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次世代のチャネル連携を見据え、IPネットワークによるコールセンターの刷新を図る

新光証券株式会社

導入事例

新光証券株式会社
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多様化するニーズへの対応と「お客様サービスの質」向上のために

「クライアントファースト」を掲げる新光証券株式会社は、お客様との接点として重要な位置を占めるコールセンターを2006 年9 月にIP ベースで刷新。さらに2007 年1 月には第2 コールセンターを大阪に設置し、マルチサイト化を推進している。同社のリテール戦略の一翼を担うコールセンターの強化は、今後のマルチチャネル活用基盤としても重視されている。その柔軟性、将来性を備えたコールセンターの再構築に、シスコとHP のIPCCソリューションが採用された。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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新光証券

目的

アプローチ

PBX(構内交換機)ベースのコールセンターのIP 化を図り、データセンターの管理負荷軽減と一元化を実現する
マルチサイト化を進め、お客様本位のコール対応体制をさらに強化する
Cisco Unified Contact Center Enterprise Release 7.0を核として、現場ユーザの利便性を考慮した開発を実施
レスポンスやモニタリング、レポート管理等、同社に蓄積されたノウハウをHP とブラッシュアップ、実装

システムの効果

旧システムの特長や画面イメージを継承し、ユーザにギャップを感じさせない
マルチサイト化による東京- 大阪センターの協調体制を確立
IP のメリットを活かした音声/データ連携や、営業店、Web とのチャネル連携のための基盤形成

お客様背景

PBX ベースだったコールセンターの老朽化を機にIP化とマルチサイト化を決定

新光証券株式会社 IT戦略部 副部長兼IT統制室長 女屋 康明 氏
新光証券株式会社
IT戦略部
副部長兼IT統制室長
女屋 康明 氏
みずほフィナンシャルグループの一員というアドバンテージを活かし、リテールからホールセールまで幅広い金融サービスを提供している新光証券。全国ネットのフルライン型総合証券会社をビジネスモデルに直接金融時代を先取りした金融サービス提供している。リテール部門ではスタッフ、コールセンター、インターネットの3つの窓口をお客様の都合で利用できる「新光3サポート」や、お客様の投資スタイルに合った金融サービスを提供することを目的に営業支援システムCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)を全店導入しコンサルティング営業を推進している。

新光証券がコールセンターの刷新を計画した背景には、2001年1月にPBXとWindows NTをベースとして構築した旧来システムの老朽化と、保守・サポート契約が満了期を控えていたという事情もあった。とはいっても、これまで使い慣れてきた システムはユーザ要件に沿って作り込みと改修が重ねられ、使い勝手の良いものとなっていたのは事実だ。PBXベースのシス テムの再構築を図る、という選択肢もあったが、同社はあえてIP化による再構築を選んだ。IT戦略部副部長兼IT統制室長 女屋康明氏はその経緯をこう語る。

「まず、ローカルに交換機を設置することのコストと運用負荷などのロスを解決したかったのです。また、お客様ニーズの多様化や競争の激化が進む今後のビジネス展開を見越して、複数のコールセンターを連携させ、相互が協調して有機的な動きをさせることで、ロケーションの違いにとらわれず、あたかも全体がひとつのセンターのように機能するマルチサイト化を図りたいと考えました。そこで、これを機にIPベースのシステムに移行し、中央で一元管理できる体制を築きたいと考えたのです」

事実、2006年4月からスタートする中期経営計画の中にも「コールセンターの地理分散を図り、大阪に第2のコールセンターを設置する」ことが謳われることが確定していた。

Cisco Unified Contact Center 7.0 を基盤にIPCC 開発を推進

また、基幹システムのオープン化に先立つ2002年、同社はシスコの IP テレフォニー呼制御ソリューションCisco Unified CallManagerを基盤に、全社のビジネスフォンをIPフォンに切り替えている。ここで蓄積したIPフォンに関する運用ノウハウや実績が活かせることも、今回のコールセンターIP化の追い風となった。

ビジネスフォンをIP化した第一の要因は、なんと言っても回線コスト面でのメリットだ。また従来のビジネスフォンは、各事業所に設置された構内交換機によって番号が割り振られるために番号がオフィスや事業所ごとに固定したものとなる。これに対してIPフォンの場合には、建物や居室、机など、電話が設置されるロケーションや位置に縛られることなく、社員と電話番号をリニアに紐付けすることができる。それは、異動や転勤が高頻度に行われる証券会社にとって大きな魅力だったのであ る。

