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2016年に向けて世界規模のデータセンター集約を目指しHPのコンサルティングを導入

ヤマハ発動機株式会社

導入事例

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第一フェーズとしてサーバ/ストレージ環境の最適化された統合を推進

モーターサイクルやスクーターなど二輪車の製造・販売を基幹事業に位置づけるヤマハ発動機は、更なる成長性確保のため、日米欧にとどまらず、ASEANやBRICs諸国などへの積極的な拡大を図っている。そうしたグローバル戦略を後押しするIT基盤を強化するため、2016年を目標としたデータセンター最適化の将来像を描くとともに、それを実現するマイルストーンとして、日本リージョンにおけるサーバ/ストレージの標準化と統合を進めている。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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ヤマハ発動機株式会社

目的

アプローチ

世界中のどの拠点の利用者も、ITインフラやプラットフォームの存在を意識することなく、安心・快適にシステムが利用できるIT環境のあるべき姿を目指す。
2016年に向けて、システム運用を世界の数ヶ所のデータセンターに集約していく。その将来ビジョンの実現のための具体施策としてHPのコンサルティングを導入し、日本リージョンにおいて分散化しているサーバ/ストレージの標準化と統合を図る。

ビジネスへの効果

 
これまで拠点間で格差のあったIT利用環境の、均質な、かつ短期間での底上げにより、ASEANやBRICs諸国にとどまらず新たな市場に機動力を持って対応するグローバル戦略強化のための土台を築く。
 

お客様背景

ASEANからBRICsへと二輪車の市場を広げる

プロセス・IT部 IT技術戦略グループ グループリーダー 山下 雄三 氏
プロセス・IT部
IT技術戦略グループ
グループリーダー
山下 雄三 氏
創業以来、二輪車で培った小型エンジン技術やボート製造でのFRP(ガラス繊維強化プラスチック)加工技術、さらには制御技術をコア技術としてヤマハ発動機は常に「高品質・高性能」や「軽量・コンパクト」をコンセプトとした製品を追求してきた。その指針は、発想、デザイン、性能や機能に至るまで、そのすべてにおいて、人間の感性に訴える高品質を目指す「人を基点としたものづくり」であるという。

そして現在、ヤマハ発動機はビジネスのフィールドを日本や欧米などの先進国からASEAN(東南アジア諸国連合)、さらにはBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)へと広げている。一方では、健康サポート成分として注目されている抗酸化物質アスタキサンチンの大量培養技術と生産システムを確立。国内一貫生産によるサプリメント「ASTIVO(アスティボ)」や、ヘマトコッカス藻色素製剤「PURESTA(ピュアスタ)」の製造・販売を開始するなど、ライフサイエンス事業といった新たな事業の芽も出てきた。

これらの新たな地域への展開、新たな分野への参入において欠かせないのがITシステムである。

しかし同社は、ITシステムにおいてある課題を抱えていた。その実情についてプロセス・IT部IT技術戦略グループのグループリーダーを務める山下雄三氏は、次のように語る。

「新しい国や地域に工場を作った時、操業開始に合わせて生産管理や受発注、人事管理、会計など、さまざまなITシステムが必要となります。とはいえ、現地ですぐにIT部門を立ち上げ、サーバルームを作って最適なハードウェアやソフトウェアを導入し、主要拠点のITシステムと同等のサービスレベルを提供することは極めて困難です。実はこの問題は新興国に限ったことではありません。先進国においても規模の小さい拠点ではIT予算が限られており、なかなか思いどおりの投資はできません。これらの拠点では、どうしても人の手作業に頼らざるを得ない業務プロセスも多く残っていました」

プロセス・IT部 IT技術戦略グループ IT技術担当 和田 秀昭 氏
プロセス・IT部
IT技術戦略グループ
IT技術担当
和田 秀昭 氏
こうした大きな“格差”を抱えたままのさまざまなITシステムが、全世界の約80の拠点に分散してしまったのである。プロセス・IT部 IT技術戦略グループ IT技術担当である和田秀昭氏が、次のように言葉を続ける。

「ディザスタリカバリの体制も一貫していない。このまま放置すれば、当社のグローバル戦略のウィークポイントになってしまうことが危惧されました」

2016年の実現イメージに基づきITのグランドデザインを描く

今や、いかなるビジネスにとってもITシステムや情報は不可欠の存在だ。これらの活用をいかにスピーディーに、タイムリーにするかは、ビジネス競争の優位に立つための重要なポイントのひとつである。したがって、ビジネスが世界のどこで、いつ展開されたとしても、それがITインフラ担当者にとって突発的なものであったとしても、ITシステムやITインフラは常に呼応できるように準備しておく必要がある。

