Jump to content 日本-日本語

ソリューション  >  大企業向け

PeopleSoft 導入事例

NTTコミュニケーションズ株式会社

導入事例

NTTコミュニケーションズ株式会社
サイトマップ
コンテンツに進む

PeopleSoftで人事・給与システムを再構築
新制度等へ柔軟に対応できる基盤を確立

NTTグループの中で“IP”と“グローバル”をキーワードに事業展開を行っているNTTコミュニケーションズ。ここではERPを活用した新しい人事・給与システムが、2002年9月から稼働を始めている。目的は新しい人事・給与制度に対して柔軟に対応できる基盤を確立すること。ERPパッケージとしてPeopleSoftを選択、NTTコミュニケーションズソリューション事業部によるインテグレーションによって、わずか10ヶ月という構築期間でシステムを立ち上げることに成功しているのだ。システムを支える主要サーバにはHPのサーバ製品を採用。導入決定前からの積極的なテクニカルサポートが高い評価を受けている。
ビジネスの背景
システムの課題
システムの構築
システムの効果
会社概要
PDF(167KB)
NTTコミュニケーションズ株式会社

事例キーワード

製品: HP 9000 サーバ / HP ProLiant サーバ
業種: 通信
ソリューション: ERP

ビジネスの背景

多様化する雇用形態に対応するため必要になった新しい人事・給与システム

渡辺裕二氏
  NTTコミュニケーションズ株式会社
ヒューマンリソース部
人事給与制度部門
担当課長 渡辺裕二氏
社内の人的リソースをいかに有効活用するか。これは企業にとって最重要課題である。特に近年のように雇用形態が多様化し、終身雇用や年功給といった従来の“常識”が崩れつつある状況では、これまで以上に戦略的なアプローチが求められているといえるだろう。従来の常識が通用しなくなれば、人事政策や評価体系も新しい“常識”に対応したものに変化しなければならない。当然ながら人事業務を支えるシステムも、この変化に追随していくことが求められるのだ。

このようなニーズに対応するために人事・給与システムの刷新を行ったのがNTTコミュニケーションズである。同社は1999年のNTT再編で誕生した企業。NTTグループでは人事・給与システムをグループ全体で共有することを基本としているが、NTTコミュニケーションズはこの基本から離れ、独自の人事・給与システムを構築したのである。

独自システムを必要とした理由について「NTTコミュニケーションズは“IP”と“グローバル”をキーワードに事業展開を行っており、事業に対応したヒューマンリソースマネジメント変革への柔軟かつスピーディな対応を図るため」と説明するのは、NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部で人事給与制度部門担当課長を務める渡辺氏である。NTTコミュニケーションズは国際分野を持っているため、海外給という給与体系が存在する。また競争力を高めるために、各分野の専門家をスカウトするといった取り組みも行っている。このように多様性のある雇用形態を効果的に運用するには、人事・給与制度も従来の終身雇用を前提としたものではなく、より透明性が高く、きめ細かいものが求められるというのだ。そのために同社ではミッションマネジメントという考え方を導入し、社員が上司との間で各自のミッションを明確化、それを元に実績を評価するという方法を採用している。この人事制度をNTTグループ全体の人事システムに組み込むことは容易ではないと判断したのである。

そこで同社では2001年度から独自の人事・給与システム「Compass」の構築検討を開始。ERPの利用を前提に、パッケージの選定を進めていく。ERPの採用を前提としたのは「これまでの経験で作り込みの限界を感じており、システムを短期間かつ低コストで構築し、制度変更にも柔軟に対応するには、独自開発よりもパッケージ活用の方が有利という結論になった」と渡辺氏はいう。

2001年8月からはインテグレータの選定に着手。複数社の提案の中からNTTコミュニケーションズソリューション事業部の提案するPeopleSoftを採用する。複数のパッケージの中でも、限られた期間内で当社に見合うシステム構築が可能なのはPeopleSoft以外にはなかった。そしてERPパッケージとしてPeopleSoftを利用したシステムの構築プロジェクトを、2001年11月からスタートするのである。