「異動の際も、社員自身がイントラネット上のWebマニュアルにアクセスして簡単な操作をするだけで、新しい職場ですぐに電話を開通させることができます」(女屋氏)

また、Cisco Unified Contact Center Enterpriseのバージョン7.0では管理機能が一層強化されており、問い合わせ内容によるコール数の変動にしたがって、担当オペレータの役割をダイナミックに振り分けることができるからだ。

「運用コストや負荷の軽減などIP化のメリットを享受しながら、まずはユーザ要件を満たした使い勝手と、安定した稼働性を発揮してきた旧システムの機能を保持することを目指した」と女屋氏は語る。

そこで、呼制御を行うCisco Unified CallManager Enterprise、IPベースのコンタクトセンター・ソリューションを提供するCisco Unified Contact Center Enterprise、Oracle社PeopleSoft のCRMサーバなどをデータセンターに集約したシステム構築のブループリントが描かれたのである。


ソリューション

IPコールセンター構築実績と事例研究の結果、HPを選定

新光証券株式会社 IT戦略部 IT基盤サービス室マネジャー 井上 洋一 氏
新光証券株式会社
IT戦略部
IT基盤サービス室マネジャー
井上 洋一 氏
同社は、IT戦略に基づいた公平なプロセスに沿ってパートナー選定を開始した。カスタマイズによってさらに機能向上を図ることができ、各社の現場ニーズに即した作り込みベースのシステムに近い機能が実現できるフレキシビリティも、シスコのソリューションのメリットだ。そこで同社のRFPには、現場の使い勝手を考慮した独自要件が盛り込まれていた。そのRFPを複数の企業に提示して、その回答に対する評価を実施したのである。

IT戦略部IT基盤サービス室マネジャー 井上洋一氏はその選定経緯をこう語る。

「コールを受けてから参照したい画面がポップアップするまでのレスポンス速度や、スーパーバイザーが各エージェントの現状や着信状況を確認するためのモニタリング速度などに対して具体的な数値目標を提示しました。Cisco Unified Contact Center Enterpriseの機能を最大限に活かしながら、さらに当社がこれまでコールセンターを運営する中で確立してきたノウハウをどうやって盛り込むのかに関して、HPの回答が一番明確で、かつ実現可能なものだったのです」(井上氏)

さらに井上氏は、「業界におけるIPベースのコールセンター構築実績があったこと。また、自らもIPベースのコールセンターDirectPlusを立ち上げ、実際のビジネスを進めてきたことなど」を総合的に評価した結果、HPをパートナーに選定したという。また、レポート機能の充実などに関しても具体的なリクワイアメントをもっていた同社は、米国の開発部隊やラボの開発者による説明、米国の先進事例を研究した結果、シスコとHPのソリューションが最適という結果に至った。

「HPとシスコのワールドワイドなアライアンス体制やCisco Unified Contact Center Enterpriseへの理解と知見の深さを知ることができたことがさらなる安心材料となりました」(女屋氏)

実質7カ月で東京のコールセンターを再構築、その3カ月後には大阪第2コールセンターを稼働しマルチサイト化を実現

実際の構築フェーズでも、ユーザの意見を最大限に採り入れる姿勢を堅持。現場とのやりとりを重視したプロトタイピング手 法がとられた。

「現場の意見を汲み取りながら鍛え続けられた旧システムは、コールセンターのユーザにとってはまさに『痒いところに手が届く』ものでした。私たちは、新しいIPベースのシステムでもその操作感や機能性を極力活かしたいと考えました。また、使い勝手を考慮して設計された画面イメージも、当社が育んできた資産として継承する必要がありました。つまり、ユーザには背後のシステム基盤の変更を意識させなることなくIP化を進めたかったのです。そこで、プロトタイプをユーザ部門にレビューしながらワン・バイ・ワンで逐次的な構築を図りました」(女屋氏)

こうして2006年1月末にキックオフしたプロジェクトは同年8月にはユーザによる受入テストが完了し、同年9月末には、東京のコールセンターにおいて再構築後のシステムでサービスを開始した。さらに、わずか3カ月後の2007年1月10日には、大阪の第2コールセンターが稼働した。東京のセンター構築でポリシーを固めておいたことが、水平展開の迅速化に貢献する結果となったのだ。

