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HP BladeSystemを中核とした
HP ProLiantを大規模採用し、DFMシステムを構築

株式会社東芝 セミコンダクター社

導入事例

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半導体設計開発の生産性を大幅向上し、世界的なシェアを拡大

株式会社東芝のメモリ事業を担当するセミコンダクター社は、急速に需要を拡大している主力商品NAND型フラッシュメモリの世界的なシェア拡大を目指している。HPのHP BladeSystemを中核としたHP ProLiant を大規模採用し、第4世代にあたるDFM(Design for Manufacturing:製造容易化設計)システムを構築。最先端43nmプロセスを用いたNAND型フラッシュメモリの量産化を後押しした。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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株式会社東芝

目的

アプローチ

デジカメ、携帯音楽プレイヤー、携帯電話などのメモリカードとして需要が急拡大しているNAND型フラッシュメモ リの世界的なシェア拡大を目指し、DFM(Design for Manufacturing:製造容易化設計)の環境を強化する。
EDA(Electronic Design Automation=電子回路設計の自動化ツール)分野での大きなシェア、過去3世代にわたる DFMシステムの運用基盤を支えてきた実績から、HP BladeSystem を中核としたHP ProLiantを大規模採用し、最先端43nmプロセスのNAND型フラッシュメモリの量産に対応する。

システムの効果

ビジネスへの効果

HP BladeSystemを中核としたHP ProLiantのLinuxクラスタリング構成によりデータの高速処理を実現。また、クラ スタ管理ユーティリティのHP-CMUを活用することで高度な管理性を確保した。
NAND型フラッシュメモリの設計開発効率を大幅に向上。その結果として、NAND型フラッシュメモリのシェア拡 大という目標の達成に大きな貢献を果たした。

お客様背景

ディスクリート、システムLSI、メモリの3製品群を柱に東芝の総合力を活かした半導体事業を展開

株式会社東芝 0セミコンダクター社 メモリ事業部 ファイルメモリ設計技術部 設計メソドロジ・インフラ担当 グループ長 鈴木 公伸 氏
株式会社東芝
セミコンダクター社
メモリ事業部
ファイルメモリ設計技術部
設計メソドロジ・インフラ担当
グループ長
鈴木 公伸 氏
デジタル家電や携帯電話、デジカメ、カーナビなど、さまざまな電子機器を構成する半導体。生活やビジネスなどのあらゆる事物に情報が遍在するユビキタス情報社会への進展において、半導体が担う役割はますます拡大していく一方だ。

そうした中で、株式会社東芝の半導体事業を担当するセミコンダクター社は、長年にわたって培ってきた世界最高レベルの技術力とソリューション提供のノウハウを有する。半導体のさらなる多機能化・高性能化を追求することによって、半導体の可能性を広げ、豊かな生活環境の実現を目指している。

そのビジネスの最大の特徴は、総合力を活かした幅広いラインアップにある。ディスクリート、システムLSI、メモリの3つの製品群を大きな柱とし、産業界の広範なニーズに応えている。また同社は、常に最先端の技術を提供するため、新材料・プロセスの探求、システムLSIの開発体制強化など、将来を見据えた研究開発にも積極的に取り組んでいる。

中でも特に注力しているのが、NAND型フラッシュメモリだ。従来のNOR型フラッシュメモリと比べ、大容量データの書き込み速度や消去速度に優れているNAND型フラッシュメモリは、デジカメ用のストレージカードをはじめ、携帯音楽プレイヤーや携帯電話のファイルストレージデバイスとして内蔵されることが多くなった。

同社は、最先端43nm(ナノメートル)プロセスを用いたNAND型フラッシュメモリの製造技術を確立し、従来の56nm世代の同容量製品に対して、チップ面積を約40%削減することに成功した。この新技術を適用し、2008年3月から四日市工場において現在の市場で主流となっている16ギガビット品の量産を開始。さらに、2008年第3四半期(7〜9月)の早期に、容量を2倍に高めた32ギガビット品の量産を開始する予定となっている。

NAND型フラッシュメモリのシェア拡大を支えるDFM
(Design for Manufacturing:製造容易化設計)

需要が急伸するNAND型フラッシュメモリの世界的なシェア拡大を目指してセミコンダクター社が注力しているのが、「DFM(Design for Manufacturing:製造容易化設計)」を実現するシステムの構築だ。DFMとは、製造プロセスで生じるさまざまな問題点を設計の段階から考慮し、製造工程の前に解決する手法であり、次のような効果を生む。

・精度の高いコスト計算
さまざまな材料と工程を用いた場合のコストをシミュレーションし、設計改善の余地を検証する。たとえば、寸法変更が歩留りに与える影響を正確かつ迅速に予測する。

・コンカレント・エンジニアリングを支援
設計、製造、マーケティング、経理、購買といった部門間のコミュニケーションを改善し、共同作業を支援する。各部門が協力して問題解決にあたることで、材料や工程の変更を分析することが可能となり、製品の開発サイクルを短縮する。

