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株式会社日経デスクトップ

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インターネットの新ビジネス・モデルを確立 - 幅広い企業層を視野に入れたビジネス・プラットフォームの実現を目指す

日本経済新聞社とNTT-MEグループ2 社が2001年4月に設立した株式会社 日経デスクトップが、2002年4月から「日経デスクトップ」と呼ばれるサービスを開始した。これはビジネス情報配信とグループウェア機能が融合した情報配信ポータルであり、1ユーザーあたり1300円/月という戦略的な料金も大きな魅力のひとつとなっている。そして、イン ターネットに有料サービスを定着させるものとして期待されている。このビジネス・モデルの確立とシステム構築に大きな貢献を果たしたのがHPとhpsdだった。
ビジネスの背景
システムの課題
システムの構築
システムの効果
会社概要
PDF(151KB)
日経デスクトップ

事例キーワード

製品: HP ProLiantHP StorageWorks
業種: インターネット関連サービス
ソリューション: 企業情報ポータル(EIP)

ビジネスの背景

上昇期に入ったインターネットの世界新たなビジネス・モデルが不可欠に

半田裕之氏
  株式会社日経デスクトップ
取締役企画開発部長
半田裕之氏
ビジネスにおけるインターネットの活用はすでに離陸を終え、徐々に高度を上げる段階に入っている。それに伴ってインターネットでサービスを提供するためのビジネス・モデルも、大きな変革期を迎えつつある。

これまでのインターネット・ビジネスでは、広告型モデルが圧倒的なポジションを占めてきた。多くのサービス・プロバイダは顧客に“無料”でサービスを提供し、そのサイトに広告を掲載することで収入を得てきたのだ。このモデルはインターネットの有用性を広く認知させる上で大きな貢献を果たしてきたといえる。より多くのユーザーを集めることが広告媒体としての魅力を高めるため、サービス・プロバイダは競うようにしてサービスの質を高めてきたからだ。この広告型モデルは今後も数多くのサービス・プロバイダで使われるだろう。しかしインターネットの市場をさらに拡大するには、新しいビジネス・モデルの存在も不可欠になってきた。広告型モデルだけではいずれは市場が飽和し、新しい価値を生み出すことが難しくなるからである。

この新しいモデルの確立に取り組んでいる企業のひとつが、今回紹介する日経デスクトップである。同社は日本経済新聞社とエヌ・ティ・ティ・エムイー(NTT-ME)、エヌ・ティ・ティ・エックス(NTT-X)、そして日本ヒューレット・パッカード(HP)が出資して2001年4月に設立した合弁企業。インターネットや移動体通信端末などの通信システムを利用した、各種情報提供・処理サービス事業を展開するのが最大の目的だ。

「新しいビジネス・モデルの必要性はすでに5年ほど前から感じていました」というのは、日本経済新聞社で電子メディア局の事業開発を担当し、日経デスクトップの取締役企画開発部長も兼任する半田氏だ。日本経済新聞社では1996年に広告型モデルを採用した無料情報提供サイトである「NIKKEI NET」をスタートし、以前から提供していたデータベース検索サービスである「日経テレコン21」のWeb化も1997年に実現している。「しかし日経テレコン21はデータベースサービスが中心で、料金も利用量に応じた従量制である。これらの中間となる、一般ユーザー向けの有料サービスを作り上げることが、長い間の課題になっていたのです」

この課題を解決するための活動を、日本経済新聞社が本格的に取り組み始めたのは、2000年の1月だったという。同社ではまずHPに相談を持ちかけ、ビジネス・モデルの確立に向けた動きを開始する。具体的な議論を進めていくうちに、単にコンテンツを有料で提供するだけではなく、将来の“ビジネス・プラットフォーム”となる新しいサービスを目指すという目標が明確になっていく。そして日本経済新聞社だけではなく“外部の血”も入れた方がビジネスに広がりが出るという判断から、NTT-MEやNTT-Xにも参加してもらい、新会社の設立に至るのである。

