Jump to content
日本-日本語

IIJが基幹システムをSAP HANAクラウドで変える、その理由と要件とは?

 製品 
 サポート 
 ソリューション 

IIJが基幹システムをSAP HANAクラウドで変える、
その理由と要件とは?

Content starts here
1992年に国内初の商用ISP (Internet Services Provider) として創業して以来、日本のインターネットの歴史と
共に、常にリーディングカンパニーとして業界を牽引する株式会社インターネットイニシアティブ (以下、IIJ)。2009年から本格的に提供しているクラウドサービス「IIJ GIOサービス (以下、IIJ GIO)」の導入はすでに1,160社を超え、国内のクラウド市場も牽引している。2014年7月には、SAPのインメモリデータベース「SAP HANA」の導入前検証を行うためのトライアル環境として、「IIJ GIO for SAPソリューション PoC for SAP HANA」を提供開始。

IIJがSAP HANAを始めるその理由は何か ── 「DragonHawk」エバンジェリストの日本ヒューレット・パッカード 日野創が、IIJ五十嵐 直樹 氏と高橋 洋一 氏に訊く。

  対談者

株式会社インターネットイニシアティブ 五十嵐 直樹 氏
株式会社インターネットイニシアティブ
ソリューション本部
エンタープライズソリューション部
ERP推進 シニアマネジャー
五十嵐 直樹 氏
株式会社インターネットイニシアティブ 高橋 洋一 氏
株式会社インターネットイニシアティブ
ソリューション本部
エンタープライズソリューション部
基盤ソリューション開発課
高橋 洋一 氏
日本ヒューレット・パッカード株式会社 日野 創
日本ヒューレット・パッカード株式会社
HPサーバー製品統括本部
エンタープライズサーバー製品部
プロダクトマネージャー
日野 創

IIJがSAP HANAクラウドをやる理由

(日野)
まず、10年以上に渡るクラウドサービスの実績があるIIJの、その歴史について教えてください。

五十嵐氏
(五十嵐氏)
(ソリューション本部 エンタープライズソリューション部
ERP推進 シニアマネジャー 五十嵐 直樹 氏
(以下、五十嵐 氏))

IIJのクラウドサービスは、2000年に開始されたリソースオンデマンドサービス「IBPS (Integration & Business Platform Service)」に始まります。2009年に、その技術やノウハウをそのまま継承し、新しい仮想化の技術を組み合わせてクラウドサービス「IIJ GIOサービス」を開始しました。

業界最高水準のサービス品質を目指し、現在では大手企業を中心に2,100社を超えるお客様に2,140以上のシステム (2014年3月末現在) でご利用いただいています。おかげさまで、国内パブリッククラウド (HaaS/IaaS) 市場において、2011年度、2012年度と2年連続でシェアNo. 1を獲得することができました※。

HP ProLiant DL580 Gen8 ※出典: 株式会社富士キメラ総研「富士マーケティング・レポート・BT エンタープライズで本格導入が始まったパブリッククラウド (HaaS/IaaS) の現状と将来性」

(日野)
2012年にはVMware環境、2013年にはHadoopビッグデータ検証環境と、提供するサービスをますます広げていますが、その中でもSAP基盤について、深く教えてください。

(五十嵐 氏)
国内パブリッククラウドの市場規模は2011年度が174億円、2012年度が457億円と、急速に成長しています。2013年度の市場規模予測は595.5億円とされており、「IIJ GIOサービス」は、IIJにとって重要施策の1つとなっています。その成長を牽引すべく、様々なクラウドサービスを拡張していき、お客様の情報システム全体をカバーするサービスの提供を最終的な目標としています。

以前とは異なり、クラウドを選定する理由は価格重視から品質と信頼へと変わってきています。その変化と共に基幹業務システムを高いセキュリティーと事業継続性を担保できるクラウド環境へと移行し、TCO(Total Cost of Ownership)を削減したいというお客様が増えています。お客様が求める環境として、SAPの基幹業務システムは外すに外せないものでした。

そうした背景から、2013年5月に独SAPからクラウドサービスの品質に関する認定を取得し、7月に「IIJ GIO for SAPソリューション」を提供開始しました。さらには、今年の1月には、SAPジャパンとクラウド事業における戦略的協業を発表し、500社を超えるGIOパートナーへの支援を強化しています。

日野
(日野)
(日野)
SAPのクラウドサービスを開始してから1年になりますが、お客様の反応はいかがだったのでしょうか?

