HP.comにおけるMoonshotサーバーの導入事例

「MoonshotはWeb運用者にとって夢のシステムです。私たちは可能な限り小さいスペースで大きな処理容量を実現しなくてはなりません。なぜなら、膨大な数の同時ユーザーにサービスを提供することを求められているからです。」

ヒューレット・パッカード カンパニー
プラットフォームサービスおよびITインフラストラクチャ自動化
担当ディレクター Volker Otto

 

設置面積と電力効率を最重視

大規模Webサイトを運用する場合は、設置面積と電力の最適利用が何より重要になります。限りあるデータセンタースペースを有効活用するためには、小さいスペースに大きい処理容量を詰め込むことができる高密度サーバーが必要です。また、電力費と運用費用の最適化のために、サーバーには高い運用効率も求められます。これらの点を判断理由として、HPのデータセンターマネージャーは、hp.comのための次世代Webサーバープラットフォームとして HP Moonshot System を選択しました。

業界

テクノロジー

目的

  • 6つのHPデータセンターにおける設置面積と電力容量の使用を最適化

アプローチ

  • www.hp.comドメインおよびftp.hp.comドメインを強化するためにHP Moonshotサーバーを配備

ITの効果

  • WebページとオブジェクトをMoonshotサーバーに移行することで、消費電力を89%削減
  • 節電により、データセンター内に新たな機器を配備するための電力容量を確保
  • 従来のUNIX®システムからLinux®ベースのアーキテクチャーへの移行を実現

ビジネスの効果

  • データセンターの運用における経済性を向上
  • www.hp.comおよびftp.hp.comのユーザーに向けたWebサイトの効率性を向上
 

設置面積と電力効率を最重視

大規模Webサイトを運用する場合は、設置面積と電力の最適利用が何より重要になります。限りあるデータセンタースペースを有効活用するためには、小さいスペースに大きい処理容量を詰め込むことができる高密度サーバーが必要です。また、電力費と運用費用の最適化のために、サーバーには高い運用効率も求められます。これらの点を判断理由として、HPのデータセンターマネージャーは、hp.comのための次世代Webサーバープラットフォームとして HP Moonshot System を選択しました。


ヒューレット・パッカード カンパニー プラットフォームサービスおよびITインフラストラクチャ自動化担当ディレクター Volker Otto 氏

ヒューレット・パッカード カンパニー
プラットフォームサービス
およびITインフラストラクチャ
自動化担当ディレクター
Volker Otto


新しいタイプのサーバー

HP Moonshot Systemは、ソーシャル、クラウド、モバイル、ビッグデータなどに伴う新たなIT課題に対処するべく設計された新しいタイプのサーバーです。Moonshotサーバーは一般的に、スマートフォンやタブレットで使用されることの多いチップを採用することで、コストを大幅に抑制しながら、消費電力の削減と高密度化を実現しています。また、管理、電力、冷却、ネットワーク、およびストレージの共有による効率化も図られています。

HP Moonshot Systemは、HP Moonshot 1500 シャーシ とアプリケーション向けに最適化された HP ProLiant Moonshotサーバー で構成され、単一の4.3Uサーバーシャーシ内にサーバー45台、ネットワークスイッチ、および電源等のコンポーネントが搭載されています。1つのラックにつき最大で1,800台のサーバーを収容できるため、Moonshotサーバーの設置面積は従来型サーバーの8分の1となります。

Moonshotによりインフラストラクチャの運用コストを大きく削減できます。従来のサーバーと比較すると、消費電力は89%、設置面積は80%、コストは77%削減可能です。このようにMoonshotは、従来型のITインフラストラクチャで電力やスペースによって制約されている今日のデータセンターに理想的なシステムを提供します。


抜本的な最適化

6つのHPデータセンターの管理を担当する組織に属するチームのリーダーであるVolker Ottoは次のように指摘しています。「データセンターのスペースは貴重です。スペースは高価であり、データセンター内で使用できる電力にも限りがあります。さらにアプリケーションチームのために、より多くの処理能力を提供することが常に求められています。将来的なアプリケーション運用にはより多くのスペースや電力が必要になると予測されるため、HPでは柔軟性や処理容量を向上する努力を絶えず継続しています。」

Ottoは、HPにおいてプラットフォームサービスとITインフラストラクチャの自動化を推進しており、いくつかの理由によりHP Moonshot Systemに着目しました。Ottoがとりわけ魅力を感じた点として、サーバーの密度とスモールフォームファクター、Moonshotアーキテクチャーの画期的な電力効率、さらにはHPが開発した最新のWebサーバーテクノロジーが採用されている点などが挙げられます。

「より効率的でシンプルなハードウェアにより、現在の課題を抜本的に最適化することが可能になります」とOttoは指摘します。「私たちはより小型のサーバーで同じワークロードに対処でき、またサーバーの処理能力をより有効に活用できます。」

Moonshotの魅力はこれだけにとどまりません。Ottoが指摘するように、「Moonshotは非常に魅力的なパッケージで提供されており、小型のシャーシ内に45台のサーバーが搭載されています。MoonshotはWeb運用者にとって夢のシステムです。私たちは可能な限り小さいスペースで大きな処理容量を実現しなくてはなりません。なぜなら、膨大な数の同時ユーザーにサービスを提供することを求められているからです。すなわち、これらのユーザーによる大量の同時リクエストに対処するための手段が必要なのです。」


 

Moonshotの実装

hp.com環境には、それぞれがアプリケーションである約100のWebサイトに加えて、約2,000のアクティブな外部向けDNSドメイン/サブドメイン名が含まれています。Ottoが率いるチームは、初期段階として最上位のwww.hp.comドメイン (お客様がHPに関する情報を検索する際にアクセスするサイト)、およびHPのダウンロードドメインであるftp.hp.comを強化するためにHP Moonshot Systemを実装しました。現在これらのサイトは、完全にMoonshotサーバーのみで運用されているか、Moonshotフロントエンドレイヤーが実装されています。

