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PDM(Product Data Management)による業務プロセス改革に挑戦

三洋電機株式会社ホームエレクトロ二クスグループAVカンパニー

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「見える経営管理」の実現とスピーディな製品開発を目指し、PDM(Product Data Management)による業務プロセス改革に挑戦

  太陽光発電からデジタル家電、白物家電まで幅広い電気製品を提供し、日本の電機メーカーを代表する企業のひとつである三洋電機。世界的に高いシェアを持つカラーテレビと国内で高いシェアを有する液晶プロジェクタなどのAV製品を開発、製造する三洋電機株式会社ホームエレクトロ二クスグループAVカンパニー(以下、三洋電機AVC)は、「見える経営管理」の実現とスピード重視の製品開発に向けて業務プロセス改革に着手した。変化に強い業務プロセス確立の基盤としてのProduct Data Management(以下、PDM)を、HP自身の製造業としての経験やノウハウを生かしてサポート。三洋電機AVCのビジネス戦略と、HPのITサービスとテクノロジーが生んだ製造業における競争力強化推進のベストプラクティスである。
お客様のチャレンジ
HPのソリューション
ビジネスベネフィット
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お客様のチャレンジ

経済と環境が共生する持続可能な社会を目指して事業を展開

豊かで文化的な生活は人類の願いだ。そのために、企業は人々のニーズに応える商品やサービスの提供に努めている。その一方で、人々の生活や企業活動はエネルギーや資源、化学物質などを使うことで、地球環境に負担をかけている。三洋電機はこうした時代状況を認識、経済と環境が共生する持続可能な社会の実現を目指して、「人と・地球が大好きです」をコーポーレートスローガンに掲げて、グローバルに事業を展開している。

その事業は大きく分けて、太陽光発電などの技術を生かして環境調和型製品を開発する「クリーンエネルギー(Energy & Ecology)」、独自のデジタル技術を結集して「楽しさ・興奮・感動」を提供する「マルチメディア(Digital & Devices)」、そのふたつを融合させて生活全体のベストソリューションを提供していく「“くらし”トータル・ソリューション(Total Lifestyle Solutions)」の3領域である。その推進のため、同社は企業グループ制とビジネスユニットを採用、総合力の発揮と専門力の強化による企業価値の増大を目指している。

「“くらし”トータル・ソリューション(Total Lifestyle Solutions)」領域を担うホームエレクトロニクスグループの中核が、海外で高いシェアを持つカラーテレビ、業務用ハイエンドモデルを中心に国内で高いシェアを有する液晶プロジェクタなどを開発、製造する三洋電機AVCである。

「見える経営管理」とスピーディな製品開発を目指し、業務プロセスの改革をスタート

三洋電機株式会社 AVカンパニー経営企画室 経営戦略ユニット 構造改革推進グループ 羽賀 俊之 氏
  三洋電機株式会社
AVカンパニー経営企画室
経営戦略ユニット
構造改革推進グループ
羽賀 俊之 氏
三洋電機AVCの主力となっているのはカラーテレビ、液晶プロジェクタやPDPなどの分野で、同社は市場リーディングカンパニーのポジションにある。しかし、この市場は中国新興メーカーの台頭、ホームユースの需要を見込む国内メーカーの新規参入などにより競争が激化。製品開発サイクルの短期化、価格の下落化が著しく、優位を維持し続けることは容易ではない。

このような市場の変化に適応し、顧客満足度の向上と収益性の確保を図るために、2000年6月、三洋電機AVCでは「見える経営管理」モデルの実現と、スピード重視の製品開発を軸に据えて、業務プロセス改革のプロジェクトを立ち上げた。21世紀に勝ち残る製造業ビジネスモデルの構築という大いなるチャレンジのスタートである。

具体的には、(1)計画−出荷までのリードタイムの半減と全オペレーションの週次化による、顧客から距離の短い事業運営の仕組みの確立(2)収益管理サイクルのリアルタイム化と開発から生産終了までの製品ごとの原価の正確な把握による自己完結型経営の実現、収益管理構造の変革、の2つである。

「一連の改革によって、販売機会ロス削減による売上げの増加とオペレーションのローコスト化、キャッシュフローの改善を実現し、事業全体で最大の利益を上げるビジネスモデルを作り上げようと考えました。そのために、企業活動上のバリューチェーンに基づいて、5つのプロセスをテーマとして設定し、業務改革プロジェクトをスタートさせたのです」と三洋電機株式会社AVカンパニー経営企画室経営戦略ユニット構造改革推進グループ 羽賀俊之氏は語る。