(五十嵐 氏)
クラウド上でSAPの本番環境が運用できると、大変ご好評いただいています。たとえば、タマホーム株式会社様は大規模SAPシステムの本番環境をクラウド上で運用し、40%のコスト削減を実現しています。旧環境と比較してI/O処理は最大約330%向上、CPU処理も最大約150%向上と安定稼働の確保し、「オンプレミスと遜色ない"持たざるプライベートクラウド"を実現できました」とのお言葉もいただいています (詳細はこちら)。


(日野)
SAPのインメモリデータベース「SAP HANA®」はどうでしょうか?

(五十嵐 氏)
2014年7月にリアルタイム性に寄与するSAPインメモリー技術を採用したデータベース「SAP HANA®」の導入前検証を行うためのトライアル環境として「IIJ GIO for SAPソリューション PoC for SAP HANA」の提供を発表しました。

IIJ GIO for SAPソリューションを開始以降、お客様から「SAP HANA®のクラウド化はできないのか」といった要望を多くいただきました。オンプレミスで安定した運用実績があるSAP ERP環境を最先端のクラウド環境に移行するのであれば、これまでのパフォーマンス問題を解決へと導くためにSAP HANAを導入して次世代プラットフォームを構築したいというご意見が多かったのです。

また、今年6月に米国オーランドで開催されたイベント「SAP SAPPHIRE NOW」の中で、SAPのCEO ビル・マクダーモット氏が「シンプルERP」という戦略を表明しています。この「シンプルERP」を実現する重要基盤として「SAP HANA®」は位置付けられており、IIJとしても戦略的な重要なサービスなのです。


IIJがSAP HANAクラウドを始めるために

(日野)
SAP HANA®のクラウドサービスについて、伺わせてください。

(五十嵐 氏)
まず、今年の7月よりSAP HANA®の導入前検証を行うためのトライアル環境として、「IIJ GIO for SAPソリューション PoC for SAP HANA」の提供を開始しました。

ミッションクリティカルなお客様が利用するSAP ERP環境は、安定稼動が最重要視されますので、データベースをSAP HANA®に置き換える前に十分な検証を行う必要があります。そこで、SAPアプリケーションの構築・導入を担うパートナー様が、SAP HANA®環境に移行する際のマイグレーション検証、パフォーマンス検証、SAP業界テンプレート検証などに利用できるクラウドサービスを用意したわけです。具体的には、SAP ERP、SAP NetWeaver Business Warehouse (BW) を仮想イメージとしてプリインストールされた専有環境と、SAP HANA®の専有環境をご提供します。

(日野)
1月の発表から7月のサービス開始まで約半年間、どのような準備があったのでしょうか?

高橋氏
(高橋氏)
(ソリューション本部 エンタープライズソリューション部 基盤ソリューション開発課 高橋 洋一 氏 (以下、高橋 氏))
SAP HANA®をクラウドで提供することは、IIJにとっても初めてのチャレンジでした。IIJが目指すのは、“止まることが許されない”基幹業務システムをクラウド上の本番環境で稼動させることであり、特にSAP HANAを本番稼動させる為には磐石のクラウド基盤の構築が必要でした。

また、SAP HANA®は、SAPから性能の認証を取得したベンダーからアプライアンス製品として提供される特長があります。ですので、これまでとは異なる視点でのプラットフォーム選定が求められたのです。その結果、選んだのが、インテル® Xeon® プロセッサー E7 v2 ファミリー搭載のHP ConvergedSystem 500 for SAP HANA®でした。

(日野)
具体的には、どのような点で、プラットフォームを選定されたのでしょうか?

