タケシタとエフテックがHPネットワーク製品による構築を提案
高信頼かつ投資対効果の高いネットワーク環境を計画的に実現

「2007年に初めて導入して以来、深刻なネットワーク障害は一度も起こっていないという事実は、HPネットワーク製品の高い信頼性を証明していると思います。また、高信頼のネットワークサービスを実現する確かな設計と、それを支える運用体制にも大きな安心感があります。これからも、私たちの業務と市民サービスをしっかり支えてくれることを期待します」

−萩市総合政策部 情報政策課 課長 小野 善和 氏

 

市町村合併を機にネットワーク全体での最適化に着手

2015年5月、萩市役所の情報系ネットワークが最新のHPネットワーク製品によって刷新された。萩市では、2005年の市町村合併を機に2町・4村のネットワーク統合に着手。2007年の基幹ネットワーク刷新において確立した製品・テクノロジー構成を、段階的に萩市全体のネットワークに適用して最適化を推進してきた。長年にわたり萩市のネットワーク最適化を支援しているのは、ネットワークインテグレーターとして豊富な経験とノウハウを持つタケシタ(山口県萩市)とエフテック(同宇部市)である。

業界

  • 自治体

業種

  • 官公庁・研究機関

目的

  • 2005年(平成17年)の市町村合併(萩市、川上村、田万川町、むつみ村、須佐町、旭村、福栄村)に伴うネットワーク統合を起点にした、萩市庁舎と市内主要拠点を結ぶネットワーク環境全体の最適化。市民サービスを支える快適で高信頼なネットワーク利用環境を実現する。

アプローチ

  • 2007年の基幹ネットワーク刷新において確立した製品・テクノロジーの構成を、情報系ネットワーク、広域ネットワークにも採用。萩市ネットワーク全体で、機器構成のシンプル化や統合的な管理など段階的に最適化を推進する。

ITの効果

  • コアスイッチ、基幹系・情報系主要スイッチ、広域ネットワーク用コアスイッチにHPネットワーク製品を採用し、耐障害性に優れ投資対効果の高いネットワーク環境を実現
  • ネットワーク仮想化テクノロジー「HP IRF」を利用し、Active - Standby構成をActive - Active冗長化に置き換えたことでネットワークサービスの信頼性と性能を向上
  • 総延長100km超の広域LANをRRPP(Rapid Ring Protection Protocol)で冗長化し災害時のリスクを低減
  • 「HP IMC(Intelligent Management Center)」によりネットワーク環境の直感的な監視・管理を実現

ビジネスの効果

  • 地域に密着したインテグレーターであるタケシタ/エフテックが連携し、萩市のネットワーク最適化をトータルに支援
  • ネットワーク環境全体の可視化を進め、萩市/タケシタ/エフテックが連携する問題解決体制を確立
  • 機器構成のシンプル化、運用管理の統合化、HP独自の「ライフタイム保証」により、トラフィックが増大する中でネットワーク環境全体のコストを抑制
明治日本の産業革命遺産
 

チャレンジ

新生・萩市のネットワーク統合

山口県北部、日本海に面する萩市。江戸時代には毛利氏が治める萩(長州)藩の本拠として知られた都市だ。往時を忍ばせる建物や町割りが残され、城下町の趣を今に伝えている。また、近代においては明治維新をリードした人材を多数輩出したことでも知られる。吉田松陰が指導した松下村塾で学んだ若者たちは明治政府でも重要なポストを担い、近代から現代に至る我が国の礎を形作るのに尽力した。

「2015年1月にスタートした大河ドラマ『花燃ゆ』の舞台となり、7月には萩反射炉をはじめ市内5か所の史跡が『明治日本の産業革命遺産』として世界遺産に登録されました。2018年には明治維新から150周年という節目を迎えるなど、いま萩市には明るい話題が尽きません」と萩市 総合政策部 情報政策課 課長の小野善和氏は話す。

萩市では、市庁舎内および市の主要施設を結ぶネットワークの整備と全体最適化を10年越しで進めている。2005年(平成17年)3月に、旧萩市と田万川町、須佐町、川上村、むつみ村、福栄村、旭村が合併した際のネットワーク統合プロジェクトがその起点になった。小野氏は、当時を次のように振り返る。

「1市2町4村が合併し、新生・萩市が発足したタイミングで基幹系ネットワークの刷新に着手しました。まず、住民サービスに直結するネットワークサービスの強化を優先するという判断でした」

この時、基幹ネットワークの刷新プランを提案したのが、長年にわたり萩市IT環境の構築・運用を支援してきたタケシタとエフテックだった。本プロジェクトでネットワーク設計と構築を担当したエフテック 技術部 部長の藤本正登氏は、提案のポイントを次のように説明する。