一方で情報技術の革新は著しいスピードで進んでいくため、適切なタイミングでの新技術の導入が求められる。ただし、その対応は少数のIT関係者だけが担当するべきであり、多くのエンドユーザーの業務に影響や負荷を与えるものであってはならない。エンドユーザーがITインフラやプラットフォームの存在を意識することなく、安心して快適にITシステムを利用し、業務を行えることが重要なのだ。

このような課題を解決するため、今後のIT整備をどのように舵取りするべきか、ヤマハ発動機は考え続けてきた。

そうした中で行き着いたのが、「拠点ごとに独自にITシステムを設置するのではなく、ASEANやヨーロッパといったまとまった地域にデータセンターを立ち上げ、そこからネットワーク経由で各拠点にサービスを提供すれば、より短期間で、なおかつどの拠点に対してもバラツキなく、グローバルで一体となったIT利用環境の底上げができるのではないだろうか」(山下氏)という考えである。

そして、この基本方針に沿って2006年にヤマハ発動機は、10年後の2016年を想定した自社のIT環境のあるべき姿(将来ビジョン)を描いた。そこで示されているのが、次のようなグランドデザインである。

  1. コンピュータやその運用は、世界の数ヶ所のデータセンターに集約する
  2. データセンター間で、情報の相互バックアップを行う(ディザスタリカバリ)
  3. データセンター/ネットワークなどインフラ環境は、高速で、極めて安全な環境とする
  4. 世界中の利用者は、直接データセンターからシステムサービスを受ける
  5. クライアントは、すべてシンクライアントPCとなり、安価・安全、高効率になる
  6. サーバは、整理整頓・統合化・仮想化により台数圧縮、高使用率を実現する
  7. IP電話・テレビ会議・情報共有を普及させ仕事のレベルアップ(ワークスタイル変革)を促進する

2016年(10年後)実現イメージ -全体像- 2016年(10年後)実現イメージ -全体像-
 
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ソリューション

10年後の将来像に向けたマイルストーンとしてサーバ/ストレージ標準化プロジェクトをスタート

もっとも、いきなり10年後の将来像を掲げても、現実味に乏しく、そこに到達するはっきりとした道筋は見えにくいものだ。

そこでヤマハ発動機では、そこに至るまでのマイルストーンとして、4年後(2010年)の時点でどれくらいのレベルまでビジョンを実現することができるか、現実的な視点からブレークダウンした施策を同時に打ち出した。

まずは全世界を6つのリージョンに分け、各拠点へのITサービス提供を担当するデータセンターの具体的なあり方を検討する。また、その一環として日本リージョン内のサーバを集約し、現状の500台から250台へ物理サーバ台数の半減を目指すというのが、その概要だ。

こうしてスタートしたサーバ/ストレージ標準化プロジェクトにコンサルタントとして参画したのがHPである。

「サーバ/ストレージ標準化といっても、複数のサーバやストレージを単純に1台に集約できればよいというわけではありません。さまざまな業務の重要性に基づいて、より高いコストパフォーマンスを発揮すべく最適化できてこそ意味があります。ただ我々は、概念としては分かっていても、それを具体的にどのようなステップで進めていけばいいのかわかりませんでした。そこでインフラ設計から実装までを視野に入れ、HPにサポートをお願いしたのです」と山下氏は言う。

このニーズに応えるため、HPはヤマハ発動機のITの重要度に応じた可用性要件、リスク対策要件等を分析し定義するところからコンサルティングを開始した。

もっとも、ヤマハ発動機は最初から決め打ちでHPをプロジェクトに招き入れたわけではない。数社のコンペを経て、最終的に選ばれたのがHPだったのである。

「先行して実施した米国リージョンのサーバ/ストレージ統合をサポートしたのがHPだったという実績、HP自体のIT変革の話を聞いていたことも大きなポイントでしたが、やはり決め手となったのは、HPのコンサルタントの持っている資質や人間性そのものです。ITに対する当社の考え方や取り組みに関して、提案段階からかなり厳しい目で多くの問題点を指摘してもらいました。当社のIT関係者の中から疑問の声も上がり、激しい議論を交わしたのも事実ですが、このように真剣で情熱にあふれた人ならば、私たちのパートナーとして一緒にプロジェクトにあたっていけると確信しました」と和田氏は振り返る。

合宿形式のワークショップを実施し、さまざまな立場からITに関わる人たちの意見を集約

ヤマハ発動機のサーバ/ストレージ標準化プロジェクトにおけるHPのコンサルティングは、大きく次の4つのステップを経て進んでいった。

  1. サービス特性と重要度に基づき、現状のIT資産のグループ分けを実施
  2. 各サービスグループにおける標準化方針を策定(同時に分散化方針を策定)
  3. 現状IT資産を2.の方針に基づいて配置し直すことにより、将来像(統合結果像)を作成
  4. 3.の結果から効果予測を行い、実行計画を作成この過程においてHPが特に重点を置いたのが、今後に向けて実施を控えている、「アプリケーション環境の標準化」「運用標準化」「災害対策」「データセンター新設」といった他のビッグプロジェクトとの“すり合わせ”である。

