Jump to content 日本-日本語

製品  >  ネットワーク  >  製品導入事例 

無線LAN導入事例

ジヤトコ株式会社
ネットワーク
オンラインストア
ニュース & トピックス
ネットワーク製品
スイッチ
無線LAN
ルーター
ネットワーク管理
サポート(英語)
トレーニング(英語)
お客様導入事例
各種カタログ
日本語製品マニュアル
(アーカイブ)
システム構成図
省エネ法:トップランナー(PDF)
製品写真ライブラリ
製品保証
データシート一覧
ネットワークオンライン構成ツール(英語)
お問い合わせ
HPネットワーク オンラインはこちら
コンテンツに進む

HP ProCurve Networking無線LAN製品を用いて工場内ネットワークインフラを構築
生産プロセスや中間品在庫の“見える化”によりスピード経営をサポート

ATやCVTなど、トランスミッション分野の世界的なトップランナーとして業界をリードしているジヤトコは、製造ラインにおける各工程での生産実績をリアルタイムに近い形で収集・集計し、在庫を“見える化”するためのネットワークインフラを構築。無線アクセスポイントのHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wを採用することで、ネットワーク工事費を大幅に削減するとともに、今後のライン変更やグローバル展開にも柔軟に対応できる拡張性を確保した。
よりよいモノづくりを支援するネットワークインフラの構築
バーコードリーダーで読み取った生産実績データを無線LANで収集
セキュリティ保護に関する問題をMAC認証機能の活用により解決
ローカルメッシュ機能により無線LANの通信経路を自動設定
グローバル展開を見据え生産管理ネットワークインフラを拡大
概要
PDF(384KB)
 

ジヤトコ株式会社

目的

アプローチ

・ リアルタイム経営とBCP(事業継続計画)を支えるネットワークインフラ環境を無線LANによって整備する
・ 工場内での全生産実績を、無線対応バーコードリーダーから無線アクセスポイント経由で収集し、生産プロセスと中間品を含めた在庫の“見える化”を実現
・ 工場内のアクセスポイントを有線のEthernet LANで接続せず、HP ProCurve MSM320 Access Point JP W WのWDSならびにローカルメッシュ機能を活用することで、ネットワーク工事費を大幅に削減し、今後の生産ライン変更にも柔軟に対応
・ 初期コストを抑えるため、当面はアクセスポイントのみを導入
・ ネットワークが大規模化した段階で、集中管理を行うコントローラを追加導入し安定運用(計画)

システムの効果

ビジネスへの効果

・ ローカルメッシュ機能により、無線アクセスポイントに故障が発生した場合でも自動的かつ短時間でリカバリが可能
・ 今後のコントローラ導入時に実データはコントローラを経由せずに通信できるため、ネットワークのスループットを犠牲にすることなく、多目的での投資保護が可能
・ 生産プロセスや在庫の“見える化”を実現するネットワークインフラの構築コストを約60%削減
・ 需要変動にともなう生産ラインの拡大、縮小、組み替えなど、ビジネスの変化への俊敏な対応を実現

よりよいモノづくりを支援するネットワークインフラの構築

2008年秋より全世界を同時不況に陥れた経済危機、ポスト京都議定書における地球温暖化ガス(CO2)の削減目標のさらなる強化などを契機として、今日の自動車業界には「環境」をキーワードとするパラダイムシフトが起きつつある。
そうした中、自動車のより効率的で快適な走行の実現、車重の軽量化などを通じて、燃費性能の向上ひいては環境に対する負荷軽減の役目を担っているのが、エンジンと並ぶ自動車の基幹ユニットであるAT(Automatic Transmission:自動変速機)やCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)などのトランスミッションだ。
これらATやCVT分野における世界的なトップランナーとして業界をリードしているジヤトコは、「お客さま・クルマ文化・社会への価値の提供」を使命とし、このパラダイムシフトにフレキシブルに対応できる経営体制を強化するとともに、グローバルなIT環境の構築・拡充を推進している。
そこでの主要なテーマとなっているのが、リアルタイム経営を支える生産現場のネットワークインフラの整備である。同社のCIOであり情報システム部の部長を務める浅井正克氏は、その狙いを次のように説明する。
「私たちはユニットメーカーとして、素材(原材料)の加工から組み立てまで一貫して手掛けています。しかし、完成品の在庫こそ常に正確に掴んでいるものの、個々の工程における中間品の在庫まで即座に把握できているかというと、手入力による日次のデータ集計に頼っており、スピードを争う経営の意思決定の要求に十分には応えきれていないのが実情でした。そこで生産プロセスならびに、よりきめ細かいメッシュでの在庫の“見える化”を実現し、需要変動などの変化に対して、工程変更やライン変更にスムーズに対応できる、最適なモノづくりを支援する生産管理ネットワークインフラの構築を目指しました」
なお、ここでの生産プロセスならびに在庫の可視化には「ある意味でのBCP(業務継続計画)の狙いもあります」と、同社情報システム部のプロフェッショナルスタッフである佐野善和氏は、次のように言葉を続ける。
「以前、ある部品メーカーが大地震で被災し、その影響を受けて納入先である各自動車メーカーの製造ラインまでストップしてしまうという出来事がありました。これを教訓として、私たちはいかなる事態に際しても、お客様の事業計画に支障をきたすことがないよう、常に適切な在庫を確保しておき、製品を出荷できる体制を整えておく必要があります。少なくとも、何日後に、どれくらいの数量まで生産・出荷をリカバリできるのかといった情報を正確に把握し、お客様にお伝えできなくてはなりません。そのベースとなるのが、生産プロセスや在庫の“見える化”なのです」
CIO 情報システム部 部長 浅井 正克 氏 情報システム部 プロフェッショナルスタッフ 佐野 善和 氏 情報システム部 主担 芹澤 幸雄 氏
CIO 情報システム部 部長
浅井 正克 氏
情報システム部
プロフェッショナルスタッフ
佐野 善和 氏
情報システム部 主担
芹澤 幸雄 氏
情報システム部 アシスタントビジネスリーダー 橋本 直之 氏 情報システム部 手塚 智 氏 情報システム部 米倉 祐二 氏
情報システム部
アシスタントビジネスリーダー
橋本 直之 氏
情報システム部
手塚 智 氏
情報システム部
米倉 祐二 氏

