昨今IoT (Internet of Things, モノのインターネット)が大きな注目を浴びている。このような中、HPEはIoTに真の価値をもたらすという新製品「HPE Edgeline Converged IoT Systems」を発表した。キーワードは、「エッジ」と「シフトレフト」。HPEでEdgeline Converged IoT Systemsを担当する阿部敬則氏 (サーバ製品本部 スケールアウト・サーバ製品部 カテゴリーマネージャー) に詳細を聞いた。

現状のIoTで発生しているデータ転送の課題

サーバ製品本部 スケールアウト・サーバ製品部 カテゴリーマネージャー 阿部敬則氏
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カテゴリーマネージャー 阿部敬則氏

調査会社ガートナー  によれば、2020年には全世界で200億以上のデバイスがつながり、あらゆるモノがインターネットにつながっていく未来が近づいているという。一方でHPEは現状のIoTには大きな問題があるという。

調査会社IDC  が、2020年までに全世界のデータの10%はIoTデータになると予測しているように今後ますますIoTデータが増えることになります。これらのすべてのデータをクラウドに送るのは非現実的です。遅延、帯域の確保、コスト、脅威対策、設備の重複、データの破損と損失、コンプライアンスという、データ転送に伴う大きな課題が生まれているのです」と阿部氏は指摘する。

そこで必要になるのが、HPEが“シフトレフト”と呼ぶコンセプトだ。

HPEでは、IoTを考えるとき、データセンターやクラウドの外部でより”モノ”に近い場所を”エッジ”ととらえている。

いままで業界で提案されてきたIoTソリューションは、データの分析と制御をデータセンターやクラウドで行うことを前提としている。しかし、HPEでは、上述のIoTの課題を解決するには、早期分析と制御を”エッジ”で実行する必要があると考えている。これをHPEでは、シフトレフトと呼ぶ。

「シフトレフトにより、各所から集めてきたデータをデーターセンターに蓄積して時間をかけて分析を行う前に、エッジにてリアルタイムに処理・分析ができるため、データの“賞味期限”切れやアラート検知遅れを防ぎ、迅速なアクションを起こすことが可能となります」と阿部氏はシフトレフトのメリットを強調する。

シフトレフトを実現する業界初の製品HPE Edgeline Converged IoT Systems

このシフトレフトを実現するのが、今回発表された新製品HPE Edgeline Converged IoT Systemsだ。ゲートウェイ製品HPE Edgeline EL10 Intelligent Gateway、HPE Edgeline EL20 Intelligent Gateway、コンバージドシステムHPE Edgeline EL1000 Converged IoT System、HPE Edgeline EL4000 Converged IoT Systemのゲートウェイから本格エッジコンピューティングを提供するモデルまでの強力な4モデルである。


「業界初のIoT向けコンバージドシステムであるEdgeline Converged IoT Systemsは、まったく新しい製品カテゴリーです。この新製品を利用することで、データの取得と制御、処理、ストレージなどの機能を統合し、エッジで分析を行いリアルタイムでの意思決定ができるようになります」(阿部氏)

Edgeline Converged IoT Systems は、インテルXeon® を最大64コア搭載し高性能なエッジコンピューテュングを実現する。また、パートナーにとってもなじみの深いiLOを搭載しているため、HPE ProLiantと同等の管理機能を持つ。すでに多くの実績をもつMoonshotサーバーカートリッジをエッジで使える高い環境性能をもったシャーシに組み込んで提供することで、使用電力とスペースを大きく削減しながら、サーバークラスの処理性能とリモート管理機能を持つ強力なエッジコンピューティング能力を提供することができるのだ。

そしてアナログデータの計測において業界標準であるPXI規格に対応したカードを直接シャーシに搭載できるモデルも提供するため、複雑なアナログデータも直接収集することが可能となる。

阿部氏は、次のようにPXI規格対応のメリットを説明する。

「PXI Systems Allianceによって管理されている業界標準PXI(PCI eXtensions for Instrumentation)は、あらゆる計測/制御システムに利用できる堅牢性に優れた高性能で低コストなプラットフォームです。これまでデータの取得を行う場合には、特にアナログデータを取得するのと、その処理を行うのは別々のハードウェアで実施してきました。Edgeline Converged IoT SystemsはPXIに対応することで、別々であったハードウェアを1つのハードウェアに統合することができるようになりました」

さらにEdgeline Converged IoT Systemsは、データセンターのように設備が整っていない工場やプラントなどに設置されることが想定されるため、衝撃、振動、極端な温度も対応できるように設計されている。これにより、幅広い環境に導入することが可能になった。もちろん、日本で購入したとしてもグローバルでサポートを提供するため、あらゆる地域で導入が可能なのも安心のポイントだ。

まさに、真のIoTを実現するエッジソリューションといえるだろう。

今回、製品だけでなくIoT導入を支援するための体制を整備するため、実機検証環境であるIoTコンピテンスセンターを設立したことからも、HPEのIoTへの高い意気込みが感じられる。

「IoTコンピテンスセンターでは、HPE Edgeline EL10 Intelligent Gateway、HPE Edgeline EL20 Intelligent Gatewayだけでなく、東京本社 検証センターに配置しているすべてのサーバー/ストレージ/ネットワーク機器を無償で利用可能です。当社のIoTエキスパートがお客様・パートナー様をご支援し、各種デバイスの接続、管理、各種分析ソフトウェアによるデータ分析、各種ISVソフトウェアとの連携まで、サーバー、ストレージも含んだIoTアプリケーションのテストを行うことが可能です」(阿部氏)

東京本社では、ISVパートナーなどと協力して、さまざまなIoTソリューションを紹介するデモやショーケースを用意しているという。これらの取り組みは高い注目を浴び、すでに多くのユーザーやパートナーが見学に訪れているとのことだ。


最後にパートナーへのメッセージを聞いた。

「IoTは決して一社のみで実現することはできません。HPE Edgelineは他社にはないエッジコンピューティングを実現できる、特徴のあるHWです。パートナー様自身のIoTソリューションと組み合わせて頂ける提案の素材の1つとして、この新しいIoT向け製品であるHPE Edgelineをぜひご検討ください。そして、各種センサーやデータ分析などのソフトウエア、ソリューションを検証するために、IoTコンピンテンスセンターをご活用いただき、IoTに真の価値をもたらすエッジコンピューティングをご体験いただきたいと思います。」

書店を覗くとIoTコーナーが設けられ、テレビニュースでも大きく取り上げられているように、IoTが大きな注目を浴びている昨今、パートナーにとっては、IoT時代にどのような提案をすることができるのだろうかと考えていることだろう。ぜひ、パートナーはこの新しいHPE Edgeline Converged IoT Systemsを活用し、IoTがもたらす真の価値をお客様に提案し、事業を拡大して欲しい。

[HPE パートナーニュースフラッシュ 2016年11月16日号 特集記事]
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