) 様

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膨大な研究データ次の研究や開発に役立てていくために
2003 年10月、これからの日本の宇宙航空分野での研究や開発、利用を総合的にリードしていく機関として宇宙航空研究開発機構(略称:JAXA)が誕生した。以 前から宇宙航空分野で活動してきた3つの機関の統合によって、JAXAには長年蓄積されてきた基礎的な研究データが膨大に存在することとなり、これらの データをいかに効率良く引き出し、次の研究や開発に役立てていくかが大きなテーマとなった。その実現に向けた取り組みの第一歩として、新しいデータベース システムの構築が進んでいる。中核となるデータベースサーバーとして、2つのインテル®Itanium®を搭載し、優れたパフォーマンスを発揮するHP Integrityサーバー rx2600クラスタの採用が決定した。その上で安定性の高さで定評のある64ビットOSのHP-UXと多彩なソリューションが揃ったOracle 9iを組み合わせることで、HP Integrityサーバーは宇宙開発の最前線を強力に支えていこうとしている。
関連情報
  HP Integrity 2620
  HP-UX

宇宙航空研究開発機構ビル

ビジネスの背景


知恵と技術と経験を結集し、日本の宇宙航空への挑戦をリードする機関が誕生


日本での本格的な宇宙への挑戦は、1955年、東京大学の糸川英夫博士が行ったペンシルロケットの水平発射実験の成功に始まる。このときのペンシルロケッ トは直径1.8cm、全長23cm、重量220gという非常にちっぽけなものだった。以来、カッパ型、N-I、H-Iといったロケットの開発、様々な人工 衛星の打ち上げ、日本人宇宙飛行士の誕生などの道を経て、宇宙開発への取り組みは大きな発展を遂げてきた。そして現在では、直径4m、全長53m、総重量 約350t、静止トランスファ軌道への打ち上げ能力約5tという巨大なH-IIAロケットが衛星の打ち上げに利用されるようになっている。さらに、打ち上 げられた気象衛星や地球観測衛星、放送衛星などが私たちの日々の生活を支え、極限の宇宙空間で利用できるよう開発された技術は高性能材料を使用したスポー ツ用品や機械に応用される、といった成果を生み出すところまで来ている。
しかし宇宙には、まだ多くの謎が残されている上、それを解き明かすために必要な宇宙輸送システムや人工衛星の開発、無重力の宇宙空間を利用した研究開発、 こうした試みから生まれる要素技術の暮らしへの還元など、これからも取り組みを続けていくべきテーマは多い。宇宙航空分野の様々なテーマに総合的に取り組 むことで研究や開発、応用のスピードアップを図ると同時に、効率化も進めていくために、2003年10月、新しい組織として誕生したのが宇宙航空研究開発 機構(略称:JAXA「ジャクサ」)である。宇宙や惑星の研究に取り組んできた「宇宙科学研究所(ISAS)」、次世代航空宇宙技術の研究開発を進めてき た「航空宇宙技術研究所(NAL)」、H-IIAをはじめとするロケットや人工衛星、国際宇宙ステーションの開発を行ってきた「宇宙開発事業団 (NASDA)」という日本の宇宙・航空の歴史を切り開いてきた3つの機関が統合したJAXAは、基礎研究から開発、利用、さらに宇宙飛行士の育成までを 幅広くカバーし、今後の宇宙・航空分野の最先端をリードしていく存在なのだ。
今回、導入された「基盤技術データベースシステム」は、宇宙に関する様々な基礎研究から得られる膨大で貴重な研究データ、試験データなどをより有効活用し たい、という発想から誕生した。データベース(DB)システム構築の中心的な役割を果たしたのは、ロケット開発や衛星開発などJAXA内で進む個別プロ ジェクトに対して、共通に活かすことのできる基礎研究を行っている総合技術研究本部であった。
それぞれの研究チームは、材料や部品、機械機構など、最先端ではあるものの、非常に特化した領域で研究を行っている。しかし、研究の成果は互いに密接な連 携を持ちながら、例えば衛星という大きなシステムとして、最終的には実現されなくてはならない。互いの研究データをスムーズに利用し合えるような情報環境 があれば、連携はさらに深まり、開発精度の向上や開発期間の短縮を図ることができる。基盤技術DBシステムを新たに構築した背景にはこうした狙いがあっ た。
また、研究開発の手法として、コンピュータによるシミュレーションが広く利用されるようになったことも、より効率的なデータ共有を促す要因の一つになった ようだ。シミュレーションを行う際にデータは不可欠。何らかのトラブルの原因を解明する上でもシミュレーションは有効であるため、他の研究チームが蓄えて いるデータを手軽に利用したいという声も大きくなってきていた。