システムの課題

柔軟性と開発生産性の高さを評価しERPパッケージにPeopleSoftを選択

日野利男氏
  NTTコミュニケーションズ株式会社
ヒューマンリソース部
人事給与制度部門
担当課長 日野利男氏
結果としては社内からの提案を採用したことになったが、採用の理由は「社内を優先したからではない」と渡辺氏は説明する。最も重要なポイントは「2002年9月までに本番稼働を開始したい」という要求に対応できるだけのスキルが存在するかどうかだった。今回のプロジェクトではインテグレータの選定と並行して、パッケージの比較検討も進められていた。その結果「Compassに最も適しているのはPeopleSoft」だと判断。NTTコミュニケーションズのソリューション事業部にはPeopleSoftの豊富な構築実績があり、十分なスキルが存在すると判断されたのだという。

それではなぜPeopleSoftが最適だと判断されたのか。その最大の理由を「PeopleSoftによるシステム開発は“変更が容易”だから」というのは、NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部で人事給与制度部門担当課長を務める日野氏だ。「PeopleSoftは開発ツールが標準で提供されており、エンドユーザーでも簡単にシステムを変更できます。そのため開発が終わった後でも、制度変更に柔軟に対応できるのです」

もうひとつ重要なポイントになったのがその開発ツール「PeopleTools」の生産性の高さだ。プロジェクト発足から本番稼働までに残された時間は10ヶ月しかない。この期間で現状分析から仕様検討、設計、開発、テストまでを完了させるには、極めて高い生産性が求められる。また短期開発を実現するには、これまで旧人事システムと旧給与システムとで別々にデータが管理されてきた帳票類の削減も視野に入れる必要がある。PeopleSoftは人事モジュールと給与モジュールとが統合されており、かつ使いやすいPSクエリー機能が装備されているため、データの一元管理及び帳票類削減等にも大きな効果があると期待されたという。

今回のプロジェクトでは、現状分析に約2ヶ月、要件定義に約2ヶ月が費やされ、本格的な開発作業が始まったのは2002年3月後半から。開発はプロトタイピング型を採用、細かい機能単位毎にデモ・プログラムを作成し、ユーザーの検証を行いながら進められていった。開発作業がほぼ完了したのは5月末。わずか2ヶ月間という短期開発を実現しているのだ。開発作業に従事した人数も、当初は10名、ピーク時でも60名に過ぎない。極めて高い開発生産性であることがわかる。

図:「Compass」システム概要
  図:「Compass」システム概要
[拡大画像を表示]
その後6月から8月にかけてテストを実施。単に機能レベルの確認だけではなく、本番環境と同等の環境で人事・給与担当者が実際に業務処理を行うという、実戦レベルのテストまで行われている。PeopleSoft製品のバグは少なく、本番稼動までにはほとんどPeopleSoft社とNTTコミュニケーションズソリューション事業部で対応できた。NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部で人事給与制度部門の主査を務める戸沢氏は「PeopleSoftは、アプリケーション定義体がすべてデータベース内に格納されているため、複数の環境を用意しやすいのも大きな特長」と指摘する。そのため機能レベルのテストと本番さながらのテストを、別の環境で同時に遂行することも容易だったという。


システムの構築

主要サーバにはHP製品を採用積極的なサポートが決め手に

戸沢雄孝氏
  NTTコミュニケーションズ株式会社
ヒューマンリソース部
人事給与制度部門 主査
戸沢雄孝氏
PeopleSoftが稼働するシステム基盤は、データベースサーバ、アプリケーションサーバ、Webサーバの3層構造で構成されている。アプリケーションサーバとWebサーバは複数台用意されている。
NTTコミュニケーションズのシステムではマルチベンダシステムとして複数ベンダの製品を採用することが多い。「Compass」では、主要サーバはほぼHP製品で占められている。データベースサーバはHP-UXを搭載したHPServerrp5470を採用、アプリケーションサーバは4台のうち2台がHPNetServer、そしてWebサーバにはProLiant×2台とVectra×2台が利用されているのである。

