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グループ全体で、品質向上プロセスの標準化を推進

富士通株式会社

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システム開発時の負荷テストツールとして、
HP LoadRunnerを導入

「私たちの役割は、システム基盤におけるSE作業の“あるべき姿”をグループすべてのSEに提示し、その標準化を推し進めることです。これにより、富士通グループ全体のシステム品質を向上させていくことが、使命です」

富士通株式会社
システム生産技術本部
インテグレーション技術統括部
性能技術部長 植中淳一氏
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
PDF(616KB)

目的

アプローチ

品質向上プロセスの標準化とグループへの展開
負荷テストのツール費用負担の軽減
共通技術部門による負荷テストの効率化
HP LoadRunnerによる負荷テストの標準化
ロケーションフリー契約によるグループ内での
利用
HPプロフェッショナルサービスによる技術支援

導入効果

ビジネスへの効果

負荷テスト実施プロジェクトの増加
負荷テスト未実施による性能トラブルの削減
負荷テストにおける作業プロセスの確立
情報システムの品質向上によるリスク軽減
負荷テスト費用の低減と可視化、事前予算化
グループ内の性能評価の標準化


お客様背景

グループのSE業務を支援する共通技術部門

日本を代表するコンピュータメーカーである富士通は、システムインテグレータとしても突出した存在である。富士通とそのグループ会社が手がけるシステムは、金融、製造、流通、情報通信といった産業分野から、公共分野までを網羅し、日本のビジネスと社会を支えている。この富士通グループのシステム開発を支援するグループ共通の技術部門が、富士通本社のシステム生産技術本部である。その中にあってインテグレーション技術統括部は、プラットフォームやミドルウェアといったシステム基盤における技術支援を担当している。

ソフトバンクモバイル株式会社 情報システム本部 品質・標準化推進室 試験・品質課 課長 山下献次郎氏
富士通株式会社
システム生産技術本部
インテグレーション技術統括部
性能技術部
部長 アーキテクト(情報システム)
植中淳一氏

属人化の排除と標準化が、至上命題だと植中部長は語る。一部の超一流のプロが経験と勘でシステムを構築していては、グループ全体の品質確保にはつながらない。めざすべきは、富士通グループのSEなら誰でも一定レベルの品質を確保できること。この実現のため、インテグレーション技術統括部は、システム構築の上流から下流までの各ステップの作業内容とそれに必要なノウハウの標準化を進めてきた。

「しかしながら、オープンシステムの普及発展に伴って、さらなる対策が求められるようになりました」

システム生産技術本部が、オープン系の性能品質向上に本格的に取り組み始めたのは、1995年。以後、オープンシステムの適用範囲はかつての情報系、部門系システムから基幹業務を支えるシステムへと拡大していった。それに伴い情報システムのリスクがビジネスのリスクに直結していくようになる。2000年代に入ってからは、大企業のシステム障害が頻繁に報道され、システム品質が社会的にも注目を浴びるようになっていた。インテグレーション技術統括部としても、今までのように標準的なSE作業のあり方を提示するだけでなく、システム品質の向上に直結するもっと積極的な技術支援を行なう必要に迫られていたのである。

「その第一歩が、負荷テストの推進でした」

負荷テストのグループ展開に向けた“攻めの姿勢”

負荷テストは、システムの性能確保の“最後の砦”だ。上流工程に起因した問題も的確な性能モデルによる負荷テストを行なうことで、基本的には本番稼働前に確実に洗い出せる。まずは、この負荷テストの実施をグループ内で徹底しようというのが、植中部長らインテグレーション技術統括部の方針だった。しかし、そのためには、現場プロジェクトが直面していたいくつかの問題を解決しなければならなかった。

一つはコストの問題である。負荷テストツールは一般的に高価なため、小規模なプロジェクトでは予算化しにくい。その結果、性能的に限界のあるフリーツールに頼ったり、場合によっては負荷テストそのものを断念するプロジェクトも少なくなかったという。また、ツールのライセンス体系も問題だった。市販ツールを購入しても別のプロジェクトで使用できないため、プロジェクトごとに別々のツールを購入せざるを得なかった。コストとライセンスに阻まれて負荷テストの標準化は進まず、プロジェクトによってその内容はバラバラのままだった。標準化が進まなければ、当然のことながらグループ全体での性能確保はおぼつかない。

さらに、テスト時の性能トラブルへの対応、負荷テストのためのテスト環境の構築など技術的な問題も、開発現場の大きな負担となっていた。テストツールやテスト計画に精通した技術者も不足していたという。

「この状況を打破するためには、今までよりさらに踏み込んだ現場支援が必要だったのです」(植中部長)

ツールのコスト、ライセンスの問題に対しては、グループ共通のツールを用意し、グループ内の各プロジェクトに貸与するという抜本的な解決策が提示された。さらにテスト計画策定やテスト結果の評価・分析、性能トラブルへの対応、テスト環境の提供といった技術支援や技術者の育成などの支援策も打ち出された。

「今までにない積極的な施策です。富士通のシステム品質の砦を守るために、私たちは“攻めの姿勢”に転じたのです」

2006年の秋だった。



ソリューション

対応プロトコルと実績からHP LoadRunnerを選択

まず、グループ共通で利用される標準ツールの選定が行われた。しかしながら、現実的な選択肢は限られていた。HP LoadRunner???アプリケーションのスケーラビリティ、高負荷時の動作、パフォーマンス検証のために世界的に使われている負荷・性能検証ソリューションである。その選択理由をインテグレーション技術統括部性能技術部プロジェクト課長 稲田雄一氏にお聞きしよう。