全てのコールはいったんデータセンターのIVR(InteractiveVoice Response:音声自動応答)サーバで受けた後、エージェントに割り当てたスキルに応じて東西のコールセンターを意識することなく呼が振り分けられる、マルチサイト化ならではの仕組みが築かれている。したがって、お客様はどこにつながっているのかを意識することなく、いつでも迅速な対応を受けることができる。

また、呼制御や、履歴情報などに関しても東西のロケーションに縛られることなく、データセンターのサーバで一元管理できるのでセキュリティ効果も向上。両センターとも、本来業務であるお客様対応に専念することが可能になったのである。

また、オペレータ教育に関しては、コアとなるエージェントに対する教育を実施。その人たちがキーパーソンとして各現場に戻り、教育成果を伝播させるという方式を採用した。

「旧システムのイメージを継承したことや現場主導型の体制を貫いたことで、スムーズな稼働が実現しました」(井上氏)

システム概要図
システム概要図
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効果と今後の展望

プレゼンス管理、ディザスタトレラント強化をはじめ、IP化によるさまざまなメリットを通じてコールセンターと各営業店、Web 窓口などのチャネル連携充実を目指す

新光証券では、次のフェーズとしてコールセンターと各営業店との連動を図り、お客様優位の応対体制を進めていきたいとしている。お客様と向き合う最前線の営業店は、お客様との応対や提案、コンサルティングなどにできるだけ多くの時間を注ぐ必要がある。

「実際、各営業店からは速やかに全てのお客様へ均一なサービスを提供できるよう、『一般的な問い合わせなど、専任担当者でなくても即座に回答できる問い合わせに関しては、コールセンターで受けてほしい』という声が上がり始めています。そこで、代表番号にかかってきたコールはデータセンターのIVRを経由してコールセンターに回す方法なども検討しています。この場合、お問い合わせやご相談の内容によって営業店に逆転送するケースも少なくありません。しかし、営業担当者は忙しく飛び回っており、必ずしも自席にいるとは限りません。そこで、お客様を無駄にお待たせしたり、不必要な転送を回避できるよう、プレゼンス管理などの機能も必要になると考えています」(女屋氏)

「災害等で特定の営業店の電話機能がダウンした場合にも、バックアップ回線を用いて当該店へのコールをコールセンターに転送。お客様への影響を最小限に抑制するディザスタトレラントの強化も進めていきたいですね」(井上氏)

また、IPネットワークは音声だけでなくデータの流通の基盤としても統合化を図ることができる。同社は、そんなコンバージドネットワークのメリットを活かして、さらなるお客様サービス体制の拡充を図っていきたいと計画している。

例えば、相談中にお客様情報や関連資料などのデータを自由に呼び出して参照することができれば、より迅速で的確な対応を図ることができる。

あるいは、いったんコールセンターで受けた電話に対して、より専門的な視点からの回答をするためにコールを専門スタッフに引き継ぐ場合もある。ここで、また一から相談内容を聞き返すことはいわゆる「たらい回し」的なイメージになってしまう。音声とデータの統合はこのようなコールの引き継ぎの際にも大きな戦略になると女屋氏は指摘する。「それまでの通話経緯や関連情報を添えて転送することで、即座により深いご相談を進めることができます。また、今後お客様とのさまざまなコンタクトチャネルとコールセンターの連携を進めていきたいと思います」

新光証券は「旧システムと同等の機能を満たすこと」を目指してコールセンターのIP化を進め、さらに大阪の第2コールセンターを構築しマルチサイト化を実現してきた。今回のIP化は、同社のお客様サービス向上と、リテール戦略強化の布石だといえる。今後も同社では、経営理念でもある 「クライアントファースト」のさらなる向上を支えるお客様窓口サービスの充実へと歩を進めていくのである。


会社概要

新光証券株式会社
所在地: 東京都中央区八重洲2丁目4番1号
代表取締役社長: 草間 高志
資本金: 125,167,284,538円
従業員数: 3,976名
設立: 大正6年7月
URL: http://www.shinko-sec.co.jp/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。
 


事例キーワード

業種: 金融
  HP ProLiant DL380HP ProLiant DL580、Cisco ルーター群 
  HP and Cisco:Cisco Unified Contact Center Enterprise Release 7.0、Cisco Unified Call Manager Enterprise

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