主要サーバにHP製品を採用した最大の理由は、システム開発の段階からの積極的なテクニカルサポートが大きかったという。特に処理に時間がかかる給与計算のパフォーマンステストのサポートを行い、1万人分の給与計算が2時間以内でスペックの低いPCレベルの試験機(HPVectra)を用いて処理可能なことを確認できたことが安心材料であったという。「パフォーマンスはユーザーの使い勝手や運用体制に大きな影響を与えます。この点について安心できる製品を採用することは、システム構築を成功させるための必須条件なのです」というのは、このシステムのインテグレーションを担当したNTTコミュニケーションズソリューション事業部の明円氏。

最終的なサーバの選定にあたり、PeopleSoftのハードウェアパートナーとPeopleSoftが共同でサイジングした結果、4社の製品が提示された。それをもとに、最終的には、ユーザーが選定することになるのだが、今回の選定ではすでに開発段階からHPのテクニカルサポートの支援があったことなども、HPサーバ採用の大きな要因となった。

2002年9月には当初の予定どおり本番稼働を開始。人事、評価、給与、申請、勤務管理の機能が動き出す。最初にアクセスのピークを迎える9月19日の給与明細開示日も、全くトラブルなく乗り切ることに成功した。この成功をもたらしたのは同社の開発能力の高さはもちろんだが、パッケージにPeopleSoftを選択したことや、HPのテクニカルサポートの存在も見逃すわけにはいかないだろう。


システムの効果

飛躍的に高まったシステムの柔軟性処理速度や電子明細にも高い評価

明円 和弘 氏
  NTTコミュニケーションズ株式会社
ソリューション事業部
e-Japan 推進部
サービスユニット部門主査
明円 和弘 氏
人事・給与システムを「Compass」に移行することで、システムの柔軟性は飛躍的に高まっている。以前のシステムでは制度変更に対応するために半年かかることも珍しくなかったが、現在では大規模な変更でも20日程度、小規模な変更なら1日で対応できるようになっているのだ。同社では2003年4月から退職金制度を変更するのに合わせ、退職手当計算機能等も構築することにしており、2002年末に変更内容が確定する予定になっているが、わずか3ヶ月でのシステム変更にもまったく不安はないという。
処理スピードの高速化も大きなメリットだ。現在7500人いる社員の給与計算に必要な時間は、最終的に約1時間にまで短縮されているのである。「1日に何度でも計算処理を回せるので、事務的なミスが見つかっても即日対応できるようになりました」と日野氏はいう。一方、明円氏は「本番稼働前のテストを何度も繰り返せたことで、システムの完成度を短期間で高めることができたことも大きなメリット」だと指摘する。

一般社員からの評判もいいという。紙の明細から電子的な明細になったため、必要な時にいつでもWebブラウザから参照できるようになったからである。現在は国内の社内LAN経由でのアクセスしか許可していないが、「Compass」には給与明細をPDFファイルにして電子メールで送信する機能もあるため、海外の社員も電子化の利点を享受できる。経営サイドもこれによるコスト削減効果を高く評価。システム構築に必要な投資はわずか2年で回収できる見込みだという。

各自のミッション管理と人材育成に関しては他のシステムで実現されているが、将来的にはこれもCompassに統合することを視野に入れている。「Compassという名の通り、このシステムにはNTTコミュニケーションズにおけるヒューマン・リソース・マネジメントの羅針盤としての役割が期待されています」と渡辺氏。同社がCompassをベースにどのような人事戦略を作り上げていくのか、他の企業にとっても参考になるといえるのではないだろうか。


NTTコミュニケーションズ株式会社 会社概要

所在地: 東京都千代田区内幸町1-1-6
代表取締役社長: 鈴木正誠
資本金: 2,116億5000万円(2003年3月31日現在)
設立: 1999年(平成11年)
事業内容: 電気通信事業等
URL: http://www.ntt.com/

  本ページに記載されている情報は2003年1月時点のものになります。
閲覧される時点で変更されている可能性がありますので、予めご了承下さい。
 
Acrobat Readerダウンロード PDFファイルをご覧いただくには、Adobe® Reader®が必要です。
アドビシステムズ社のウェブサイトより、ダウンロード(無料)の上ご覧ください。
印刷用画面へ印刷用画面へ
プライバシー ご利用条件・免責事項