HPEは、Broadwellベースの新たなサーバー用CPU「インテル® Xeon® プロセッサーE5-2600 v4製品ファミリー(以下、Xeon E5-2600 v4)」を採用したHPE ProLiant Gen9 を発表した。今回発表されたのは、ラック7製品、タワー3製品、ブレード2製品およびHPE Apollo System 3製品の合計15製品だ。今回の特集では、HPEでHPE ProLiant サーバーを担当するサーバー製品本部 ラック&タワー製品部 岡村 清隆 氏に新製品の特徴について聞いた。

- 今回の新製品の特徴は、一言でいえばどのようになりますか?

2014年10月に、第9世代目を迎えるx86サーバー「HPE ProLiant Gen9」を発表しました。そのとき、お約束していたアプリケーション高速化テクノロジーが今回の新製品ですべて出揃い、提供することができるようになりました。

新製品ポジショニング

 

- では、そのアプリケーション高速化テクノロジーについて、詳しく教えてください。

3つのテクノロジーがベースにあります。

まず、紹介したいのは、NVDIMMの採用です。

基板上にDRAMと不揮発性メモリを混在させる「NVDIMM」は、NANDをDRAMのバックアップ用として用いる「NVDIMM-N」と、システムから直接NANDにアクセスできる「NVDIMM-F」の2種類の規格があります。今回、HPE ProLiant Gen9のオプションとして提供するのは、NVDIMM-F規格のNVDIMMです。

NVDIMM は、現行のDDR4と互換性のある、DRAMと不揮発性メモリのハイブリッドDDR4ですが、OSからは通常のDDR4として認識されます。そのため、アプリケーションを修正する必要がなく利用できるために、低コストで大きな性能改善を図れることになります。当社の比較では、SAS接続のSSDに比較して、約20倍のIOPS性能が高くなっています。例えば、データベースに保存されているデータをより高速に分析できることになりますから、経営判断・業務効率のスピードアップに貢献することが可能です。

HPE 8GB NVDIMMは2006年夏からサポートし、Xeon E5-2600 v4を搭載した「HPE ProLiant DL360 Gen9」と「HPE ProLiant DL380 Gen9」からサポートを開始します。

アプリケーション性能を最速化するテクノロジーを'他社に先駆けて提供'


アプリケーション性能を低コストで大幅に改善

続いては、心臓部となるCPUです。2016年3月末にインテルが発表した「Xeon E5-2600 v4」を搭載しました。

1世代前のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600 v3製品ファミリーは、22nmの製造プロセスを、アーキテクチャとしては、Haswellアーキテクチャ(Haswell-EP)を採用していました。18カ月ぶりの発表されたXeon E5-2600 v4は、製造プロセスとして14nmを採用し、アーキテクチャとしてはBroadwellアーキテクチャ(Broadwell-EP)を採用した、最大22コアのサーバー用CPUです。これにより、今回発表したXeon E5-2600 v4搭載した新機種は、処理能力が18%向上しています。

そして、最後は高速大容量メモリのサポートです。仮想化環境の構築やデータベースで大量データを処理するためには、大容量メモリの搭載は欠かせません。今回、高速大容量メモリ(2400MHz、DDR4メモリ) 3TBをサポートすることになりましたので、メモリがボトルネックになることはほとんどなくなったと言えるでしょう(2016年6月ごろを予定) 。

これらの新しい3つテクノロジーの組み合わせを最適化したHPE ProLiant Gen9により、アプリケーション高速化を実現することできました。

 

- セキュリティ面も強化を図ったそうですね。

はい、その通りです。昨年は、日本年金機構の件をはじめ大きなセキュリティ事件が続きましたし、個人情報のかたまりとなるマイナンバーも正式にスタートしました。セキュリティ事故は、企業の存続にかかわる問題ですので、セキュリティ面での強化は重要事項です。

今回、新世代セキュリティ標準であるTPM 2.0をサポートしました。TPMとは、業界団体Trusted Computing Group(TCG)が策定する標準仕様です。その最新標準であるTPM 2.0 をボード上に搭載しました。

TPMは、各サーバー固有のもので、取り外してしまうと、そのサーバーは起動できなくなります。また、サーバーに搭載されたディスクを取り外して、他のサーバーで中身を読み込むこともできません。このため、例えば、マイナンバー情報を保存したディスクが盗難されたとしても、暗号化されたディスクを解読して中のデータを読み取ることはできません。

TPM 2.0を搭載したことにより安心してサーバーをご利用いただけることになります。

 

- 新機種がターゲットとする顧客はどのようになりますか?

OSや仮想化環境は、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012、Windows Server 2008 R2 SP11、Red Hat Enterprise Linux 6/7、VMware vSphere 6.0 といった多くの企業で利用されているソフトウェアをサポートしていますので、多くのお客様のニーズを満たすことが可能です。

その中でも、ターゲット顧客としては、大きく3つに分かれるでしょう。1つは、エンタープライズやネットサービスプロバイダーです。より高性能なサーバーでボトルネックを解消したい、あるいは、高い可用性・冗長性・管理性が必要となるお客様です。

従来から評価の高いHPE ProLiant Gen9 の可用性に加えて、iLO 4を標準搭載しています。これにより、リモート管理・電力管理、サーバーの導入、運用(監視)、保守といったライフサイクル全般において、HPE エージェントレス管理やHPE Active Health Systemなどを提供するHPE iLO Management Engineを利用することができます。HPE OneVewにも対応していますから、大規模環境から小規模環境まで効率的な管理が可能です。

2つめが、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)ユーザーです。アプリケーションの高速化を実現した今回の機能強化は、常に高い性能を求めるHPCユーザーには、最適です。

3つめが、中堅・中小企業です。コストに厳しいこれらのお客様に対しても、新CPUを搭載し、アプリケーションの高速化を図れる今回の機種は、高い投資対効果を提供します。

 

- 最後に、パートナーへのメッセージをお願いします。

今回発表した新機種は、従来のHPE ProLiant Gen9の後継ですので、引き続き、販売いただければと思います。

新機種の特徴であるアプリケーションの高速化という観点では、まず、データベースで性能にお困りの方にご紹介していただきたいですね。NVDIMM をサポートしているベンダーは、現在、HPEだけです。他社との差別化ポイントとしてご提案してください。NVDIMMの検証環境やデモ環境は、HPE大島本社で利用可能の予定です。アプリケーションの検証にぜひご利用ください。

- 本日は、どうもありがとうございました。

NVDIMMといった新しいテクノロジーを搭載し、アプリケーションの高速化を実現するHPE ProLiant Gen9 は、新年度に入った多くのパートナーにとっても、大きな商材になるに違いない。ぜひ、注力商材として検討して欲しい。
[HPE パートナーニュースフラッシュ 2016年4月27日号 特集記事]
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