「はじめに、長期的な視点からネットワークの全体方針を策定しました。『基幹系はより高信頼に、情報系はより高速に』というものです。この方針のもと、基幹系ネットワークに求められた仕様を満たす機器として、HPネットワーク製品を提案しました。信頼性、帯域、運用管理性、投資対効果それぞれに大きなメリットをもたらす『HP IRF(Intelligent Resilient Framework)』に着目したのです」

「HP IRF」は、複数台の物理スイッチを1台の論理スイッチとして仮想化するテクノロジーである。Active - Activeの冗長構成により、広帯域を確保しながらネットワークサービスの可用性を高められる。機器に深刻な障害が発生した場合でも、50ミリ秒以内という高速で通信経路を切り替え、サービスを止めない運用を実現する。さらに、複数の機器の設定や運用管理を統合できるメリットももたらす。

「Active - Standbyで構成されていたコアスイッチをHP IRFによるActive - Active構成に置き換えて、ネットワークサービスの信頼性と性能の両方を同時に高める、というのが私たちの提案のポイントでした」とエフテック 代表取締役の吉長敏朗氏は話す。

2007年、萩市の基幹系ネットワークに初めてHPネットワーク製品が導入され、10年先を見通した全体最適化プロジェクトが本格的に始動した。

萩市総合政策部 情報政策課 課長 小野 善和 氏

萩市総合政策部
情報政策課
課長
小野 善和 氏


萩市総合政策部 情報政策課 情報政策係 係長 中村 恭久 氏

萩市総合政策部
情報政策課
情報政策係
係長
中村 恭久 氏


萩市総合政策部 情報政策課 多田 修之 氏

萩市総合政策部
情報政策課
多田 修之 氏

 

ソリューション

HPネットワーク製品の導入を段階的に拡大

萩市ネットワークの全体最適化プロジェクトでは、段階的にハードウェアを刷新しながら、ボトルネックの解消、機器構成のシンプル化、運用管理の改善などが図られた。2008年(平成20年)に、情報系ネットワークの主要スイッチをHPネットワーク製品に刷新。さらに、2010年(平成22年)には市庁舎と旧4村の出先機関が光ファイバー回線とRRPP(Rapid Ring Protection Protocol)で高速に結ばれた。

「従来の環境では、回線が細かったため市庁舎システムに接続した際のレスポンスが悪く、各種証明書の発行時などお客様をお待たせしてしまう状況でした。この課題が解決され、ネットワーク全体最適化は大きく前進しました」と総合政策部 情報政策課 情報政策係 係長の中村恭久氏は話す。

RRPPにより冗長化された広域LANは、災害時のリスク低減にも高い効果をもたらす。さらに、教育委員会系および学校系ネットワーク、図書館・博物館ネットワークなども順次刷新され、萩市内の主要な機器はHPネットワーク製品によって占められるようになった。

ここまでの経緯を整理すると次のようになる。

2007年: 基幹系ネットワークをHPネットワーク製品で刷新、コアおよび主要エッジスイッチにHP IRFを採用、ループ検知機能を実装
2008年: 情報系ネットワークをHPネットワーク製品で刷新
2010年: 旧4村の出先機関および萩−田万川間を光ファイバー回線とRRPPで高速に接続、教育委員会系および学校系ネットワークをHPネットワーク製品で刷新
2011年: 図書館ネットワークをHPネットワーク製品で刷新
2012年: 博物館ネットワークをHPネットワーク製品で刷新
2013年: 基幹系ネットワークのコアを更新、エッジにHP IRFを採用し二重化

「ネットワーク障害が起こったときに、原因箇所をなかなか特定できないという問題も解消されました」と総合政策部 情報政策課の多田修之氏は話す。

「ユーザーが末端のハブに誤ってケーブルを挿してしまい、ループが発生してしまうようなトラブルはこれまで何度も起こってきました。HPネットワーク製品はループ検知・回避機能を備えており、ログ管理機能も充実していますので、原因箇所の特定や問題解決がとても容易になりました」

主要機器がHPネットワーク製品で占められたことで、「HP IMC(HP Intelligent Management Center)」によるネットワーク監視・管理にもメリットがもたらされた。多田氏は次のように説明する。

「HP IMCは、ネットワーク構成をわかりやすく可視化するとともに、機器の稼働状況や帯域の利用状況を一目瞭然にしてくれます。HPネットワーク製品が全体に行きわたったことで、HP IMCの強力な管理機能が存分に活用できるようになりました。総延長100km以上にも及ぶ萩市のネットワークで、高度なリモート監視が行えるメリットは大きいと言えます」

