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企業ポータル導入事例

日揮株式会社

導入事例

日揮株式会社
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国際分業の基盤としてポータルを導入
システム構築パートナにHPを採用し
わずか4ヶ月でプロジェクトを完了

  世界トップクラスのエンジニアリングコントラクターとして活躍する日揮。ここではさらなる成長を目指し、国際分業体制の強化が進められている。そのための基盤として構築されたのが、2003年3月に本番稼働を開始した企業ポータルだ。 ポータルソフトウェアとしては「Plumtree」を採用、インテグレーションは日揮情報システム株式会社とHPが担当した。フィット/ギャップ分析からテスト完了までに要した期間はわずか4ヶ月。プロジェクトの専門家集団である日揮も高く評価したプロジェクト遂行能力によって、高品質なシステムの短期開発に成功したのである。  
導入の背景
システム概略
システムの構築
今後の展望
会社概要
PDF(148KB)
日揮

事例キーワード

業種: 流通・サービス業/その他サービス
ソリューション: 企業情報ポータル(EIP)

導入の背景

自律的な情報活用で国際分業を強化 そのための基盤としてポータルを構築

横浜“みなとみらい”にある日揮横浜本社
横浜“みなとみらい”にある
日揮横浜本社
世界各地でハイドロカーボン分野(石油・ガス・石油化学)の国家プロジェクトに参加し、高度なエンジニアリング技術と卓越したプロジェクトマネジメント能力を持つ企業として、世界的な認知を受けている日揮。1928年に日本初のエンジニアリング会社としての活動を開始してから、同社が手がけたプロジェクトは世界50ヶ国・2万件以上に上る。ハイドロカーボン分野の他にも、医薬品、ケミカル、非鉄精錬、環境、IT分野など幅広い事業分野でビジネスを展開。世界トップクラスのエンジニアリングコントラクターとして、業界をリードする存在になっている。

日揮が世界規模でこれだけの活躍を見せている背景には、同社の一貫した企業姿勢があるといえるだろう。そのひとつは常に顧客ニーズを的確に把握し、自らを革新することで顧客満足度を最大限に高めていこうというもの。これによって顧客からの信頼を獲得し、エンジニアリングコントラクターとしての評価を高めてきた。そして、もうひとつ忘れてはならないのが、永続的な発展のために"成長を追求する姿勢"である。ハイドロカーボン分野を中心とするプラント業界は不確実性に満ちた世界であり、設備投資総額のミニマム化が進むなど、決して楽観できる環境にはない。しかし日揮は2002年度(2002年4月〜2003年3月)の決算報告で、初期予想の2800億円を大きく上回る3362億円の受注を確保したことを発表。売上高3389億円、当期純利益53億円と、増収増益を果たしているのだ。

日揮株式会社 エンジニアリング本部 情報技術部 担当部長 安岡正幸 氏
日揮株式会社
エンジニアリング本部
情報技術部
担当部長 安岡正幸 氏
「現在の目標は、2000名の体制で年間売上4000億円を達成すること」と説明するのは、日揮エンジニアリング本部で情報技術部担当部長を務める安岡氏。社員数を増やさずに、今後さらに売上を高めてくことが目指されているという。「そのためには国際分業体制をさらに洗練させる必要があります。当社の仕事の7割以上は海外のものですが、プロジェクト遂行に必要な情報にどこからでも即座にアクセスできるようにし、英語による自律的な情報活用を実現していく必要があるのです」

すでに同社では、1996年に電子ドキュメント管理システムが導入されており、グループウェアやERPの活用も進んでいた。そのため多くの情報は電子化されており、電子化されたドキュメントだけで数千万件に達していたという。しかしこれらのドキュメントは複数のシステムで管理されており、必要なドキュメントがどこにあるのかわかりにくかったり、ドキュメントにアクセスするためのソフトウェアの操作に手間がかかるという問題を抱えていた。またこれらのシステムは社外からアクセスされることを前提にしていなかったため、海外拠点における情報活用も制限されていたのだ。

そこで日揮では2001年4月に社内検討会を発足。実際にプロジェクトの現場で活動するキーパーソンを集め、情報システムの改革に向けた取り組みをスタートする。そして社内の複数システムを横断する企業ポータルを構築し、その本番稼働を2003年3月に開始するのである。