プロジェクトの1つ目は設計開発プロセスである。製品の計画〜 販売プロセスにおいて、上流部分で手直しがあると下流へのインパクトが大きくなる。そのため、設計開発プロセスの改革は極めて重要だ。2つ目は需要を的確に判断するために重要な販売/物流プロセスの改革だ。3 つ目がサプライチェーンプロセスの改革。そして4つ目が請求やアフターサービスなどのサービスプロセスの改革。そして、5つ目が4つのプロセスを収支化して原価管理に結びつける経営管理の実現である。

中でも改革の鍵を握る設計開発プロセスの効率化には、情報の共有化とコンカレントエンジニアリングは必須となる。その変革のための基盤としてPDMへの取り組みが始まった。

HPのソリューション

製造業としての経験とノウハウをもとに、中核となる設計開発業務の上流からの改革を提案

2001年5月、三洋電機AVCではPDMを推進するパートナーとしてHPを選定。HPをパートナーに選んだ理由を羽賀氏は次のように語る。

「コンピュータシステムやプリンタの設計・開発を始め、グローバル製造業として自社でPDMによる業務プロセスの改革に取り組み、実績を上げている点を評価しました。HP自身のノウハウと経験を生かして、私たちの現状と理想を理解した上で、そのギャップを縮める苦労を一緒にしてくれると考えました」

設計開発プロセスに新しいソリューションを導入する場合、既存のプロセスがなぜそのような形態になったのかという背後の事情を的確に把握し、あるべき姿を明らかにしていくことが不可欠である。自社を含め世界中の製造業に対して多くのPDM導入の経験と知識を持つHPは、一製造業として自身の経験に裏打ちされたPDMのノウハウをITサービスとして提供できる。

ここでは、プロジェクトの中から、設計開発プロセス改革のために導入したPDMについて見ていく。

PDMは2つの役割を持っている。ひとつはSCM(Supply ChainManagement)システム導入のためのキーソリューションとしての役割だ。そこで、旧システムからSCMシステムへの円滑な切替えと、生産計画や生産管理の基本となるBOM(部品表)とマスタのデータクレンジングのために、他のプロジェクトに先行して導入されている。もうひとつは、設計開発業務改革のためのプラットフォームとしての役割だ。ここでは散在している製品情報、部品情報を一元化し、様々な設計改革を支援する。

「PDMプロジェクトでは電子化された情報を一元管理することで、部門間のシームレスなコラボレーション環境を創り、コンカレント型の商品開発モデルの構築をビジョンにしました。その目標は、設計期間の短縮、設計品質の向上、設計コストの削減、情報の共有による人材育成、の4つです。そして、それらを実現するために、マスタ管理、新基幹システム導入対応(週次生産計画運用移行)、開発管理、成果物管理、変更管理の5つの活動テーマを設定、システム化していきました」(羽賀氏)

これによって、情報を各自が個別に持つことで分断や重複が生まれている状態から、PDMの中で補完され、PDMを介して情報が共有されるようになる(図参照)。そして、将来的には、情報の蓄積と利用は業務プロセスの中に組み込まれ、関連づけられるので、コントロールが可能になる。そのために、プロジェクトでは第1ステップとして部品表再構築による設計情報の有効活用、第2 ステップとしてSCM連携によるデータと業務の統合、第3ステップとして、ドキュメントによる知識・情報共有、PDMによるコラボレーション、を位置づけた。


「業務プロセス改革」「人・組織・意識改革」「ITによる情報化」の 3つの観点からプロジェクトを支援

HPはPDMプロジェクトを成功に導くため、製造業としての経験を生かして、上流部分からのコンサルティングを行い、(1)業務プロセスの改革(2)人、組織、意識の改革、(3)ITによる情報化、の3つの観点でプロジェクトを支援した。

まず、業務プロセスの改革では、業務フローと業務ルール、データフローの3つの関係を関連づけ、SCM連携も踏まえた業務デザインを行った。また、設計プロセス管理の中で重要な変更管理では、CMII (Configuration Management II)の中のECR(Enterprise Change Request)の考え方を取り入れた。CMII は製品やプロセスに関連するドキュメントの管理手法、その変更の際の手順とプロセスを定義したベストインダストリープラクティスだ。全ての変更は品質と収益のバランスを考えて行うという考え方の下に、ルールを決めて、設計変更着手は品質保証が判断し、手続きを踏んで行うようにした。

