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HP スマート・クーリング・ソリューション導入事例

株式会社ルネサス テクノロジ

導入事例

株式会社ルネサス テクノロジ
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データセンタの温度分布・空調環境を徹底分析。“熱”対策の視点からHP BladeSystem c-Classの最適レイアウトを追求

ルネサステクノロジは、次世代の半導体における65nmの微細化プロセスに対応するため設計基盤となるITリソースの増強を計画。限られたスペースにコンピューティングパワーを高密度に実装できるという観点からブレード型サーバ HP BladeSystem c-Classを選んだ。しかしデータセンタの“熱”問題が懸案となった。そこで同社は、HP スマート・クーリング・ソリューションを活用してサーバの最適配置を実現、システムの安定稼働の確信を得たのである。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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株式会社ルネサス テクノロジ

目的

アプローチ

半導体の微細化プロセスに対応したITリソースの増強を図るためHP BladeSystem c-Classの導入を計画。データセンタの現状の空調設備においてその冷却能力で同サーバの“熱”対策が充分であるかどうかを分析し、システムの安定稼働を実現する。
HP スマート・クーリング・ソリューションを活用(サーマル・アセスメント)
温度分布・空調環境を調査、現状を分析
HP BladeSystem c-Class導入後のデータセンタフロアを効率的に冷却するレイアウトプランを作成

システムの効果

ビジネスへの効果

HP BladeSystem c-Classを導入し、高密度なコンピューティングパワーを確保
“熱”問題によるシステムトラブルのリスクが低減
今後のITリソースの増強に向けて、合理的なプランを策定することが可能
データセンタ全体の “熱”対策を見直すことで、空調設備に費やしていた消費電力の削減などのコストダウンが期待できる
ビジネスの変化に対して、必要なITリソースをタイムリーに導入できる体制を確立

お客様背景

次世代の微細化プロセスに対応するために求められる膨大なコンピューティングパワー

2000年以降の半導体市場は製品の相場を決めるメカニズムが大きく変化し、急激な価格変動の影響が顕著に現れている。さらには、顧客企業の開発・製造のサイクルが短期化し、消費者の購買スタイルが多様化する中で、半導体メーカーには今まで以上のスピード感を持った経営戦略の実行や事業展開が求められている。

まさに半導体メーカーの生き残りを賭けた競争が始まった2003年、日立製作所と三菱電機の共同出資によって設立されたのがルネサス テクノロジだ。同社は世界トップのシェアを誇るマイコン事業を核として、競争力のあるシステムLSI 製品群を提供。さらに、自動車、デジタル民生機器、モバイルの各市場にフォーカスしたシステムソリューション事業を展開し、ユビキタスネットワーク社会の実現を目指している。

また、業界をリードしてきた競争力をより確実なものとするべく、ルネサス テクノロジは事業リソースの選択と集中を加速。海外市場での販売拡大に向け、技術サポートを含めた製品力の強化、付加価値とコスト力のある製品の開発、半導体ユーザの開発期間の短縮に貢献する製品プラットフォームの整備を進めている。

現在、ルネサス テクノロジが推進しているのが、従来の90nmプロセスから65nmプロセスへの対応、すなわち半導体の製造プロセスのさらなる微細化の実現である。これにより、同じ面積のチップ上に今まで以上に大規模な回路を集積でき、より高機能なマイコンやシステムLSI を開発することが可能となる。もっとも、これを実現するのは容易なことではない。半導体の製造ラインを構成する各種設備のみならず、IT基盤の増強にも膨大な投資が必要となるのである。ルネサス テクノロジ 製品技術本部 設計技術統括部 DFM・ディジタルEDA技術開発部アドミニグループのグループマネージャを務める太田之裕氏は次のように語る。

「仮にチップ上に集積する回路の規模が2倍になったとして、その設計に必要となるサーバのパフォーマンスやストレージのキャパシティが2倍で足りるかというと、そうではありません。半導体プロセスを90nmから65nmに微細化すると、電子のレベルで物性が大きく変わってくるなど、設計は非常に複雑なものとなり、必要とされるコンピューティングパワーは4倍以上へと相乗的に高まっていくのです」

こうしたことからルネサス テクノロジは、ITインフラおよびデータセンタのあり方そのものを見直すべき状況を迎えたのである。

コンピューティングパワーを高密度に実装できるHP BladeSystem c-Classの導入を検討

65nmプロセスへ対応できるコンピューティングパワーを確保するため、ルネサス テクノロジが注目したのが、ブレード型サーバHP BladeSystem c-Classである。ルネサス小平セミコン 情報技術部 設計環境サポートグループ 技師の高橋尚之氏はその理由を次のように語る。