システム概略

Plumtreeをベースにしたポータルで複数システムに一元的にアクセス

日揮株式会社 エネルギープロジェクト 統括本部 JGCポータル構築 プロジェクトチーム エンジニアリングマネージャー 田中敬治 氏
日揮株式会社
エネルギープロジェクト
統括本部
JGCポータル構築
プロジェクトチーム
エンジニアリングマネージャー
田中敬治 氏
日揮が構築した企業ポータルの構成は図に示す通り。ポータルを実現するためのソフトウェアには「Plumtree Corporate Portal(以下、Plumtree)」を採用し、これを既存システムのフロントエンドに置くことで、情報への一元的なアクセスを実現している。ユーザーからのアクセスは、インターネットまたはイントラネットを経由して行われる。ユーザー数は約3000名を想定しており、ユーザーからのアクセスは負荷分散装置によって16台のサーバに分散される。なおポータルのURLは、イントラネットとインターネットで同一になっている。

 「ポータルソフトウェアにPlumtreeを採用したのは、標準機能のままで業務に適用できる点を高く評価したからです」というのは、日揮でポータル構築プロジェクトチームのエンジニアリングマネージャーを務めた田中氏である。ポータルパッケージとしてすぐに使える機能が揃っており、作り込みに必要な労力を最小化できると判断されたというのだ。また米国のプラント企業や石油関連企業でも数多くの導入実績があったことも評価されたという。

ポータルのバックエンドに位置するシステムは、大きく6種類ある。WindowsファイルサーバやLotas Notes DBなどのファイルサービス、Plumtreeの関連製品(Plumtree Collaboration Server)を利用したコラボレーションツール、概念検索が可能な検索エンジン、Lotus Notesを利用したメール&グループウェア、独自開発のプロジェクトマネジメントシステム、そして基幹系業務を支援するERPである。ユーザーはWebブラウザからこのポータルを利用することで、これのシステムに格納された情報へ一元的にアクセスできる。また必要なドキュメントを探す場合にも、ポータルの検索機能を利用することで、複数のシステムを横断した検索を一気に行える。ここで注目したいのは、ポータル導入前から利用されていたシステムには、一切手が加えられていないことである。既存システムをそのまま利用することで、システム変更に伴うコストやリスクを最小化しているのだ。

もうひとつ注目したいのは、シトリックスの「MetaFrame」と「NFuse」も利用されている点である。Plumtreeだけでは実現できない機能が、これらの製品で補完されている。たとえばインターネット越しに社内ファイルサーバに格納されたファイルへ直接アクセスできるようにするためには、FireWall上に複数のポートを開放しなくてはならずセキュリティの観点から望ましくない。そこで今回はNFuseとMetaFrameをPlumtreeとファイルサーバの間に配置することで、ファイルサーバに対するシームレスでセキュアなアクセスを実現した。PlumtreeではあらかじめNFuseとの連携"ポートレット"を提供しているため、統合も非常にスムーズに行うことが可能であった。MetaFrameはこの他にも、ERPや概念検索エンジンへのアクセスにも利用されている。なお日揮では以前からもMetaFrameを利用していたが、このMetaFrameはポータル用に新規に導入されたものである。MetaFrameの活用が、「既存システムに手を加えない」で低工数でポータルを構築した1つの成功要因である。

構成図
  図1
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なお今回のケースではHPの「Rapid Deploymentパック」も採用されている。これはリファレンスとなるサーバのインストールイメージを取得し、このイメージを他のサーバのインストールや、障害時の復旧に利用するというもの。これによってサーバへのソフトウェアの展開を迅速化すると共に、障害発生時の対応も短時間で行えるようになっている。

システムの構築

構築パートナとしてHPを選択 分析からテストまで4ヶ月で完了

日揮横浜本社内のサーバルーム。日揮企業ポータルなどのサーバ機器が整然とラッキングされている。
日揮横浜本社内の
サーバルーム。
日揮企業ポータルなどの
サーバ機器が整然と
ラッキングされている。
それではこのポータルシステムは、どのようなプロセスを経て実現されたのだろうか。

まず日揮が最初に行ったのは、どのような企業ポータルを構築すべきなのかを社内で検討することだった。前述のように社内に検討会を設置し、目標の設定、現状分析、そして構築すべき企業ポータルのイメージを作り上げていったのである。