「私たちは最も重要かつ最も高トラフィックなサイトであるwww.hp.comとftp.hp.comについて、Moonshotを導入することを決定しました。HPではこの2つのドメインを通じてドライバーのダウンロードに加えて、マーケティング情報や一般的な情報も提供しています。そのため約2,000のドメインが存在するなかで、この2つのドメインがユーザートラフィック全体の約95%を占めています。」

「何らかの情報を必要としているお客様は、最初にこれらのドメインにアクセスし、そこから目的のWebサイトにアクセスすることになります。またシステムによるソフトウェアのアップデートにも、これらのドメインが使用されます。」

HPではMoonshotサーバーの初期セットアップとして、エンドユーザーのリクエストを処理するとともに、6つのHPデータセンター (アトランタ、オースティン、およびヒューストンに2ヶ所ずつ) にまたがる約50の大規模レガシーWebサーバーで構成される既存のバックエンドサーバーから取得したページやオブジェクトをキャッシュするように構成しました。この初期セットアップはキャッシングレイヤーとしてのHP Moonshot Systemの能力を示すものであり、キャッシュされたコンテンツについては、ハードディスクから当該データを再度取得することなく後続のユーザーに提供できます。

Ottoは次のように説明します。「キャッシングサーバーのメモリ内に情報が保持され、後続ユーザーが同一ページを要求した場合にはメモリから情報が提供されるため、応答時間が大幅に短縮されます。この場合、キャッシングサーバーはWebサーバーのファイルシステムと対話する必要がありません。」

さらにOttoのチームは、Moonshotサーバー上にデータをキャッシュするだけでなく、ファイルサービス機能をバックエンドのレガシーシステムからMoonshotサーバーに移行し、環境に冗長性を組み込みました。この移行の結果、Ottoのチームは一部のレガシーなバックエンドシステムを使用する必要がなくなりました。

Ottoは次のように述べています。「現在ではwww.hp.comおよびftp.hp.comフロントエンドのすべてがMoonshot上で運用されているため、私たちは古いサーバーの廃棄に着手できます。」

「その結果、スペースの観点からは、データセンター1ヶ所につき約3台のラックを完全に無くすことができます。また電力の観点からは、www.hp.comとftp.hp.comが、1ヶ所のデータセンターにおいて、45台のサーバーでたった900ワットしか消費しない1台のMoonshotシャーシ上で運用されるようになるため、消費電力が89%削減されます。さらに、この電力削減により、データセンター内に新たな機器を配備することも可能になります。このように私たちは多大なメリットを実感しています。」


カートリッジ型サーバー

迅速なプロジェクト

Ottoのチームはプロジェクトにおける最初のHP Moonshot Systemをわずか2週間で実装しました。Ottoはプロジェクトのスピードと成功の理由としてチームワークを挙げています。

Ottoは次のように述べています。「私たちは短期間での実装を非常に成功裏に完了しました。成功の最大の理由は、複数の異なるチームから選ばれた専任のスタッフにあります。異なるITインフラストラクチャ組織に所属し、Moonshotの可能性に注目したメンバーで構成されるタスクチームによって、実装を強力に推進しました。

チーム内にはネットワークの専門家に加えて、社内のビジネスインフラストラクチャ管理の担当者も含まれており、プロセスの観点から課題の解決に貢献しました。さらに私たちはhp.comテクノロジー組織の賛同を得るとともに、あらゆる要素を強化するためにエンタープライズアーキテクトとも連携しました。プロジェクトの成功は、こうしたチームワークの賜物です。」


 

Moonshotのさらなる展開

Ottoは将来の見通しとして、hp.comの配下にある多くのWebサイトがLinuxベースのアーキテクチャーに移行するにつれて、今後数か月から数年にわたり、www.hp.comにおけるHP Moonshot Systemの使用が増加していくと予測しています。

Ottoは次のようにも述べています。「hp.comインフラストラクチャの運用という観点から捉えた場合、Moonshotアーキテクチャーは、大規模なUNIXボックスからLinuxベースのアーキテクチャーへの移行という優れた副次的効果をもたらします。Moonshotはこの移行を促進する触媒です。私たちは今では、新たなサーバープラットフォームを保有しているだけでなく、hp.comを運用するための主要ソリューションとしてLinuxスタックを保有していることになります。」

さらにOttoは、より多様な形でHP Moonshotを実装することを計画しています。

「目下の課題は、業務を処理するための標準的な手法としてMoonshotの使用を拡大することです。私たちはMoonshotについての知識を深めつつあり、今後の運用方法の展開を図っています。アプリケーションチームにとって変化はそれほど大きなものではありませんでしたが、一方インフラストラクチャサイドでは、ラックやネットワークのセットアップからシステム管理に至るまで新しい実装が必要でした。しかし、今ではその方法を身に着けることができました。現在ではMoonshotへの移行に適した次のアプリケーションを特定する作業が進められており、今後も更なる変革を進めていく予定です。」


概要

HPは、テクノロジーの新たな可能性を見出し、人々、企業、行政機関、および社会に多大なメリットをもたらします。世界最大規模のテクノロジー企業であるHPは、プリンティング、パーソナルコンピューティング、ソフトウェア、サービス、ITインフラストラクチャにまで及ぶポートフォリオを統合し、お客様が抱える問題を解決します。


 

会社概要

ヒューレット・パッカード カンパニー

URL:www.hp.com/us/ 


本件でご紹介のHP製品・サービス

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