(高橋 氏)
まず、ハードウェアそのものの信頼性です。「IIJ GIO」のプラットフォームの大半には、HPの製品を採用しており、これまで安定して稼働してきています。その実績は、ハードウェアそのものへの大きな信頼感でした。

その次に重視したのが、「基幹業務システム」へ統一には不可欠なプラットフォームの可用性です。各ベンダーのアプライアンス製品との一番の違いは、まさに可用性でした。SAP HANA®向けの冗長構成が組めるのがHPだったのです。SAP HANA®はメモリ上にデータベースを置きますので、ただフェイルオーバーすればいいものではありません。HAクラスターでは実績のあるミドルウェア「HP Serviceguard for Linux」に「HP Serviceguard Extension for SAP HANA」という専用ツールが提供されており、SAP HANA®向けに最適化されています。ですので、シンプルな構成で、自動的に、高速なフェイルオーバーできる環境が構築できました。

図1: HP Serviceguard Extension for SAP HANA

(日野)
ハードウェアの信頼性や可用性以外の選定ポイントはありますでしょうか?

(高橋 氏)
保守体制も重要なポイントでした。

SAP HANA®の場合、ハードウェアとソフトウェアが非常にセンシティブに連携するシステムであるため、その両方に精通していないと万が一の障害発生時に短時間での復旧は見込めません。HPは、長年にわたるSAPとのグローバル規模でのパートナーシップを結んでおり、ハードウェアからOS、SAP HANA®まで、一貫して一つの保守サポート窓口で対応してもらえるので、他にはないサポート体制になっています。

また、HPならではのサービス「HPプロアクティブケア」もポイントのひとつです。システムのログやアラートをHPに自動で送信する機能によって、障害ならびに障害予兆を検知してリアクティブかつプロアクティブなサポートが受けられます。それによって、障害対応の初動を劇的に短縮でき、安定稼動に大きく貢献しています。

図2: HPプロアクティブケア

IIJが基幹システムをSAP HANAクラウドで変える

日野
(日野)
(日野)
ハードウェアの信頼性や可用性以外の選定ポイントはありますでしょうか?

(五十嵐 氏)
今回はSAP HANA®®の事前検証環境を提供するサービスでしたが、それに続いて本番環境を含むシステムランドスケープ全体で利用することができるクラウドサービスのリリースを予定しています。

今年の5月にSAP HANA®が「VMware vSphere 5.5」の仮想化環境で、本番稼働の利用可能となりました。柔軟にプライベートクラウドを構築できる「IIJ GIOコンポーネントサービス 仮想化プラットフォームVWシリーズ」と合わせて利用いただくことで、アセットレスでSAP Business Suite powered by SAP HANA®による基幹システムを構築できるようになります。

SAP HANA®のクラウドサービスが本番環境向けに提供されることで、システムリソースをお客様のビジネス成長に合わせて自由にサイジングすることができるようになります。結果として、お客様の悩みのひとつであったTCO削減に大きく寄与することができるのです。さらに、SAP HANA®の高速処理能力がビジネスをシンプルにする。その上で「IIJ GIO」の様々なクラウドサービスとIIJのコンサルティングパートナーとの連携を活用し、お客様の情報システム全体をカバーすると共に、新しいビジネス基盤を構築する。IIJとして、今後はそういった提案をしていくことで、お客様のリクエストに応えていきたいと考えています。

(日野)
最後に、HPのプラットフォームへの期待を伺わせてください。

五十嵐氏
(五十嵐氏)
(五十嵐 氏)
今後も、HPにはSAPと協調した、信頼性のあるプラットフォーム開発を期待しています。仮想化SAP HANA®の本番稼働の利用が進めば、より高い信頼性や拡張性が求められてきます。前述の「SAP SAPPHIRE NOW」の中で、圧倒的なアプライアンス製品「HP ConvergedSystem 900 for SAP HANA®」を発表されておりましたが、最大16ソケットで12TBメモリ、UNIXで養われた高信頼性を備えるプラットフォームは、他にはない製品だと思います。

(日野)
本日は、ありがとうございました。



「SAP Business Suite」をクラウド上で構築・運用するIIJのサービスの詳細はこちら
IIJ GIO for SAPソリューション

このページのトップへ戻る