たとえば、サーバ/ストレージ環境の移行を計画どおりに実施できるかどうかは、データベースやOSを含めたアプリケーション環境に大きく左右される。また、災害対策を考慮したITアーキテクチャの標準化という観点からも、サーバ/ストレージ統合の段階で検討しておくべきことは多い。このようにサーバ/ストレージ統合と他のプロジェクトの間には、大きな依存関係が発生するのである。

山下氏は、「HPのコンサルティングで特に印象に残っているのは、プロジェクトのかなり早い段階で合宿形式のワークショップを実施し、アプリケーション開発やシステム運用など、担当分野の異なるスタッフが抱いている意見や思いのすべてを拾い上げ、取りまとめてくれたことです。このワークショップがあったからこそ、さまざまな立場でITに関わっている皆の意識を合わせ、今後のステップへとつながる“バイブル”となるサーバ/ストレージ標準化のコンセプトを確立することができました。実際、プロジェクトはどの部門の脱落や離反も招くことなく、同じ目標に向かってブレなく進んでおり、それは大きな成果と捉えています」と、HPの指導力を高く評価する。

標準化プロジェクトにおけるHPのコンサルティング 標準化プロジェクトにおけるHPのコンサルティング
 
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効果と今後の展望

プロジェクトは中期計画へ移行し、サーバ仮想化環境への実装を目指す

2008年2月には、新たに導入するITインフラのアーキテクチャ構築、運用プラットフォームの選定、ストレージのサイジングなどの基本設計を終え、プロジェクトはいよいよ中期計画へフェーズを移した。

そして、この中期計画における最大の目標であり、これまで煮詰めてきたコンセプトや基本設計を実現していくシステムインテグレーションについても、コンサルティングから引き続いてHPが担当することになった。

サーバにもHP製品が選定された。和田氏は、「サーバ/ストレージ統合の基盤となる仮想化ソフトウェアとして、今回はヴイエムウェアのVMware ESX Serverを利用することを予定しており、その配下で論理分割されたVM(仮想マシン)上で問題なく各種アプリケーションが動作するかどうか、HPには各種環境の移行方式について入念に検証してもらっているところです」と、現在の進捗状況を語る。

ここでの検証内容もまた、仮想化技術のフィージビリティ(実現可能性)にはじまり、仮想環境プロセス導入など、多岐にわたっている。なかでも後々のプロジェクトへの影響度が大きいのが、既存サーバからのアプリケーション移行の困難性検証である。

物理サーバから仮想化サーバへの自動的な移行を行うP to Vツールの適用をはじめ、どういう手順でアプリケーション移行を行うのが最も安全で効率的なのか。ここで打ち出された方針が、2010年までの3年間にわたって段階的に行われるアプリケーション移行のベースとなる。その意味でもプロジェクトは、ひとつの山場を迎えたと言える。

山下氏は、「これまでの当社のIT環境は、コスト削減やサービスレベルの向上など、どちらかといえば、受け身の姿勢で進化してきました。しかし、いま私たちが手がけているサーバ/ストレージ標準化プロジェクトやその先にある2016年のビジョンはそうではなく、今後のグローバル市場でヤマハ発動機が成長し続けていくための戦略的なビジネス基盤を築けるかどうか、ITが主導的な役割を担っています。まさに、“夢”を持ち続けてこそ実現できる取り組みなのです」と、意を新たに未知の課題にチャレンジし続ける考えだ。

会社概要

ヤマハ発動機株式会社
所在地: 静岡県磐田市新貝2500
代表取締役社長: 梶川 隆
資本金: 48,302百万円(2008年3月末現在)
売上高: 連結決算 : 1,756,707百万円(2007年12月期)
従業員数: 連結会社計 : 46,850人(2007年12月末現在)
創立: 1955年(昭和30年)7月1日
事業内容: モーターサイクル、スクーター、電動ハイブリッド自転車、ボート、ヨット、ウォータービークル、プール、和船、漁船、船外機、ディーゼルエンジン、四輪バギー車、サイド・バイ・サイド・ビークル、レーシングカート、ゴルフカー、汎用エンジン、発電機、ウォーターポンプ、スノーモビル、小型除雪機、自動車用エンジン、産業用ロボット、産業用無人ヘリコプター、車イス用電動補助ユニット、乗用ヘルメット等の製造および販売。バイオテクノロジーによる農林水産物・微生物の生産・加工・販売。各種商品の輸入・販売、観光開発事業およびレジャー、レクリエーション施設の経営並びにこれに付帯する事業。
URL: http://www.yamaha-motor.co.jp/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 製造
  HP データセンター・トランスフォーメーション・ポートフォリオ
  HP コンサルティング&インテグレーション

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