バーコードリーダーで読み取った生産実績データを無線LANで収集

同社は2009年4月、この構想を具体化するため、ある1つの製造ラインをパイロットラインとして、無線バーコードリーダーを用いた生産プロセス管理/在庫管理システムを構築した。その概要を、同社情報システム部の主担である芹澤幸雄氏は、次のように説明する。
「さまざまな工程を経て、一定の荷姿になった中間品や製品のパレットに貼付されたバーコードを無線対応のハンディターミナルで読み取ると、生産の実績データとして即座にセンターのサーバに転送され、非常に短時間のサイクルで集計が行われるという仕組みです。従来のように製造現場の作業者が都度都度オフィスまで戻り、その日のデータをまとめてクライアントPCから入力するといった手間はなくなりました。また、管理職や経営者は、リアルタイムに近い形で、さまざまな中間品や製品の在庫量の変化を把握することが可能となりました」ただ、このシステムの成果を他の製造拠点や製造ラインに普及・拡大させていく上で、同社は大きなハードルに直面した。それは、導入コストの問題である。
「当社はグローバルに製造拠点を展開しており、日本国内だけでも約700の製造ラインが稼働しています。これらのラインのすべての要所に無線バーコードリーダーの受け口となる無線アクセスポイントを設置するためには、そのインフラとしてEthernet LANを敷設しなければならず、工事費だけでも巨額のコストがかかってしまいます。しかも、市場ニーズの変化によって売れ筋製品もどんどん変わっていき、それに合わせてラインの拡大や縮小、組み替えなども頻繁に行われます。そのたびにLANを敷設し直さなければならないとなると、コストは膨らんでいく一方です」(芹澤氏)
こうした経緯を経て同社が着目したのが、WDS(Wireless Distribution System)機能を備えた無線アクセスポイントのHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wである。WDSとは、アクセスポイント同士が無線によってLAN間のブリッジを行う機能である。起点となる無線アクセスポイントがEthernet LANに接続されていれば、そこから先は必要に応じて、電波の届く範囲に無線アクセスポイントを配置していくだけでLANを広げることが可能となる。
無線LAN導入事例
「HP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wは2008年12月に発売されたばかりで、正直なところ私たちの認知はあまり高くありませんでした。しかし、その前に正式採用を決めていたデンソーウェーブ製の無線対応バーコードリーダーBHT- 604QWとの相性やコストパフォーマンスの良さなど、ベンダー側からも強い推薦を受け、やはり実績に裏付けられた製品と組み合わせるのがベストと考え、HP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wの導入を決定しました」と佐野氏は、当時を振り返る。

セキュリティ保護に関する問題をMAC認証機能の活用により解決

もっとも、無線アクセスポイントの導入に際して、まったく懸念がなかったわけではない。特に問題となったのが、セキュリティの保護である。同社情報システム部のアシスタントビジネスリーダーの橋本直之氏は、こう語る。
「当社ではセキュリティゾーンという考え方を徹底しており、特定のエリアに立ち入ることのできる作業者を厳しく制限しています。そうした中に無線アクセスポイントを導入するのはリスクが大きく、セキュリティポリシーに違反することにもなるのではないかと危惧しました」
この懸念を払拭したのが、HP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wの持つMAC認証の機能である。
「あらかじめ接続設定を行ったクライアント(無線バーコードリーダー)のみをHP ProCurve MSM320 Access Point JP W W側のMAC認証によって受け入れるため、各セキュリティゾーン外部からの不正アクセスは完全にシャットアウトできます。また、無線を利用した場合、1つのアクセスポイントに大量のクライアントが集中的に接続されてしまい、ネットワークのスループットが低下するケースがあると聞きますが、そこにMAC認証を行うことで、結果的に多数のクライアント接続を効率よく分散できるというメリットもあります。これなら無線アクセスポイントを導入しても、まず問題はないだろうと判断しました」と橋本氏は言う。
工場内ネットワーク概要図
工場内ネットワーク概要図
[ 拡大図へ ]
導入ハードウェア
HP ProCurve MSM320 Access Point JP W W
   