約1年間この作業を行った後、2002年4月にITベンダに対する提案要求を行っている。この時に提案を行った企業は合計で4社。日揮ではこれらの提案を比較検討し、2002年5月に彼らの子会社である日揮情報システム株式会社とともにHPを構築パートナに選定している。HPを採用した理由について「効率的なポータル構築が可能だったから」だと田中氏は説明する。HPは多岐にわたるポータル製品を扱っており、ユーザニーズに最適なソリューションを実現しやすい。今回の案件では短期間で完成度が高いポータル構築が前提条件になっていたが、この要求に応えられたのはPlumtreeによるポータル構築を提案したHPだけだったという。

次に行われたのは実機を利用したフィット/ギャップ分析である。日揮ではすでに画面イメージまで作り上げていたため、Plumtreeの標準的な画面と日揮側が想定していた画面イメージとの比較が、実機によるデモを行うことで進められていったのだ。デモを行うためのプロトタイプは、日揮が想定していた利用シナリオに基づいてHPが作成した。その一方で開発者や一部のユーザーに対するトレーニングも、この段階で並行して進められていった。

2002年8月には本番機が導入され、本格的な開発作業が始まることになる。これはフィット/ギャップ分析で見つかった"ギャップ"を解消するためのもので、ユーザインターフェースの修正が主な開発項目だったという。作成されたプログラムは20〜30本程度。開発作業に要した期間は約1ヶ月間だった。9月にはテスト作業に入り、その月末にはテストを完了している。

これだけ大規模なPlumtree導入は日本では初めてのケースである。またHPと一緒にシステムを構築するのも、日揮にとってこれが最初の経験だ。それにも関わらず、フィット/ギャップ分析からテスト完了まで、わずか4ヶ月で完了している。なぜこのような短期開発が可能になったのか。その理由のひとつとしては、顧客とHPが密接に連携してプロジェクトを推進してきたことが挙げられる。HPはソリューション実現に必要となる各分野の専門家を集めたタスクチームを組むと共に、中心的な役割を担うエンジニア達を日揮に常駐させているのだ。これによって顧客と一体となったプロジェクトチームを作り上げ、複数の作業を同時並行的かつ短いサイクルで進めることを可能にしたのである。

しかし成功を支えたのはそれだけではない。もうひとつ見逃せないのがプロジェクト管理に関して、HPが豊富なノウハウを持っている点である。「HPのプロジェクト管理に関する考え方や方法論は、私たちに非常に近い」と安岡氏。世界各国で大規模案件を成功させてきた"プロジェクトのプロフェッショナル"から見ても、HPのプロジェクト管理はレベルが高いという。


今後の展望

まずは海外プロジェクト支援に活用 将来はグループ/提携企業への展開も

2002年10月からは各部門への展開がスタート。ポータルへの要求は部門毎に異なるため、部門別に最適なカスタマイズが進められていった。またそれと同時に各部門におけるユーザー教育も実施。2002年12月にはパイロット運用が開始され、2003年3月の本番稼働に至るのである。

「今はようやく"入れ物"ができた段階。これからはポータルとしての"内容"を充実させていく必要があります」と安岡氏。しかしユーザーの利便性は間違いなく高まっているという。まずドキュメントを探す手間が大幅に削減された。ポータルの検索機能によって、目的のドキュメントを一気に検索できるからだ。またインターネットを介した社外からのアクセスも容易になった。これは海外で活動する社員の自律的な情報活用を可能にするだけではなく、出張時でも社内同様の環境で情報にアクセスできるというメリットをもたらしている。

ポータルへのユーザーの参加はプロジェクト単位で行われており、新規プロジェクトから順次、ポータルの活用を開始している。現在は"海外プロジェクトを支援するポータル"という位置づけになっているが、今後は本社の事務系社員や、国内プロジェクトにもユーザーを拡大していく予定になっている。また長期的には全社のみならず、グループ企業や提携企業への展開も視野に入っているという。

最終的に目指されているのはポータルによるITインフラの一元化だ。日揮のさらなる成長を支える基盤として、このポータルには大きな期待が寄せられているのである。


会社概要

日揮株式会社
所在地: 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル6階(東京本社)
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1(横浜本社)
代表取締役社長: 森本省治
資本金: 234億3,769万円
創立: 1928年
事業内容:
工業化計画・地域開発計画・環境保全計画などに関するコンサルテーション、プロジェクトマネジメント、各種プラント・施設の計画・設計・調達・建設・試運転役務の遂行・運転/保守管理に関するトレーニング・メンテナンスおよびアフターケア、研究開発および技術サービス、各種機器・機材の販売。
URL: http://www.jgc.co.jp/jp/
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  本ページに記載されている情報は2003年7月時点のものになります。
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