業務改革では人、組織、意識の改革も必要となり、移行には必ず混乱、障害がつきものであり、準備(Management of Change)が必要であることを訴え、PDMプロジェクトにおける広報活動、キーパーソンの啓蒙、体制作り、ユーザーへのシステムの開放方法などを支援。HPにおける変革管理の進め方を応用して、新しい仕組みへの不安や抵抗を減らし、PDMシステムへのスムーズな移行のための様々な施策を実施している。

ITによる情報化では、インクリメント&スパイラル方式を採用して開発プロジェクトを推進した。これはプロトタイプを作り、レビューしながら行うスパイラルなシステム開発と機能をひとつずつ追加し、段階的に業務プロセスを改善することによって、着実に新業務へと移行していくやり方だ。他のプロジェクトの業務改革が進行する中で、それらの変化する要件を取り込んで、開発を進めるためには最適な方法である。また、PDM製品としてeMatrixを採用、開発管理フローでは全体の大まかなスケジュールはeMatrix上で作成できるようにした。

ビジネスベネフィット

PDMでの省力化によるコスト削減と情報共有による品質・コスト・納期への貢献の両面で大きな効果

こうした取り組みの結果、2002 年7 月にファーストリリース、2003年5月には全ての新システムとの連携が完了。PDMプロジェクトの投資効果について、三洋電機AVCでは、削減コスト(Hard Benefit)と付加価値(Soft Benefit)の2つで測定した。削減コストとはPDMで省力化したことで実現する数値、付加価値は情報共有で獲得したナレッジによるQCD(品質・コスト・納期)への貢献予想である。

「導入効果として、部品表プラットフォーム刷新による効果(自動化、データ精度向上、データクレンジング)、成果物共有による効果(CAD連携、成果物管理)、開発管理による効果(プロジェクト可視化)、設計変更作業削減による効果(変更コスト、金型改修コスト)に分類しました。部品表の置き換えだけであれば、3分の1程度しか実現できませんでした。新しい業務定着を目指し、より大きな効果を上げることを期待しています」(羽賀氏)

PDMシステムを稼働させた同社では、PDMをプラットフォームとしたモジュール化によるコンカレントエンジニアリングの推進やPDMで取得したデータを有効活用して、設計情報管理から経営情報管理へ進化させることが今後の大きな課題である。

「設計開発業務の改革に終わりはありません。永続的な改革のためには、設計者のマインドセットを改革し、常に全体最適の視点を持ち、セクショナリズムを排することが大変重要です」(羽賀氏)世界に誇る老舗製造業である三洋電機は今、急速に21世紀の変化の激しい環境に俊敏に適応するための設計開発業務の改革に取り組んでいる。改革の基盤となるPDMプラットフォームを完備し、さらなる業務プロセスの改善・確立を図る三洋電機AVCの挑戦を、HPはこれからも支え続ける。

PDMの導入により実現された設計開発情報の共有
PDMの導入により実現された設計開発情報の共有
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三洋電機AVのチャレンジ

 
  • 設計・開発情報の一元管理による部門間のシームレスなコラボレーション環境の実現
  • 設計期間の短縮と設計品質の向上
  • 設計コストの削減および情報共有化による人材育成の実現
 

HPの提供ソリューション

 
  • PDMシステム構築支援
    • グランドデザイン・ロードマップ策定支援
    • 情報化戦略策定支援
    • 設計開発・調達業務の分析による業務改善・改革支援
    • 情報システム構想設計
    • PDMシステム構築
    • 部品表、部品情報データベース構築
    • CMII (Configuration Management II)導入支援
    • KPI導入支援
    • Management Of Change(変革管理)支援
 

三洋電機AVCの要求に HPが出した結果

 
  • 設計・開発情報を一元管理するた めの情報共有基盤となるPDMシ ステムの構築
  • SCMシステムなど新基幹システ ムに対するマスタデータ供給
  • PDMでの省力化によるコスト削減 と情報共有、業務ルール埋め込み によるQCD(品質・コスト・納期) の向上
 

  本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり閲覧される時点で、変更されている可能性があります。予めご了承下さい。  

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