HP ProLiantサーバー Gen8とその優れた先進の管理機能、
そして予防保守の思想を取り入れた低コストの「HP プロアクティブケア」で課題を解消

別拠点にあるプライベートクラウドについて、リモートからリアルタイムに状況を詳細に把握でき、目の前にサーバーがあるかのように操作を行えることが不可欠。
また、万が一の障害発生となれば、原因特定のための時間に加え、エンジニアを手配する時間なども考慮しなくてはなりません。 こうしたことを勘案すると、システムの冗長化はもちろん、障害の予兆をとらえ、障害が実際に起こる前に何らかの手が打てるような保守体制も検討する必要がありました。

キヤノンITソリューションズ株式会社
ITサービス事業本部 ITサービスマネジメント事業部
DC基盤システム部
丸山 照仁 氏

 

デジタル機器の分野で世界的なブランドとして知られるキヤノン。そのグループ企業であるキヤノンITソリューションズは、グループ内で培った技術力とノウハウをベースに、グループ外の一般企業向けにも最新のITソリューションを提供。同社は、2012年秋に最新鋭の設備を誇る西東京データセンターをオープンするなど、事業の柱の一つであるITインフラサービス事業に力を入れている。しかし、同データセンターに収容するITインフラはリモートでの運用を前提としており、都心から1時間ほどの移動も必要であるため、障害対応を含めた万全のリモート管理環境が不可欠だった。こうしたニーズにHP ProLiantサーバーGen8の先進的な管理機能と予防保守の思想で設計された「HP プロアクティブケア」が大きな貢献を果たした。

業界

通信・メディア

目的

  • 顧客企業からの要望にレスポンス良く対応できるWebサービス用プライベートクラウドの構築

アプローチ

  • 仮想化技術を導入し、柔軟な拡張性を確保、コスト削減も同時に目指す
  • 高い性能と優れた電力効率を両立するインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリーを搭載したHP ProLiant DL360p Gen8をサーバーに採用
  • HP ProLiantサーバー Gen8の先進的な自動化機能、管理機能を活用
  • 「HP プロアクティブケア」でサーバー、ストレージを一括保守

ITの効果

  • サーバー環境構築期間が数週間から数日に大幅短縮
  • 開発用、テスト用のサーバー環境も迅速に提供可能
  • リモートでの充実した運用・保守環境を確立
  • HP ProLiantサーバー Gen8で提供されるエージェントレス機能により、OSなどのバージョンアップがあっても、長期のサーバー稼働にも有効
  • 物理サーバー台数は12台から6台に、ラック数も半分に減少
  • 消費電力は以前の1/4にまで削減

ビジネスの効果

  • 新たなWebサービスを増やしても物理サーバーの追加が発生せず、投資コストの効率化を実現
  • 気軽に、しかも短期間で新しいWebシステムを立ち上げ、新しいチャレンジを試みることが容易に
 

キヤノングループ内だけでなく外部にも広くITソリューションを提供

カメラをはじめプリンターやコピー機などの分野で世界的なブランドとなっているキヤノン。 そのグループ企業であり、キヤノングループのIT戦略を担うキヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)は、ビジネスの大きな柱の一つであるITインフラサービスを社内だけでなく、社外の企業に対しても提供している。この分野では、2011年の東日本大震災以降、それまで自社内に設置してきたITインフラを安全性が確保された社外のデータセンターに移設し、大規模な災害発生時にも確実に事業を継続できるIT環境を整備したい、というニーズが高まっている。

こうした動きに対応すべく、2012年秋には、強固な地盤であることが確認されている西東京市に最新鋭の「西東京データセンター」を新設。国内最高クラスの耐震性能を備え、「ティア4」レベルの基準を満たすこの次世代サイトを中心に、都内に二つ、沖縄にも一つ保有する計四つのデータセンターを連携させることで、ディザスタリカバリー対策にも対応できる体制作りを進めていこうとしている。

2013年12月、この西東京データセンターで、企業向けのWebシステムが稼働する新しいプライベートクラウドの運用を開始した。仮想化技術を採用したこの新ITインフラの中核ハードウェアに選ばれたのはHP製品。サーバーには、高い性能と優れた電力効率を両立するインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 製品ファミリーを搭載したHP ProLiant DL360p Gen8、共有ストレージには、仮想化環境との親和性が高いHP P4000 G2という組み合わせだった。


キヤノンITソリューションズ株式会社
ITサービス事業本部
ITサービスマネジメント事業部
DC基盤システム部
渡邊 圭 氏

キヤノンITソリューションズ
株式会社
ITサービス事業本部
ITサービスマネジメント事業部
DC基盤システム部
渡邊 圭 氏


Webシステムに仮想化を導入し顧客ニーズへのレスポンス力を強化

新たなプライベートクラウドを構築するという今回のプロジェクトの直接的な引き金は、既存のITインフラを担ってきたサーバーのリース契約切れだった。このITインフラはキヤノンITSが同社のデータセンター内で構築から運用・保守までを任されてきたもので、この上で一般消費者向けに情報を発信するWebシステムが稼働していた。

