単純なスペック比較ではもはや差が見極められないサーバー。稼働の実績と保守対応、そして管理性に着目して選定した結果はHP ProLiant Gen8サーバー。

検査試料の測定結果をまとめた結果書は、その内容が正確で高い信頼性があることはもちろん、使用する期日に合わせて依頼主へ提出することが求められます。
このため、結果書発行システムは1日たりとも止められません。
万が一障害が発生した場合でも、迅速に復旧できることも必要でした。
先の大震災がきっかけでしたが、大きな災害が発生した時でも、存在を意識しない空気のように動いてくれる堅牢なシステム。
事業継続性強化のため、新システムではその実現を目指しました。

−一般社団法人 青森県薬剤師会衛生検査センター 所長
川村 仁 氏

 

1979年に設立され、食や水、大気などの安全・安心を守る上で基本 となる正確な検査データを、30年以上にわたって中立的な立場から提供しているのが青森県薬剤師会衛生検査センターである。同センターが発行する結果書は、国際的な認定を受けているISO/IEC17025に基づくものだけでも1,000種類を超える。輸出品の輸入受け入れや農産物の市場への出荷などの可否を左右することもある、この結果書の発行システムのプラットフォームとして、HP ProLiant Gen8サーバーが採用された。運用管理の専任者がいないシステムにおいて、HP ProLiant Gen8サーバーの利用価値は極めて高い。

業界

検査機関

目的

  • 止まらない、そして万が一の復旧も早いシステム基盤の構築
  • トラブルを未然に察知できる保守管理体制の整備

アプローチ

  • 稼働と保守対応の実績から安心感があり、高性能なインテル® Xeon® プロセッサーE5-2400製品ファミリーを搭載する優れたパフォーマンスのHP ProLiant Gen8サーバーを採用
  • トラブルの予兆をいち早くキャッチできるよう、HP通報サービスに注目

ITの効果

  • サーバー障害の予兆を捕らえ、障害に至る前に対応できる体制を整備
  • トラブル対応時のお客様、システム運用委託先、HP感でのスムーズな連携を実現
  • バックアップ処理の確実な実施と実施時間の短縮を実現

ビジネスの効果

  • バックアップ処理中の業務中断を回避
  • 業務改善や顧客満足度向上につながる新サービスの導入が可能に
  • 堅牢なシステムができたことで、事業継続性が向上
 

日本国内でも有数の実績を持ち知る人ぞ知る存在の試験検査機関

人々が安心して健康な毎日を過ごせるよう、水や空気、食品などをはじめとする様々な領域で世界中の国々や公的機関が安全基準を定め、これがきちんと守られているかどうかを監視している。安全・安心の判断材料となるのは、検査試料に含まれる有害物質などを正しい方法で、精密に測定した検査データだ。この検査データを提供するために、行政や企業などからの依頼を受けて検査・測定といった実務を担っているのが試験検査機関である。

青森県薬剤師会衛生検査センターもこうした試験検査機関の一つであり、1979年に青森県薬剤師会によって設立された。以来、30年以上にわたって、中立的な立場から青森県内はもとより日本国内、さらには輸出品の安全検査などをとおし、世界中の人々の暮らしに貢献している。同センターが検査の対象とする領域は、食品から水質、大気、土壌、医薬品、臨床検査など極めて幅広い。2011年の原発事故以降は放射能検査へのニーズにも積極的に対応してきた。

「当センターでは高信頼、高精度な検査データを提供するために、検査機関の検査能力を認定する国際規格ISO/IEC 17025をはじめとして、様々なライセンスの取得に努めてきました。放射線検査の領域でISO/IEC 17025の認定を受けている検査機関は、東北地方で我々が唯一です。また、全国で4ヶ所しかない中国向け輸出水産食品の証明書発行機関の一つでもあります」と、所長の川村 仁氏は自らの強みを説明する。

2012年11月、同センターでは事業継続性の向上と次なる事業の成長に向けて、所内のシステムの一部を刷新した。そのプラットフォームとして採用されたのが、HP ProLiant ML350e Gen8、HP ProLiant ML310e Gen8といった、高性能なインテル® Xeon® プロセッサー E5-2400製品ファミリーを搭載したHP ProLiant Gen8サーバーだった。


一般社団法人 青森県薬剤師会衛生検査センター 所長 川村 仁 氏

一般社団法人
青森県薬剤師会衛生検査センター
所長
川村 仁 氏


キヤノンシステムアンドサポート株式会社<br>ソリューション販売事業部 東北営業本部 青森営業部 青森むつ販売課 課長代理 佐々木 修 氏

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
ソリューション販売事業部
東北営業本部 青森営業部
青森むつ販売課 課長代理
佐々木 修 氏