「データセンタの限られたスペースに、いかに高密度にサーバを設置することができるかと考えたとき、行き着いたのがブレード型サーバでした。1Uタイプのラックマウント型サーバと比べてもブレード型サーバのスペース効率は格段に優れています。同じパフォーマンスを確保する場合、設置面積は半分程度です。消費電力の観点からも、ブレード型サーバはラックマウント型サーバに比べて30%程度の削減効果が期待できると聞きました。また、サーバだけでなくネットワークスイッチやSANスイッチなども含め、すべてのコンポーネントを1筐体(エンクロージャ)内に集約できるので、ケーブル類の配線やブレーカの数も最小限に抑えることができます。後々の運用管理を容易にするという意味でもブレード型サーバは非常に魅力的でした」

しかし、いかに高密度かつワット比パフォーマンスに優れたブレード型サーバといえども、既存サーバの2倍以上のパフォーマンスを一気に増強すれば消費電力の増加はやむを得ない。ルネサス テクノロジは自前でデータセンタを有しているため必要な電力の確保はそれほど困難ではないが、問題は新たに発生する“熱”をどうするかだった。

「これまでも“熱”とその対策は、イタチゴッコのような状況を続けてきました。実は2007年5月に空調設備を増強し、ようやく安心してサーバを運用できる環境を手に入れたところでした。しかし、そこに新たにブレード型サーバを導入し、本格的な運用を開始したとき、発生する“熱”をどうやって逃がせばよいのか……。限られたスペースにどう配置すればよいのか、そもそも今ある空調設備の能力で冷却は可能なのかなど、見当もつかないというのが正直なところでした」と、太田氏は明かす。「さらに大きな問題は、ブレード型サーバの運用を開始すれば、設計業務はそれを前提として進められることになります。後から“熱”問題が表面化しても、安易に停止はできないのです」と、高橋氏が言葉を続ける。

HP BladeSystem c-Classを導入するにあたっては、その前に現状のデータセンタにおける冷却 (空調) の実態およびそのキャパシティを正確に把握することが不可欠だった。そこでルネサス テクノロジは、HPにサーマル・アセスメントおよびサーマル・プランニングを依頼したのである。


ソリューション

シミュレーションによる温度分布およびエアフローの予想図を基にブレード型サーバの最適な配置を決定

サーマル・アセスメント・サービスならびにサーマル・プランニングは、ともにHPが提供するHPスマート・クーリング・ソリューションを構成するサービスであり、以下のような内容が提供される。]

  1. 豊富な経験と高いスキルを有したエンジニアによる現地調査(顧客企業へのインタビューも含む)
  2. シミュレーションツールによるデータセンタ内の温度分布ならびにエアフローの予想図を作成
  3. 空調設備ならびにラックの最適なレイアウトプランを作成
  4. 短期的から長期的な視点での改善項目の提案

データセンタにおける“熱”対策は経営の観点からもクリティカルな問題になりつつある。現在の一般的なデータセンタにおける電力消費の割合はIT機器を冷却するための空調設備が全体の実に約60%を占めているという報告もあるほどだ。ITリソースを増強すると、それを冷却するための空調設備がさらに電力を消費し、コストを押し上げるという悪循環に陥ってしまうのだ。「私たちが本当に強化したいと望んでいるのはITなのですが、むしろ、空調をはじめとする周辺コストのほうが割高になってきており、タイムリーな投資を困難にしつつあるのです」という太田氏の言葉が、それを裏付ける。

もはや“力ずく”の対処では追いつかない状況にあり、合理性を持った“熱”対策のための戦略が求められている。そうした中で、HPのサーマル・アセスメントやサーマル・プランニングのようなサービスが注目されているのである。

ルネサス テクノロジがサーマル・アセスメントを導入したのは2007年5月。HPはそれから約1カ月の期間をかけて、ルネサス テクノロジの東京と伊丹の2つのデータセンタについて現地調査を行い、レイアウトプランの提案に至った。

「想像していた以上に詳細なシミュレーションに驚きました。ブレード型サーバの配置を変えることで、データセンタ全体の温度分布やエアフローがどのように変化するのかを、HPのエンジニアが複数のケースに分けて提示してくれました。結果として、既存の空調設備でも十分に運用は可能だという裏付けを得ることができ、安心してHP BladeSystem c-Classの導入を決めることができました」と太田氏は評価する。

もっとも、モデルの基礎となる調査データが信頼に足るものでなければ、そうしたシミュレーションも信頼を得ない。

「私が何よりも凄いと思ったのが、現地調査の徹底です。HPのエンジニアは約1週間をかけ、早朝から夕方までデータセンタにこもって隅々まで調査し、図面が真っ黒になるまで細かいデータを収集していきました。ここまで念入りに調査したデータを基にした結果であれば、シミュレーションも十分に信頼できると確信を得ました」と、高橋氏は振り返る。

ルネサス テクノロジ データセンタ内の温度分布(一部)
ルネサス テクノロジ データセンタ内の温度分布(一部)
空調設備ならびにラックの最適なレイアウトによってフロア内を効率的に冷却するプランを策定
HP ソリューション
  HP スマート・クーリング・ソリューション