システムの課題

目標はビジネス・プラットフォームの実現モデル確立には当初からHPが参画

「会社設立までのステップで一番難しかったのは、新しいビジネス・モデルを作り上げることでした」と半田氏は振り返る。“ビジネス・プラットフォーム”とひとことで言っても、その中には様々な要素が存在する。日本経済新聞社の強みでもあるコンテンツ事業と、ビジネスに役立つIT技術をいかにして結びつけ、顧客に新しい価値を提供していくのか。このイメージを明確にすることは、新しいビジネス・モデルを成功させるための前提条件だったのだ。

ここで重要な役割を担ったのが、HPだったという。HPはビジネス・モデルの確立に当初から参画しており、2000年11月にはe-サービスのソリューション・ベンダとして事業計画レベルのコンサルティングをスタート。HPのコーディネートによって合宿を伴うブレイン・ストーミングや事業計画立案のプロセスを進めていき、2001年1月末にビジネス・モデルの明確化をほぼ完了する。「ビジネス・モデルの考案自体は日本経済新聞社が主体になって行いましたが、それをいかにIT技術と結びつけるかについてはHPが主導的な役割を果たしています」と半田氏。「例えばモバイルとの連携や、SOAP/XMLといったコンテンツを配信するための新しい仕組みなど、様々な提案をこの段階から行ってくれました」

ここで確立されたビジネス・モデルの基本は、ひとことで表現すれば“ビジネス向けのASPサービス”である。特徴的なのは中小企業を意識した包括的なサービスを提供することを目指している点にある。もちろん顧客ターゲットには大企業も含まれるが、中小企業でも利用しやすいように、サービスの使い勝手や料金体系等に工夫が凝らされているのだ。本格的なIT時代を迎えつつある中、中小企業の多くは専門家不足や資金不足などの理由から、ITを十分に活用できないでいる。このような問題を解消することで、インターネット・ビジネスの市場は飛躍的に拡大する可能性があるのだ。s

図:システム構成図
  図:システム構成図
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具体的なサービスの提供が始まったのは会社設立1年後の2002年4月。「日経デスクトップ」と呼ばれる情報ポータルサイトである。これはニュースなどのビジネス情報コンテンツの提供とグループウェア機能を融合したASPサービスであり、ユーザーはいつでもどこからでも自分に必要な情報をパーソナライズした形で利用できる。ニュース・ソースとしては日本経済新聞と専門3紙を中心にした日経グループ提供の膨大な情報はもちろんのこと、日経以外の一般紙や各種データベースもカバー。キーワード設定によるクリッピングや、スケジュール帳やアドレス帳とリンクした情報検索も可能になっている。端末としてはPC 上のWebブラウザの他、PDAや携帯電話もサポート。1ユーザーあたり1300円/月(初期料金3000円/1ユーザー)という、定額制の低料金も大きな魅力になっている。

システムの構築

システム構築はhpsdが担当本邦初の開発案件を成功に導く

日経DESKTOPの企業ポータル版画面
  日経DESKTOPの
企業ポータル版画面
日経DESKTOPのグループウェア版画面
  日経DESKTOPの
グループウェア版画面
もちろんインターネットでサービスを提供するにはビジネス・モデルの確立だけではなく、そのビジネス・モデルを具現化するためのシステム的な仕組みも欠かせない。日本経済新聞社とHPは、新会社設立1ヶ月前の2001年3月からシステム面での準備を開始。約1ヶ月間で基本設計を完成させ、5月から開発プロジェクトを本格的にスタートさせる。

「システムを実現する上で重要なポイントは大きく3点ありました」というのは、日経デスクトップ営業部の出口氏だ。「まず第1はコンテンツのアグリゲーションとパーソナライズを効率的に行う仕組み。第2はスケジュール帳やアドレス帳といったグループウェア機能を盛り込み、これをコンテンツ提供と連携させること。そして第3がITに不慣れな人でも簡単に使っていただけることです」

これらの要件を満たすために、システム構成には様々な工夫が凝らされている。

まずアプリケーション基盤となるミドルウェアには、ixio社の「xFrame」を採用した。これはXML/SOAPをベースにしたアプリケーション・フレームワークを提供するものであり、これによってXMLによるコンテンツ管理や、SOAP通信によるWebブラウザ上でのフィールド差分更新など、従来のWebシステムにはない画期的な機能を実現している。xFrameを日本国内で適用した事例は他に例がないという。