止まらない、復旧も早い空気のような存在のシステムを

同センターのシステムは計7台のHP ProLiantサーバーで構成されており、今回のシステム刷新ではこのうちの4台をリプレースすることにしていた。これらのサーバー上では、検査試料を分析・測定した結果を集計した「結果書」の発行システムが複数稼働していた。

結果書は、輸出品であれば輸入国側での受け入れの可否、農産物や水産物であれば市場出荷の可否、などを判断する資料となるため、極めて重要な役割を持つ文書だ。同センターが扱っている検査項目は、ISO/IEC 17025の認定を受けているものだけでも1000種類を超え、今後もその数は増えていくことが見込まれた。

「結果書は、その内容が正確で高い信頼性があることはもちろん、使用する期日に合わせて依頼主へ提出することが求められます。このため、結果書発行システムは1日たりとも止められません。万が一障害が発生した場合でも、最小限の時間で復旧できることも必要でした。先の大震災がきっかけでしたが、大きな災害が発生した時でも、存在を意識しない空気のように動いてくれる堅牢なシステム。事業継続性を考えたとき、新システムではこれを重視したいと考えていました」と、川村所長は語る。

これに加え、既存システムはパフォーマンス上の課題を抱えていた。「検査データのバックアップを夜間に行っていたのですが、サーバー性能の問題から、この間はほかの処理を止めなくてはなりませんでした。しかし、結果書の提出期限の関係で、分析や測定の作業がどうしても夜間にかかってしまうことがあります。こうした場合、バックアップが終わるまで検査データの取り込みができませんでした」と川村所長。こうした課題も解消したかったという。

キヤノンシステムアンドサポート株式会社 東北営業本部 青森営業部 青森サポート課 リーダー 川口 千広 氏

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
東北営業本部 青森営業部
青森サポート課 リーダー
川口 千広 氏


 

HP ProLiant サーバーが積み上げた稼働と障害対応の実績を大きく評価

同センターでは所内にシステムを保有しているが、専任のシステム担当者を置いていない。設立からしばらくは職員がパソコンの管理を兼務していたが、事業が拡大し、本格的にサーバー導入を検討し始めたころから、システムの構築や保守対応などをキヤノンシステムアンドサポート(以下、キヤノンS&S)に委託するようになった。「高い専門知識に基づいた提案力を評価しており、トラブル発生時の対応も迅速。信頼して任せていました」(川村所長)。

システム刷新の提案を取りまとめたキヤノンS&Sの佐々木 修氏は、新しいサーバーを選定するにあたり、これまでの実績を最も重視したという。「いくつかのベンダーのサーバーを比較してみましたが、スペックではほとんど差がありません。では、どこに一番の違いを見い出したかというと、これまでの実績でした。青森県薬剤師会衛生検査センター様が5年ほど前に導入し、キヤノンS&Sがメンテナンスなどの対応を任されてきたのがHP ProLiant サーバーであり、累積期間における障害率は非常に低いものでした。アプリケーションなどの構成は既存システムと同じようになるため、これまできちんと稼働してきたという事実は大きな安心材料となりました」。

また、ハードウェア故障時のHPの対応ぶりも強く印象に残っていたという。「一度、サーバーの電源が故障したことがありました。保守契約として4時間対応のHP Care Packを利用していたのですが、仙台から新幹線とタクシーを乗り継いで交換パーツを届けてくれ、時間内に復旧できました。カタログで何時間対応と謳ってあっても、実際の故障時にこれが守られるかどうかは事前に確認しようがありません。センター様にはご迷惑をかけてしまいましたが、このときの経験から、HPなら契約どおりのサポートを提供してくれると確信することができました」と、佐々木氏は振り返る。


HP ProLiant Gen8サーバーが提供する多彩な管理機能に大きな期待

青森県薬剤師会衛生検査センターの既存システムの管理や保守対応を担当し、佐々木氏とともに提案作りに関わったキヤノンS&Sの川口千広氏は、管理性という面から、新しくなったHP ProLiant Gen8サーバーの採用を佐々木氏に進言したという。

「HP ProLiant Gen8サーバーについて色々と調べた中で、注目した機能はHP通報サービスでした」と川口氏は語る。従来、サーバーに何らかのトラブルが発生した場合、サーバーの設置場所であるセンター側がまずそれに気付かないと、トラブル対応のフローは動き出さなかった。こうした事態を回避するために、常時サーバーの稼働を監視できれば良いのだろうが、これはスタッフ的にもコスト的にも難しい。