株式会社タケシタ OA機器 営業課長 中原 浩司 氏

株式会社タケシタ
OA機器 営業課長
中原 浩司 氏


株式会社エフテック 代表取締役 吉長 敏朗 氏

株式会社エフテック
代表取締役
吉長 敏朗 氏


株式会社エフテック 取締役 技術部 部長 藤本 正登 氏

株式会社エフテック
取締役 技術部 部長
藤本 正登 氏

alt_text

2015年に情報系ネットワークをさらに強化

2015年(平成27年)、情報系ネットワークをより強化するプロジェクトが開始された。萩市は、「基幹系はより高信頼に、情報系はより高速に」という方針を改めて確認し、トラフィック増大の著しい情報系ネットワークの刷新方法を検討した。

「ボトルネック解消を重視して構成を見直しました。トラフィックの状況を分析すると、サーバーセグメントの負荷が高いことがわかりました。そこで、リンクアグリゲーションにより情報系コアスイッチとサーバースイッチ間に16ギガビットの帯域を確保し、ファイルサーバーのレスポンスを大幅に向上させました」(藤本氏)

トラフィック増大の傾向は明らかだが、HP IRFによって構成された情報系コアスイッチは、必要に応じてボックス型スイッチ増設による能力の強化が可能だ。

「上位機種に買い換えるのではなく、機器を増設するだけで帯域やポート数を拡張できます。HP IRFは、ライフサイクルコストを抑制するメリットも提供するのです」(藤本氏)

新しいネットワーク機器の導入と移行作業は、ゴールデンウィークの連休中に実施された。業務に支障をきたさない期間ということで設定されたスケジュールだったが、その期間中に「世界遺産登録」に関する重要なメールが届くことが直前になって判明した。

「さすがに少し焦りました。メールサーバーだけ旧ネットワークにつないだまま、新環境に移行するという緊急対応をしてくれたおかげで助かりました。タケシタ、エフテックの両社には感謝しています」と多田氏は笑顔を見せる。

 

ベネフィット

2007年の導入以来、無停止でネットワークサービスを提供

全体最適化の進む萩市のネットワーク環境全体を俯瞰してみよう。コアスイッチは、萩市庁舎のマスターと福栄放送センターのスレーブそれぞれに「HP IRF」を採用。Active - Activeの冗長構成で広帯域・高可用性を実現している。萩市庁舎内は基幹系と情報系ネットワークに大きく2分され、それぞれコアおよび主要スイッチにHP IRFを採用。総延長100キロに及ぶ福栄、川上、むつみ、旭の各放送センター間は、光ファイバー回線とRRPPで高速に結ばれている。

「萩市様には、2007年以来HPネットワーク製品を採用いただいてきました。『市民サービスを遅延なく提供したい』『業務を効率化できるアクセススピードがほしい』というニーズにお応えできているものと自負しています。HPネットワーク製品は故障が少ないので、私たちにとっても安心してご提案することができます」とタケシタ OA機器 営業課長の中原浩司氏は評価する。

「HPネットワーク製品は、『ライフタイム保証』によって運用コストの抑制に大きく寄与していることも見逃せません。品質や信頼性に対する開発ベンダーの自信の表れと思っています」とエフテックの吉長氏も話す。

「ライフタイム保証」は、HPネットワーク製品を使い続ける限り、ハードウェア故障時には速やかに無償交換する保証サービスである。機器に故障が発生したとしても、修理のためにコストと時間を費やす必要がないうえ、サービスへの影響時間を短縮できる。

「新たに採用した『HP 5130 EI Switchシリーズ』は、L2スイッチながらL3相当の機能を備え利便性が向上しています。また、ファンの動作を緻密に制御することで静粛性が大幅に向上したことを実感しています。導入検討に際しては日本ヒューレット・パッカードより検証機の提供を受け、相互接続性や管理性を正しく確認することができました」−藤本氏

エフテックでは、HP IMCを使ってネットワーク全体をリモートで監視している。萩市 情報政策課の職員が稼働状況を監視できるよう、カスタマイズされた画面も開発された。問題が発生した場合には、タケシタとエフテックが連携してタイムリーに対応できる体制も万全に整えられている。

小野氏が次のように語って締めくくった。

「2007年に初めて導入して以来、深刻なネットワーク障害は一度も起こっていないという事実は、HPネットワーク製品の高い信頼性を証明していると思います。また、高信頼のネットワークサービスを実現する確かな設計と、それを支える運用体制にも大きな安心感があります。これからも、私たちの業務と市民サービスをしっかり支えてくれることを期待します」

詳しい情報
HPネットワークについてはこちら
www.hp.com/jp/hpn

 

萩市役所

〒758-8555 山口県萩市大字江向510番地

URL:http://www.city.hagi.lg.jp/ 

alt_text
本件でご紹介の日本ヒューレット・パッカード製品・サービス

導入ハードウェア

  • HP 5800-48G
  • HP 5500-48G
  • HP 5500-24G
  • HP 5130-48G
  • HP 5120-48G
  • HP 5120-24G
  • HP 3600-24

本ページの導入事例は、PDFで閲覧頂けます。  PDF (1.51MB)

本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。