このアプリケーション開発を担当したのは、インターネット・サービスの領域で豊富な開発実績を持つヒューレット・パッカード・ソリューションデリバリ(HPSD)だ。HPSDは日経デスクトップ側と緊密なリレーションを行いながら、JavaScriptによるプロトタイピングを進めていく。アプリケーション開発で特に配慮されたのは、ユーザーにとって使いやすいインターフェースを実現することだった。そのために多いときには週に3回という頻度でユーザー側のチェックを受けながら、開発が行われていったという。テスト要員の確保に関しては日経デスクトップが担当。このように顧客企業と一体となってプロジェクトを推進していった。

リバースプロキシ型シングルサインオンと呼ばれる技術を導入しているのも日経デスクトップの大きな特徴だ。これにより新規サービスが迅速に追加できるだけでなく、ユーザーは1度のログオンで複数のサービスにアクセスできるという利便性を享受できるのである。これを可能にしたのが、HP IceWall SSOの採用だ。HP IceWall SSOは、金融機関でも導入されるセキュリティレベルを持ち、なおかつ500万ユーザー規模にも適用可能な製品で、既に国内で豊富な実績がある。国内で開発されたためサポートも充実。携帯電話、IPv6 にも既に対応している。

高可用性やパフォーマンス維持に関しても、きめ細かい配慮が払われている。まずデータベースは高可用性確保のため、MC/ServiceGuardによるクラスタ構成を採用。ストレージにはスケーラブルかつ業界最高レベルの可用性を誇るHP StorageWorks disk array xp512を利用している。

今回特にサービスの提供にあたっては「同時に5000ユーザーがアクセスしてもエンド・トゥ・エンドで5秒以内のレスポンスを維持することが目標でした」と出口氏は語る。そのために各レイヤ間にはロードバランサとしてF5Networks社のBIG-IPを設置。負荷分散によってパフォーマンスを拡張できるようにするなど、レスポンス向上のための工夫を採用している。

適材適所でプラットフォームを使い分けているのもこのシステムの注目ポイントだといえるだろう。前述のxFrameはWindowsの利用を前提としているため、Webサーバやアプリケーション・サーバ(COMサーバ)、データベース・サーバにはWindows 2000を採用している。しかしサイト運用で必要となるssh/scpによるコンテンツ転送や、cronによるスクリプトのスケジュール実行といった、Windowsでは実装が難しい機能を提供するサーバはHP-UXを採用しているのだ。このように複数プラットフォームが混在したシステムも問題なく構築できるのも、HP/HPSDが高度なインテグレーション能力を持っているからだといえるだろう。


システムの効果

今後のテーマはEIPとの連携

しかし日経デスクトップにとって、これはまだ第1ステップに過ぎない。「今後の重要テーマは企業情報ポータル(EIP)との連携」と半田氏はいう。EIPはユーザーの情報活用を飛躍的に効率化できる手段として大きな注目を集めつつあり、SharePoint Portal Server(マイクロソフト)やWebSphere(IBM)、Oracle9iAS(オラクル)など、EIP機能を提供する製品も出揃ってきた。すでにこれらの製品上で日経デスクトップのコンテンツサービスを利用できる仕組みはできており、複数の大規模EIP が利用している。

「EIPとASPサービスを連携すれば、コンテンツやサービスを配信するための新しい方法を確立できる。これは企業内ユーザーに“会社の壁”を乗り越える手段を提供するものであり、私たちにとっても新たなビジネス・チャンスに繋がります。もちろんそのためには単に技術的な課題を解決するだけではなく、企業内システムにアプローチするためのビジネス的な方法論も必要です。すでに企業システムの構築や提案、営業で高い実績を持つHPと協業することで、この課題を乗り越えることができると確信しています」


株式会社日経デスクトップ 会社概要

所在地: 東京都千代田区外神田2-5-15外神田Kビル
代表取締役社長: 蒲原啓二
資本金: 10億円
設立: 2001年(平成13年)
事業内容: インターネット・移動体端末などの通信システムを利用した各種情報提供サービス事業等。
URL: http://home.ndesktop.jp/

  本ページに記載されている情報は2003年2月時点のものになります。
閲覧される時点で変更されている可能性がありますので、予めご了承下さい。
 
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