「壊れない機械はない、ということを大前提にすれば、センター様も我々もサーバーにトラブルが発生していることをまったく認識していない、という時間ができてしまうことは避けたいと考えていました。HP通報サービスは小さなエラーでも、それが発生した時点でお客様とHPにメールで通知してくれます。ほぼリアルタイムにトラブル発生を認識できれば、その後の対応も迅速に行えるはずです。また、HP側もその事象を把握しているので、HPからのサポートも見込めます」(川口氏)。

佐々木氏もHP ProLiant Gen8サーバーの管理性には大きな期待を持っていた。特に、刻々と変化するサーバーの稼働状況を、飛行機のフライトレコーダーのように自動的にロギングしていくアクティブヘルスシステム機能は極めて有効だと考えていた。

「トラブル対応でお客様のところに伺ったとき一番不安になるのは、聞いていたトラブルが再現されず、表面上は何事もなかったかのように動いていることです。従来のシステムであれば、OSのシステムログをチェックしても何も記録が残らず、原因究明が難しいケースがありました。しかし、トラブルの原因はどこかに必ず潜伏しており、将来、重大な故障につながる可能性もあります。アクティブヘルスシステムはサーバーの稼働状況を逐一詳細に記録として残せるということでした。予兆の段階で原因を突き止めることが可能になれば、川村所長が期待していた止まらないシステム、万が一止まったとしても迅速に復旧できるシステム、というものの実現に役立ってくれるだろうという期待感がありました」(佐々木氏)。


 

従来は半年かかった大規模解析がわずか1週間に大幅短縮

キヤノンS&Sでは、必要な性能とコストパフォーマンスを勘案し、HP ProLiant Gen8サーバーの中からHP ProLiant ML350e Gen8とHP ProLiant ML310e Gen8を選択。提案からわずか3週間という極めて短い期間で、既存システムからの移行を完了させた。2012年11月末から本格稼働した新システムは以来トラブルもなく、期待どおりの働きを示している。

新システムの管理体制を整理すると次のようになる。センターに設置されたサーバーの稼働状況はHP通報サービスで監視。何らかの事象が発生すると、メールがセンターとHPへ送られる。トラブルが発生したとセンターが認識すれば、キヤノンS&Sへ対応を依頼する。パーツ交換などが必要な深刻なトラブルが発生した場合には、HPもこれを認識し、パーツ発送などの手はずを整えることになっている。システム管理の実務は管理ツールであるHP SystemManagement Homepage(SMH)を使って行う。

佐々木氏たちが効果を期待した、HP通報サービスなどのHP ProLiant Gen8サーバーならではの新機能は、川村所長からの評価も高い。「『バックアップが完了しました』といったようにサーバーの稼働状況をメールで受け取れるようになりました。トラブルが発生した時に我々が直接手を下せるというわけではないのですが、通知があるというのが大きい。稼働状況を常に把握できるわけですから」(川村所長)。


パフォーマンスに生まれた余裕で満足度向上につながる新しい仕組みが稼働

HP ProLiant Gen8サーバーの優れた性能は、 同時に見直したストレージ環境と相まって、同センターの業務に大きな波及効果をもたらしている。これまではできなかったバックアップ処理中の検査データ入力や結果書の発行も可能になった。それ以上に大きいのは、顧客満足度のさらなる向上に向けて、新しいアプリケーションが新システム上で動き出したことだ。

「検査試料の依頼状況と進捗状況を大型ディスプレイに表示し、職員間で共有できる仕組みを新たに構築しました。約束した期間内に確実に検査結果を提供することが、検査依頼主からの信頼度を上げるには不可欠です。検査の実務を担う職員すべてでこうした意識を共有できるようにしたいと考えていた願いがかないました。HPを引き続き選んだことは正解でした」と、川村所長は顔をほころばせる。

青森県薬剤師会衛生検査センターでは、さらなる成長を目指し、ISO/IEC 17025などで認定される検査項目の数を継続的に増やしていくという。「最終的な目標は、青森県薬剤師会衛生検査センターが発行した結果書の価値を世界中で認めてもらえるようにすることです。アジアやヨーロッパについては一定の評価が得られるところまで来ているので、次は北米や南米などがターゲット。青森県薬剤師会衛生検査センターの結果書であれば信頼できる、とあらゆる輸入国にいってもらえるよう努力を続けます」と、川村所長は決意を語った。

 

会社概要

一般社団法人 青森県薬剤師会衛生検査センター

所在地: 青森県青森市大字野木字山口164-43(青森中核工業団地内)
代表: 川村 仁(所長)
設立許可: 昭和54年11月
従業員数: 68名(平成23年4月1日現在)


本件でご紹介のHP製品・サービス

導入ハードウェア

  • HP ProLiant ML350e Gen8
  • HP ProLiant ML310e Gen8

導入ソフトウェア

  • HP System Management Homepage(SMH)
  • HP Insight Remote Support

導入サービス

  • HP通報サービス

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