飛躍的なサーバ性能の向上にともない、データセンタにおける消費電力は右肩上がりの傾向に。また、それと比例するように、サーバの“熱”問題も重大な課題のひとつとして浮上しています。
HPは自らの経験を基に培ってきた“熱”対策のベストプラクティスをまとめ、HP スマート・クーリング・ソリューションとして提供。既存データセンタ向けの「サーマル・アセスメント・サービス」と、データセンタの開設や拡張向けの「サーマル・プランニング・サービス」によって、深刻化するデータセンタの電力消費と空調コストの削減を実現できるよう支援いたします。

サービス概要
  • サーマル・アセスメント・サービス:
    現行のデータセンタの状態を調査して評価レポートを作成し、冷却効率向上のための施策を提供するサービスです。
    データセンタ内の温度分布やエアフローを明確にすることで、システム安定稼動の阻害要因である温度異常のリスク低減に貢献します。

  • サーマル・プランニング・サービス :
    今後開設、あるいは拡張を予定しているデータセンタのフロアに、効果的なラック配置、空調設備の配置を提案するサービスです。詳細な温度シミュレーションをもとに最適な機器レイアウトを行うことで効率的な冷却が可能となり、空調設備にかかる電力コストの抑制を可能にします。

お客様のメリット
  • 将来的なサーバ増設におけるファシリティプランニングを容易にします。また、運用中のデータセンタに対しては、データセンタ環境の現状を把握することができます。
  • お客様独自のシナリオを設けシミュレーションを行うことで信頼性の高いデータを提供でき、温度異常のリスクを明確化することができます。
  • 外的要因によるトラブル発生リスクを低減し、可用性向上に寄与することができます。
  • 温度分布の調査結果を元に空調設備を効果的に配置することで、効率的な冷却を実現し、空調が占める電力コスト削減にも寄与することができます。
サーマル・アセスメント・サービス シミュレーション例
サーマル・アセスメント・サービス シミュレーション例
サーマル・アセスメント・サービス実施効果をCFDによって検証しています。この例では、ベストプラクティスの実践により空調効率を高め空調設定を調節したことにより、空調電力の30%削減を実現しました。

効果と今後の展望

データセンタ全体を見渡した改善策の提案を期待

「私自身、メインフレームの時代からシステム運用に関わってきましたから、データセンタのフロア全体を均一に冷やせばよいという先入観を持っていました。しかし、“熱”問題についてそうした安易な考え方はもはや通用しません。正確な現状分析に基づき、的確なプランを立てていくことが重要です。もし、古い考え方のままブレード型サーバを導入していたとしたら、果たしてどうなっていたでしょうか。認識を新たにできたという意味でも、HPと一緒にサーマル・アセスメントやサーマル・プランニングを実施してきたことは正解でした」と高橋氏は言う。もっとも、今回無事にHP BladeSystem c-Classを導入できたという結果をもって、ルネサス テクノロジは満足しているわけではない。

「今後に向けて、私たちが本当に日本ヒューレット・パッカードに期待しているのは、データセンタ全体を見渡した上での“熱”問題の改善策の提案です。それによって冷却効率をさらに高めることができれば、例えば空調設備で消費されている無駄な電力を削減し、運用費のコストダウンを図ることが可能となるかもしれません。また、中・長期的なITリソースの増強を視野に入れたプランも立てやすくなります」と太田氏は言う。

もちろん、HPとしてもこうしたルネサス テクノロジの要求に応え、継続的なコンサルティングやサポートを提供していく考えだ。HP スマート・クーリング・ソリューションの一環として、米国ではダイナミック・スマート・クーリングという新たなサービスの提供も始まっている。これは、ラック単位に装着したセンサーによって温度センシングを行い、ソフトウェア処理によって空調をコントロールし、適正な温度状態を保つというもの。体制が整い次第、日本国内でも提供される予定だ。

こうしたデータセンタの自動最適化も含め、“熱”対策ソリューションの進化も見据えながら、ルネサス テクノロジとHPは共に歩みを進めている。


会社概要

株式会社ルネサス テクノロジ
所在地: 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル
会長&CEO: 伊藤 達
資本金: 500億円 (株式会社日立製作所55%、三菱電機株式会社45%)
売上高: 9,526億円 <2006年度(連結)>
従業員数: 26,500人 <2007年3月現在(連結)>
設立: 2003年4月1日
事業内容: マイコン・ロジック・アナログ等のシステムLSI 製品、ディスクリート半導体製品、SRAM等のメモリ製品の開発、設計、製造、販売、サービスの提供
URL: http://japan.renesas.com/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 製造
  HP スマート・クーリング・ソリューションサーマル・アセスメント・サービス
  HP BladeSystem c-Class
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