・設計改善
材料や工程の変更を検証することで、より高い信頼性と競争力を備え、製造原価の条件にも見合った製品を実現する。

・コストの最適化
正確なコスト見積を通じて自社の設計を競合製品と比較。市場への適合性を検討し、目標コストを決定する。

東芝セミコンダクター社メモリ事業部ファイルメモリ設計技術部設計メソドロジ・インフラ担当のグループ長を務める鈴木公伸氏は、「要するにDFMとは、製造工程で起こりうるさまざまな“ばらつき”をあらかじめ織り込んで設計する、ある種の予測技術なのです。このDFMシステムを活用することで、NAND型フラッシュメモリの生産性を向上し、さらに、新世代技術の開発プロセス短縮と市場へのタイム・ツー・マーケット戦略を実現することが可能になります」と説明する。



ソリューション

東芝の半導体設計基盤における運用実績から
ブレードを中核としたHP ProLiantのサーバ群を採用

東芝ソリューション株式会社 プラットフォームソリューション事業部 東芝グループソリューション部 セミコングループ担当 参事 増本 浩文 氏
東芝ソリューション株式会社
プラットフォーム
ソリューション事業部
東芝グループソリューション部
セミコングループ担当
参事
増本 浩文 氏
イメージ写真
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セミコンダクター社のDFMシステムのハードウェア基盤を構成しているのが、HPのHP BladeSystemを中核としたHP ProLiantのサーバ群である。

鈴木氏は「もともとHPとは長い付き合いがあり、ハードウェアの高い品質や充実したサポート体制、発注から短期間での納品など、あらゆる面で信頼をおいてきました」と、その選択の理由を語る。

数年前から、EDA(Electronic Design Automation:電子回路設計の自動化ツール)の分野では、Linux対応への流れが顕著なものとなっており、設計現場に急速に浸透してきている。HPはこのニーズの変化を最も早い時期からキャッチアップしてきた。

事実、HP BladeSystemを中核としたHP ProLiantは、EDA分野の業界標準サーバとしての地位を確立している。また、Linux搭載x86プラットフォームでも、多くのEDA分野のISVにおいて評価検証機種として採用されている。これにより、2007年のx86ハイパフォーマンスコンピューティング国内市場において、HPは39.0%のシェアで第1位(出典:IDC Japan, 5/2008 「国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場2007年の分析と2008年〜2012年の予測」[J8010105])となった。

セミコンダクター社は、こうしたEDA分野の専門ノウハウを持つHPのプラットフォームを長年にわたって導入・運用しており、その延長線上で大規模なDFMシステムを構築することになったわけだ。

半導体の製造プロセスに目を向けると、メーカーには半導体デバイスの高密度集積化による生産歩留まりの低下を防ぎ、1枚のウェハからより多くのチップを得ることが求められる。そこで、製造プロセスを考慮した設計すなわちDFMが重要な役割を担うのである。

その処理には膨大なデータの高速処理が要求される。セミコンダクター社のDFMシステムでは、HP BladeSystemによって高密度に実装された大量のプロセッサのコア上で同時並行的に計算処理を行うHPCC(High Performance Cluster Computing)によって、必要とするパフォーマンスを確保するという方法をとっている。しかしながら、先に述べた半導体の製造プロセスの微細化および高密度集積化が進めば進むほど、設計における計算量は爆発的に増えていき、より多くのプロセッサのコアを必要とすることになる。

このため、「ほぼ1〜2年ごとに世代を重ね、処理能力を数倍に高めながら、DFMシステムの増強を図ってきました」と鈴木氏は言う。今回構築され、2008年2月に本格始動を開始したDFMシステムは、先に述べた43nmプロセスのNAND型フラッシュメモリの量産垂直立ち上げに対応するもので、4世代目にあたる。

クラスタ管理ユーティリティHP-CMUを活用し高度なシステム管理基盤を構築

今回のDFMシステム構築プロジェクトでは、HPがハードウェア(HP ProLiant、HP BladeSystem)ならびに管理系ソフトウェアを提供。一方で東芝ソリューションが半導体設計に関する豊富なノウハウに基づいてシステムインテグレーションを行うという役割分担と緊密な連携がとられた。

また、東芝ソリューションとHPは共同で、「HP-CMU(HPCluster Management Utility)」を利用したリモート管理とネットワーク関連のシステム構築にもあたった。HP-CMUとは、多数のLinuxサーバを効率的に構築・運用・監視するためのクラスタ管理ユーティリティ(ソフトウェア)である。

昨今、より大規模なHPCクラスタの普及にともない、多数のサーバの監視や設定変更、ソフトウェアインストール、障害時のシステム復旧など、さまざまな運用コストの増大に対応するため、専用の管理ソフトウェアの利用は必須条件となっている。HP-CMUは、HPC クラスタ用に最適化された機能により、LinuxやHPCクラスタの経験が少ない管理者でもシンプルなGUIで簡単に操作することができる。一方で経験のある管理者は、使い慣れたコマンドラインからHPCクラスタを効率的に管理できる。こうして安定稼動のための日常的な監視を可能とするのだ。