ソフトバンクモバイル株式会社 情報システム本部 品質・標準化推進室 試験・品質課 今井貴之氏
富士通株式会社
システム生産技術本部
インテグレーション技術統括部
性能技術部
プロジェクト課長
稲田雄一氏

「まずプロトコルの対応範囲の広さです。他のツールとは、カバー範囲が明らかに違いました。富士通の現場プロジェクトで利用する上でこれは欠かせないポイントでした」

富士通グループが手がけるシステムは多岐にわたる。そこでは単純なhtmlからJava、.Net、Citrix、SAPにいたるまで、実に多様なプロトコルが使用されている。これらすべてに対応するとなると、HP LoadRunner以外のツールは自動的に対象から外れてしまう。

「もうひとつのポイントは、ワールドワイドの実績です」

富士通グループ内の膨大な数のプロジェクトで使用されることを考えると、実績の乏しい不安定なツールは使えない。グローバルで数多くの導入事例があり、安定稼働で高い評価を得ているHP LoadRunnerが、信頼性の面でも他のツールを圧倒していたという。

「あらゆるプロジェクトで統一したツールを利用できるようになったことが、負荷テストの標準化に大きく役立ちました」

HPプロフェッショナルサービスによる技術支援

2006年の年末からは、インテグレーション技術統括部自らが、実際の現場プロジェクトに対する負荷テストを通じて、HP LoadRunnerのスキルを習得していった。そこで培った技術を標準化して、翌年4月からはグループ内に横展開していった。この時、技術的な面で、HP LoadRunnerのスムーズな導入をサポートしたのが、HPプロフェッショナルサービスの技術者である。

「高い技術で厳しく教えていただいたことが、短期間でのスキル向上につながったと思います。マンツーマンの技術指導が欠かせませんでした」(植中部長)

さらに植中部長らは、全社に向けた啓発活動も積極的に展開した。SE部門の幹部社員ミーティングや社内セミナーなどの場を利用して今回の施策をアピールし、負荷テストの実施を呼びかけていった。多くの現場プロジェクトがこの呼びかけに賛同し、富士通社内、グループ各社における負荷テストの実施率が向上したという。負荷テスト未実施による性能トラブルも削減できたとのことである。

2010年までのプロトコルごとの負荷テストの実施実績を以下に示す。なお、富士通固有プロトコルやhtmlの一部に関しては、富士通製の負荷テストツールが使われている。

プロトコルごとの負荷テスト実績

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効果と今後の展望

性能品質のさらなる向上へ向けて

HP LoadRunnerの導入効果について、植中部長にお聞きしよう。

「グループ全体での性能品質向上の視点からは、負荷テストのグループ展開が推進できたことが大きいですね」

いままではテストツールが使えず、人手や自作ツールによる不十分なテストに頼っていたプロジェクトが少なくなかったが、HP LoadRunnerを利用するようになってそのようなケースはなくなった。

「もちろん、現場SEの生産性向上にもつながっています」

以前はプロジェクトごとに負荷テストの準備作業が必要で、複雑な負荷モデルの場合には、現場SEはこの作業にかかりっきりになっていた。スクリプトと負荷シナリオによってモデル化された業務を的確に実装できるHP LoadRunnerのおかげで、このような複雑な負荷モデルも忠実にしかも比較的手軽に用意できるようになった。さらに、スクリプトの使い回しも容易なため、現場SEの作業負荷はさらに軽減されたという。

「お客様との関係では、負荷テストを事前に予算化いただけるケースが増えました」

テストツールと作業プロセスの標準化によって、テスト費用を事前に見積れるようになった。これにより、負荷テストに必要な予算をあらかじめお客様に提示して、商談の中で納得していただくことができるケースが増えた。今回の施策は、システムの性能品質に対するお客様の意識も高めているのだ。

品質確保に向けたインテグレーション技術統括部の取り組みは、今回の負荷テストのグループ展開に留まらない。植中部長はさらなる構想を語ってくれた。

「一つは上流工程への更なる対応です。システムの性能トラブルの根を絶つためには、下流工程だけではなく、上流工程へのアプローチが重要です。作業の標準化に加え、現場SEが自らの設計内容を確認するためのツールの提供など、上流工程に対するサポートも攻めの姿勢で展開していきます。もう一つはアプリケーション性能への対応です。SQLやデータベースの設計、Javaアプリケーションなどの性能技術の標準化、ナレッジの整備を考えています」

最後に、HPとのパートナーシップについてお聞きした。

「富士通グループのSI技術とHPのツールの連携によって、大きな成果が達成できました。このような発展的な関係を今後も継続したいと考えます。富士通とHPが力を合わせれば、情報システムの品質向上に大いに貢献できるのではないでしょうか」



会社概要

富士通株式会社
所在地: 〒211-8588 神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
代表者: 山本 正已
資本金: 3246億2507万5685円(2010年3月末現在)
売上高: 2兆1489億8200万円(単独:2009年度)
従業員数: 25,134人(単独)
設立: 1935年6月20日
事業内容:
通信システム、情報処理システムおよび電子デバイスの製造・販売ならびにこれらに関するサービスの提供
URL: http://jp.fujitsu.com/このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 製造
  HP LoadRunner
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