「以前のITインフラは物理サーバーで構成しており、新しいWebサービスを作ろうと思っても、まずサーバーの調達から始めなくてはなりません。サービス拡充のためのインフラを用意するだけでも数週間という期間が必要でした。これでは気軽に新しい試みにチャレンジすることが困難です。こうした状況を変えたいと、お客様も我々も考えていました」。同社ITサービス事業本部ITサービスマネジメント事業部DC基盤システム部の渡邊 圭氏は、既存インフラでの課題をこう振り返る。

そこでサーバーのリプレースを機に、仮想化技術を適用したプライベートクラウドの構築を構想。柔軟性に優れた仮想化を導入することで、新たなサーバー環境を短期間で準備することが可能になる。

「要望からサーバー環境を用意するまでの期間を数週間から数日に大幅圧縮できれば、お客様に対して素早いレスポンスが可能になります。また、物理サーバーのように新しいサービスを立ち上げるたびに追加コストが発生することもありません。お客様のトータルなコスト削減にも貢献できます」(渡邊氏)。

キヤノンITソリューションズ株式会社
ITサービス事業本部
ITサービスマネジメント事業部
DC基盤システム部
丸山 照仁 氏

キヤノンITソリューションズ
株式会社
ITサービス事業本部
ITサービスマネジメント事業部
DC基盤システム部
丸山 照仁 氏


新データセンターへの移行で鍵となったリモート運用体制の整備

多くのメリットを持つクラウドだが、その実現には極めて大きな壁が立ちふさがった。というのも、システムの設置場所を、旧システムが置かれていた都心のデータセンターから、最新鋭の西東京データセンターに移すことも併せて提案しようとしていたからだ。

「従来は同じ建屋内に当社の運用管理や保守対応を担当するエンジニアが常駐していました。このため、何らかの障害が発生してもすぐに駆け付けることができ、当日の営業時間内に復旧させることが可能でした。しかし、西東京データセンターは都心から電車で1時間ほど離れており、常駐するのはオペレーターのみ。リモートでの運用が前提となっており、運用や障害対応にこれまでのやり方が通用しないため、新しい体制を検討する必要がありました」と、もう一人の構築チーム主要メンバーである、同DC基盤システム部の丸山照仁氏は、こう解説する。

「別拠点にあるプライベートクラウドについて、リモートからリアルタイムに状況を詳細に把握でき、目の前にサーバーがあるかのように操作を行えることが不可欠です。また、万が一の障害発生となれば、原因特定のための時間に加え、エンジニアを手配する時間なども考慮しなくてはなりません。こうしたことを勘案すると、システムの冗長化はもちろんのこと、障害の予兆をとらえ、障害が実際に起こる前に何らかの手が打てるような保守体制も検討する必要がありました」(丸山氏)。


 

HP ProLiant Gen8で実現されたエージェントレス機能に大きな衝撃

実は、キヤノンITSが構築・運用してきたこのITインフラには、以前からHP ProLiantサーバーが長年にわたって使用されてきた。その背景には、HP ProLiantサーバーに対する構築チームの全幅の信頼感がある。「構築・運用を重ねてきた中で、幸いにも大きなトラブルは発生していません。また、利用しているお客様からも『本当に、このサーバーは障害で落ちることがあるのですか?』と質問されるほど。非常に信頼していただいていました」と、丸山氏。

こうした経緯もあって、構築チームはその製品発表の時からHP ProLiantサーバー Gen8に注目。HPが開催するハンズオンセミナーなどへの参加をとおし、HP ProLiantサーバー Gen8の先進性に対する期待を高めていた。

「特にエンジニアとして衝撃的だったのは、iLOやSystems Insight Managerといった、リモート機能を含めた管理ツールがエージェントレスで使用できるようになったことでした。従来のエージェントが必要なケースでは、導入したエージェントがOSに何らかの悪影響を及ぼす可能性を完全には排除できず、使用する管理機能を慎重に選択しながら使っていました。また、長期にわたる稼働を前提とすると、セキュリティアップデートやOSのバージョンアップ時に、エージェントの存在が作業の妨げになります。OSがそのエージェントをサポートしていたとしても、事前の動作検証に多くの時間と手間をかけなくてはなりません。エージェントレス機能は、こうした長年の悩みから一気に開放してくれたのです」と、渡邊氏は驚きを隠さない。


サーバーからストレージまでカバーする「HP プロアクティブケア」も高く評価

厳格なミッションクリティカル性能を求められるシステム向けに提供されている本格的なプロアクティブサポートと同様に、予防保守の思想で企画され、コストははるかに低く抑えられた保守サービス「HP プロアクティブケア」の存在も、HP ProLiantサーバー Gen8を選択するうえでポイントの一つになった、と丸山氏は振り返る。