東芝ソリューションプラットフォームソリューション事業部東芝グループソリューション部セミコングループ担当参事の増本浩文氏は、このHP-CMUを次のように評価する。

「システムインテグレーションを担当する当社は、セミコンダクター社に対して、その時点で最も優れたソリューションを提案する義務があります。大量のコンピュータのコアが正常に機能しているかどうかを人間が1つ1つ手作業でチェックし、管理するのは現実的に不可能であり、直観的に操作できるユーザーインタフェースを備えた高い管理性を重視してHP-CMUを選択しました。特に高く評価したのは、DFMシステムを構成するさまざまなハードウェアにトラブルが起きた際に、その状況を即座に把握してメンテナンスにつなげ、ダウンタイムを極小化できることです。このHP-CMUと高い親和性を持っているという観点から、ブレードサーバを含めたHPのハードウェアが最良であると判断しました」

具体的にHP-CMUは、次のような機能を提供する。

・運用管理機能
日々の運用管理における、複数の演算ノードに対するファイル操作・編集、コマンド発行、ブート、シャットダウン、リブートや電源のオン/オフなどの処理を一括で実行する。また、目的のノードアイコンをクリックするだけで、そのノードに簡単にログインすることが可能。

・クローン機能
初期の構築時や増設時に簡単なマウス操作により、1台の演算ノードのシステムディスクを他のノードに複製することが可能。また、クローンイメージとして管理ノードに保管しておくことにより、演算ノードのディスク障害時にも簡単に復元できる。HP-CMUは、実際に1000ノード以上のクラスタ構築にも使われている。

・モニタ機能
各演算ノードの負荷状況などさまざまなモニタ項目を、グラフや表で一覧できる。また、しきい値の設定により、異常時などに分かりやすく警告表示する。これにより管理者は、サーバを個別に調べる必要はなく、クラスタ全体を1つのシステムとして視覚的に把握することが可能となる。


効果と今後の展望

最重要課題としてDFMを強化し、タイム・ツー・マーケットのさらなる短縮を目指す

こうして稼動を開始した第4世代のDFMシステムは、HP BladeSystemを中核としたHP ProLiantのクラスタリング構成によるデータの高速処理性能と管理性が高く評価されている。また、セミコンダクター社のビジネスにおいて、NAND型フラッシュメモリの設計開発効率を大幅に向上。結果として、NAND型フラッシュメモリのシェア拡大という目標の達成に大きな貢献を果たしている。

鈴木氏は、「経営計画に基づくスケジュールに沿って、そのビジネス戦略を着実に遂行する基盤としての役割を果たしていることが、今回のDFMシステム構築で得られた最大のベネフィットです」と総括する。

ただ、まだ課題も残っている。コンシューマ市場においては、製品ライフサイクルのさらなる短縮、多数のプレイヤーによる価格競争の激化、製品モデルチェンジによる既存製品の急激な価格低下といった課題に直面することになる。

セミコンダクター社としても、生き残りをかけて製品を早期に市場投入し、高いシェアを確保する必要性がある。コンシューマ市場で製品に利用されている半導体のライフサイクルは短く、タイム・ツー・マーケットのさらなる短縮化は永遠の至上命題といってよい。必然的に、半導体の設計期間の短縮化も現場に強く求められている。製品をより早く市場に投入することで、開発コストを回収する必要性があるからだ。

そういう意味でも、セミコンダクター社のDFMシステムは、今後もさらなる増強を重ねていくことになる。

鈴木氏は、「そうした中で私たちが最も懸念しているのが、消費電力および発熱量の増大という問題なのです。パフォーマンスの増強を求めてDFMシステムを構成するハードウェアが高密度化していくとともに、サーバルームの冷却は限界に達しつつあり、一方で環境保護の観点から省電力化に対する社会的な要求も高まっています」と言う。

これまでは、コンピュータ設備の発熱量の増大に応じて空調設備を増強することで対応できていたが、発熱量がますます大きくなっていくこれからはそう簡単にはいかない。空調設備そのものの消費電力や設置スペースの増加が、サーバルームの物理的なキャパシティを圧迫していくことになるのである。サーバルーム全体のエアフローの最適化、コンピュータ設備のラック単位でのより効率的な冷却方式の導入などを行い、今後に備える必要がある。

鈴木氏は、「いわゆるグリーンITに私たちとしても積極的に取り組んでいく必要があり、HP BladeSystemによるワット性能比の向上やHPスマート・クーリング・ソリューションなどの提案にも、今後大いに期待しています」と語った。


会社概要

株式会社 東芝
所在地: 東京都港区芝浦1-1-1
代表取締役社長: 西田 厚聰
資本金: 2,803億円(2008年7月末現在)
従業員数: 33,260人(2008年3月末現在)
設立: 1904年(明治37年)6月
URL: http://www.toshiba.co.jp/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 製造
  EDAHP BladeSystem c-ClassHP ProLiant サーバ
  HP Cluster Management UtilityRed Hat Enterprise Linux

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