ローカルメッシュ機能により無線LANの通信経路を自動設定

こうして2009年7月、同社の本社・富士地区内にある工場の2つの建屋に、無線アクセスポイント環境の第一弾として、合計18台のHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wが導入された。同社情報システム部の手塚智氏は、その設置状況をこのように説明する。
「まずHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wのスペックをもとに机上で検討を行った後、図面上からは分からない障害物の有無などを現場に出向いて確認した上で、実際の配置を決めていきました。具体的には、半径約30mの間隔をとりながら柱にHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wを取り付けており、建屋内における通信をほぼ全面的にカバーしています。つまり、製造ラインのいかなる変更が行われた場合でも、どこからでも無線バーコードリーダーの接続をサポートすることができます」
なお、合計18 台のHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wは4つのセグメントに分かれており、各建屋において2台ずつのHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wが基幹ネットワークにケーブル接続されている。これらに関してはネットワーク工事が必要であったが、同社はネットワークケーブルを通じて給電を行うHP ProCurve 1ポート・パワーインジェクタを導入することで、電源工事を削減している。
また、今回のHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wの導入に際して、同社が特に大きなメリットを発揮したポイントとして挙げているのが、ローカルメッシュ機能である。
先に説明したWDSそのものは業界標準の機能だが、一般的な無線アクセスポイントの場合、ネットワーク経路を手作業で設定する必要がある。これに対してHP ProCurve MSM320工場内ネットワーク概要図4AA0-2067JAP Access Point W Wのローカルメッシュ機能は、起点となるアクセスポイントを設定するだけで、あとはアクセスポイント同士が通信しあって最適な経路を自動的に確立するのである。同社情報システム部の米倉祐二氏は、このローカルメッシュ機能を次のように評価する。
「導入作業において、私たちが無線アクセスポイント間の通信経路を意識する必要はなく、短期間のうちにネットワークインフラを稼働させることができました。万一、無線アクセスポイントのいずれかが故障した場合でも、ローカルメッシュ機能により正常な無線アクセスポイントを探し出し、自動的に経路を復旧してくれます。これによりネットワーク管理の負荷を大幅に軽減できるのはもちろん、ネットワークのダウンタイムを最小化し、経営サイドからの課題であるBCPに関しても多大な貢献を果たせるものと考えています」

グローバル展開を見据え生産管理ネットワークインフラを拡大

「今回、HP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wを導入したことで、工事費をはじめとする初期投資を大幅に抑えることができました。同じ機能を持つネットワークインフラを従来どおりのEthernet LANで構築したと仮定した場合の見積もりと比較し、約60%のコスト削減を達成しています。さらに、今後起こりうるライン変更や生産プロセス改革にともなうネットワークインフラのメンテナンスや追加工事などに要したであろう手間や時間まで勘案すれば、コスト削減のメリットはますます拡大していくはずです」と佐野氏は、掴んだ手ごたえの大きさについて語る。
この成果を高く評価し、同社はネットワークインフラを他の建屋や製造拠点、さらにはオフィスのクライアント環境にまで展開していくにあたっても、HP ProCurve MSMシリーズのアクセスポイントをベースとした無線アクセスポイント環境を優先的に採用していく考えだ。
「今後のネットワークの大規模化に対応するため、アクセスポイントと基幹ネットワークを接続するコントローラとして、HP ProCurve MSM760 Access Controller の導入も検討しています」と佐野氏は言う。同コントローラは、実データにコントローラを経由させることなくアクセスポイントの集中管理を行うのが特長で、高効率かつ高スループットなネットワーク運用を実現するのである。
さらに、その先に見据えているのが、米国、メキシコ、韓国、中国、フランスといった同社のグローバル拠点へのネットワークインフラの拡張だ。
「今回のプロジェクトでHP ProCurve MSM320 Access Point JP W Wを選んだ背景には、私たちと同じグローバル企業の製品だからという理由もあります。無線アクセスポイント環境の拡充はもちろん、将来的にはRFIDをベースとした、より高精度な生産管理システムやSCM(サプライチェーン管理)システムの導入も視野に入れており、HPには今後も信頼できるパートナーとして、グローバルで一貫したサポートを期待しています」と浅井氏は語る。
よりよいモノづくりで世界のモータリゼーションの未来を切り拓くべく、同社のチャレンジは続いているのである。

概要

ジヤトコ株式会社
本社: 静岡県富士市今泉700番地の1
設立: 1999年6月28日
※1943年創業の日産 吉原工場を前身とする
資本金: 299億3,530万円
事業内容: 変速機(AT・CVT)及び自動車部品の開発、製造、販売
URL: http://www.jatco.co.jp/日本ヒューレット・パッカード外のウェブサイトへ
本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe® Reader® が必要です。
アドビシステムズ社のウェブサイト より、ダウンロード(無料)の上ご覧ください。
印刷用画面へ印刷用画面へ
プライバシー ご利用条件・免責事項