システムの課題


テーマごとに別れた複数のデータベースの壁が情報活用でも運用面でも大きな課題に


 
研究するテーマが異なれば、当然、注目するデータの内容にも違いが出る。また、次の研究に利用しやすい形で蓄積していくことを考えれば、どのようなデータ をどのように整理するかという、DBの基本的な部分でも大きな違いが生まれる。このため従来のDBシステムでは、研究チームごとに「要素技術DB」を構築 しており、その数は10以上にのぼった。こうした体制は、DBの品質を上げていくという点で一定の成果を上げていたが、データのスムーズな再利用という点 では大きな障害となっていたのも事実。参照したいDBのアカウントを取得すれば、ネットワーク経由で利用することはできた。しかし、インタフェースも検索 方法もDBごとにバラバラ。欲しいデータがどこにあるのかを探し出すのにも、非常に時間がかかっていた。
しかも、小規模なDBがいくつも存在するという体制は、いくつかの運用上の問題も引き起こしていた。その一つは、管理のための手間とコストが掛かってしま うことである。個別に構築されたDBは、ハードウェアはもちろん、その上で動くアプリケーションもそれぞれに異なっていた。このためメンテナンスも個別に 対応せざるを得ず、コストも嵩んでいたのだ。また、小規模なDBには掛けられる予算も小規模。このため専任の管理責任者を置くことが難しく、DBの更新も 含めて研究者が兼任で管理を行っていた。自分の研究以外に、DBの管理業務をこなすことは大きな負担となる。また、もしその担当者が他の部署に異動になっ たりすると、最悪の場合、DB管理に空白期間ができてしまう心配もある。DBシステムに対する担当者の技術的スキルのばらつきという点でも、不安の募る時 期は続いたようだ。
そこで、2001年ごろから要素技術DBの抜本的な改革が検討され始めた。新しいDBシステムを検討する上で最も重視したのは、総合技術研究本部の研究業務を支援する情報基盤を構築するために、いかに複数のDBを統合するかということだった。
このため、最初のステップとしてシステムの概念検討をスタート。当初は各システムをEAI(Enterprise Application Integration)やアプリケーションレベルから統合する案も浮上した。しかし、要素技術DBはそれぞれに歴史を持っており、使い方なども対応する 分野の研究者やエンジニアに受け入れられているという点を考慮して、DB部分を統合(コンソリデーション)するという線に落ち着いた。ソフトウェアには、 幅広いアプリケーションサーバー製品群をラインアップし、統一的なインタフェース環境を構築しやすいこと(Portal、Directory、iFS)、以 前からいくつかの要素技術DBでも利用されてきた実績があることなどの理由から、Oracle 9iの採用を決定。これを使って、複数の要素技術DBを横断的に全文検索できるメタDBシステムとすることになった。