「HP プロアクティブケア」はHP ProLiantサーバー Gen8と並行して開発された保守サービスで、ファームウェアの推奨レポートや、システムのヘルスチェックレポートなどを定期的に提供し、障害発生のリスクを事前に把握。深刻な障害発生を回避できるようにしようというものだ。従来の事後対応型のHP Care Packにわずかな費用を追加するだけで利用できる。また、HP Care Packと比較して、スキルセットの高いエキスパートエンジニアが、国内拠点で対応。障害原因などを分析したうえで、的確なアドバイスを受けられる点も大きな魅力といえるだろう。

「『HP プロアクティブケア』は、HP ProLiantサーバー Gen8だけに特化したものではなく、このサーバーにつながったストレージなども含め、一括して保守サポートの対象になる点も高く評価しました。共有ストレージとして、同じHP製のHP P4000 G2の採用を検討していたこともあり、大きな安心感を得ることができました」と、渡邊氏が続ける。


HP プロアクティブケアによるファームウェアの推奨レポート例 HP プロアクティブケアによるファームウェアの推奨レポート例

HP プロアクティブケアのサービスメニューの一つである、ファームウェアやドライバの推奨レポートの例。リビジョンに関する現状の分析と推奨事項のレポートが年2回提供され、潜在的な問題の発見と適切な対策の実施を支援する。



新しくなった「HP 通報サービス」で運用や障害対応のプロセスが一変

2013年7月、HP ProLiant DL360p Gen8とHPP4300 G2の採用が正式に決定し、翌8月ごろから仮想化技術を駆使したプライベートクラウドの構築がスタート。11月までに構築は完了し、12月からは、顧客企業の動作検証が繰り返された。こうして、Webサイトを利用するエンドユーザーに意識されることもなく、この年の年末から静かに運用が始まった。

「これは、本番稼働がスタートしてから非常に強く実感しているのですが、HP ProLiantサーバーGen8の特長の一つでもあるiLOとHP InsightRemote Support(HP Insight RS)ソフトウェアの連携によるHP 通報サービスは、運用管理や障害対応のプロセスを劇的に変える力があるということです。これまでは、我々からログなどの情報を提供したり、電話連絡をしたりしない限り、HPのサポートのアクションは動き出しませんでした。しかし、HP ProLiantサーバー Gen8のHP 通報サービスは、自動的に収集した豊富な情報をユーザーサイドとHPとで共有し、サポートの最初のアクションがHPからもたらされます。しかも、HP プロアクティブケアを契約しているため、第一報が『このようなエラーが出ていますので、承認いただければ交換パーツを手配します』といった提案から始まります。非常に心強さを感じるし、一歩先を読んだ対応に感謝もしています」と、渡邊氏はHP ProLiantサーバーGen8導入後に起きた変化の一面を解説する。

物理サーバーの台数、消費電力といった項目でも、HP ProLiantサーバー Gen8の導入効果ははっきりと現れている。以前のITインフラで使っていた12台、2ラックを占めていた物理サーバーは、6台、1ラックに減少。消費電力も従来のおよそ1/4程度に減ったという。


HP通報サービスと連携したHPプロアクティブケアのサービスイメージ
HP プロアクティブケアによるファームウェアの推奨レポート例
 
インテル® Xeon® プロセッサーE5ファミリー
インテル® Xeon® プロセッサー
E5ファミリー

 

サーバー台数が増えていったときに「HP Insight Online」が強力な助けに

本格的な稼働を開始したプライベートクラウドは、顧客企業のビジネスの成長や時代をリードするWebでの新たなチャレンジなどを受け止めながら、一層の拡張が続いていくものと、構築チームでは見ている。

「現状ではサーバーの台数が少ないため、あまり活用できていませんが、HP ProLiantサーバー Gen8との組み合わせで利用可能な HPInsight Onlineには今後大いに期待しています。
管理するサーバー台数が多かったり、頻繁に機器の追加が発生するようなケースでは、保守契約期間の管理が大きな負担となります。また、単年度でデータセンターの利用契約を更新していくお客様の場合、障害が起こって初めて保守契約が切れていたことに気付くといったことも起こり得ます。HP Insight Onlineで、こうしたリスクも未然に回避できるものと考えています」(渡邊氏)。

「当社がこれまでに構築してきたITインフラは、多くのお客様から高い評価をいただいてきました。今回のプロジェクトで採用したHP ProLiantサーバー Gen8を中核としたITインフラでも、これまでと同様の高い評価を維持できるよう、HPからの継続的なサポートをこれからも期待しています」と、丸山氏は話を締めくくった。


 

会社概要

キヤノンITソリューションズ株式会社様

所在地: 〒140-8526 東京都品川区東品川2-4-11 野村不動産天王洲ビル

URL:http://www.canon-its.co.jp/index.html 


キヤノンITソリューションズ株式会社
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