システムの構成


パフォーマンスと信頼性を評価され、HP IntegrityサーバーとHP-UXが落札決定
HP-UX、Windows、Linuxを適材適所で使い分ける


2003年に入ると、ハードウェア選定の準備がスタート。新しいDBシステムは、総合技術研究本部の日常の研究業務で利用することを計画していた。このた め、サービスの停止が業務に大きな混乱を引き起こしかねない。このため、システムの可用性についてはより慎重に検討を行った。検討の結果、システムを構成 するDBサーバーやディレクトリサーバーはクラスタ構成により可用性を確保し、将来の負荷増大も予想されるアプリケーションサーバーにはロードバランサーを採用 することで可用性とスケーラビリティを確保した。さらに、各サーバーで稼働させる具体的なハードとOSについても、適材適所の配置を検討。新DBシステムの 核となるDBサーバーには高性能64ビットサーバーとOSとして信頼性の高い64ビットUNIXを、それほどの単体性能を必要としないディレクトリサーバーとア プリケーションサーバーにはIA32サーバーと運用技術の修得の意味を込めてLinuxの組み合わせを、バックアップサーバーのOSにはアプリケーションの選択 肢も多く、インタフェース的にもこなれたWindowsを選択肢に加えIA32サーバーと組み合わせることにした。
こうした詳細が決まったところで、機器調達のための最終的な入札条件が公開された。入札条件のポイントは、信頼性の面で64ビットUNIX OSによるクラスタ環境が動くこと、そして要素技術DBの中で最も高負荷な処理をこなしていた既存のUNIXサーバーの4倍の処理性能を実現できること、という2点。
もちろん、中核となるDBサーバーに搭載されるCPUには高いパフォーマンスが要求される。そこでHPでは、SI(System Integration)構築を担当した三菱スペース・ソフトウエア株式会社(MSS)様、販売代理店となった伊藤忠テクノサイエンス(CTC)様との協 力体制の下、DBサーバー部分に高信頼性を誇るHP-UXとItanium 2つ搭載したHP Integrityサーバー rx2600のMC/ServiceGuardクラスタ+ HP Storageバーチャルディスクアレイシステム構成でご提案。2003年8月に落札を勝ち取った。「やはり、Itaniumのパフォーマンスの高さで競争優位性を実現した結果だと思います。」応札のまとめ役として最前線に立っていた三菱スペース・ソフトウエア つくば事業部営業部の担当者は、落札の感想をこう語る。「1.3GHzのItaniumを搭載したIntegrityサーバーでも、要件を十分に満たす非常に優れたパフォーマンスが発揮できることを確認していました。今回採用したのはさらに 上位の1.5GHzのプロセッサーを搭載したモデルで、本体の性能・価格性能比に優位性がありました」。
ItaniumプロセッサーはインテルとHPが共同開発してきたものだけに、CPUとしての将来性に対しても安心感を提供でき、また共同開発のノウハウをも とに独自開発したチップセットとの組み合わせで、他を圧倒する性能が発揮できるという強みがあった。また、クラスタ構成を実現する上で鍵となるクラスタリ ングソフトとして提案したHPのMC/ServiceGuardは、既に多くの企業などで採用されており、信頼性の高さは実証済み。さらに、SPARK サーバーに比べ、半分のCPU数で目的の性能を実現してOracleの稼動が可能なため、CPUごとに発生するライセンス料が半減。システム運用コストの約 3分の1を占めているライセンス料を大幅に削減できるという点も、アピールポイントになったようだ。

今後の展望


広い対象にデータを公開していくには、より使いやすいDBシステムが不可欠


Integrity rx2600
2003年10月、HP Integrity rx2600 HP-UX 11i + MC/ServiceGuardクラスタ構成に加え、IA32サーバーであるProLiant DLシリーズもLinuxクラスタ・ロードバランサ構成と、Windows + HP Storage Ultrium2 tape libraryという構成で、3種のOSを混在させ、Oracleを中心としたシステム構築がMSS様によって完了。これを合図にDBアプリケーションの 構築作業がスタートした。今後は、2004年3月までに要素技術DBの一部を新システムに移行、4月からは試行運用を開始し、この秋にはすべての要素技術 DBを新システム上に移行するというスケジュールになっている。統合が完了すれば、複数の小規模DBを稼働させていたときの課題であった運用上のコストや 労力手間、管理責任者の確保といった点も十分解消できることが期待できる。
今回の基盤技術データベースシステム構築によってインタフェースの統一が図れたことで、DBの数を今後も拡充していける環境はかなり整ったといえるだろ う。民間の企業なども含め、JAXAの蓄えてきた膨大な実験の基礎データや最先端の研究環境などの対する関心は非常に高い。DBやデータ間の連携をさらに 高め、より利用しやすいDBシステムとしてデータを広く公開してほしい、と多くの企業が願っていることだろう。JAXAへの社会的な期待は大きい。宇宙や 航空といった科学技術の最先端領域から生まれる知恵の活用に、HP Integrityサーバーはこれからも確実な貢献を果たしていくことだろう。

宇宙航空開発機構 概要

 
所在地: 東京都調布市深大寺東町7−44−1
理事長: 山之内秀一郎
予算規模: 2003年下期(6ヶ月) 985億円
創立: 2003年(平成15年)
事業概要: 宇宙探査機等による宇宙科学研究、地球観測衛星等の開発・運用、国際宇宙ステーションへの参加と宇宙飛行士の養成、ロケット・輸送システムの開発・打上げ、宇宙航空技術研究
URL: http://www.jaxa.jp/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。
 

  本ページに記載されている情報は 2004年10月時点のものになります。 閲覧される時点で変更されている可能性がありますので、予めご了承下さい。   
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