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モノづくりとIT――設計開発全体の「見える化」により
設計者の増力化を推進

セイコーエプソン株式会社

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モノづくりとIT―― 設計者にゆとりを提供し創造性を伸ばす環境を単なる情報の可視化にとどまらず、設計開発全体の「見える化」により設計者の増力化を推進

効率化、スピード化があらゆる分野で叫ばれる中、本当に知恵を集中させなくてはならない分野にフォーカスした投資を行うことは今や企業の死活問題だといえよう。製造業における設計開発部門を「聖域」と片付けてしまってはならない。創造性、イノベーションを育成し、新しいモノを生み出すために、その「聖域」を活性化する狙いのもと設計情報サービスセンターの取り組みがスタートした。設計者に創造的な環境を提供すると同時に、設計の様々な要素の「見える化」を実現するDesign Information Service Center(以下、DISC)の構想に迫る。
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ビジネスベネフィット
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セイコーエプソン株式会社

お客様のチャレンジ

イメージング分野に経営資源を集中しプリンタ事業で長期・継続的にトップを走る

フォト印字専用機や複合機など、常に独創的な製品を生みだすことでフォト文化を創出し、長期間・継続的にプリンタのトップシェアを維持し続けるセイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)。この背景には、経営資源のイメージ分野への集中と、エンジニアが独創性ある技術開発を行える環境づくりとしてITインフラの整備があった。

通信・放送の大変革期を目前にして、エプソンは2007年に向けた中長期基本構想「SE07」を策定することでイメージング分野へ経営資源を集中し、「Digital Image Innovation」の実現に向けた「3i」戦略を展開。「i1=imaging on paper」(プリンタなどからの発展)、「i2=imaging on screen」(プロジェクターなどからの発展)、「i3=imaging on glass」(ディスプレイなどイメージングデバイスからの発展)という、画像と映像のトータルソリューションによって新たな市場や事業を創出する。

プリンタでは、写真高画質と長期保存性能を両立させた「つよインク」をすべての商品に搭載、そして1台でプリンタ、コピー、スキャナ等の機能を持つ複合機が市場シェアNo.1を獲得するなど、写真プリントのさまざまなニーズに応えるフォト文化を推進している。

こうしたプリンタ事業を支えているのが、ITをエンジニアの増力化ツールとして積極的に活用している情報化推進サポート室機器情報化サポート部部長 澤田隆治氏たちだ。澤田氏は、新たなモノを生み出すための創造力強化の取り組みについて次のように語る。「生産の現場にいた頃、はたと気づいたのです。今まで日本が得意としてきた下流工程における品質管理と生産の効率化だけで、果たしてこれからの時代を生き残っていけるのか、と」

今後あらゆる後発国が猛烈なスピードで追いついてくるのは明らかだ。そうした中でセイコーエプソンは何に注力しなくてはならないのか。こうした問題意識を抱えながら、澤田氏は上流工程である設計開発の現場へと移った。そこで目にしたのは、毎晩遅くまで机に向かうエンジニア達の過酷な作業環境だった。「彼らに楽をさせてやりたいと心から思いました」と澤田氏は語る。

「どこにも真似のできない独創的な技術開発をするための“ゆとり”を設計者に提供したい。本来彼らが持っている創造性を伸ばすためには、あらゆる無駄を省き、ルーチン作業から解放すること、伸び伸びとモノづくりに取り組める環境を用意することが必要です。そうした目的のもと、“ゆとり”を創出するための設計プロセスの革新に取り組むことを決心しました」(澤田氏)

消費者のニーズはめまぐるしく変わる。ビジネスのスピードを意識しながら、創造的なモノづくりの本質を追求することが必要だった。澤田氏のいう「楽をさせる」とは、単純に個人の業務負荷を減らすのではなく、モノづくりにおいて必要な発想力や体験知を高める余裕を生むために業務効率を向上させることである。ルーチンワークを効率化し、そこで絞り出した“ゆとり”を創造力発揮に振り向けるということだ。この背景には、開発現場にデータ類が個別に散在するために、本来の設計業務以外の付帯業務に時間が費やされる、試作段階での手戻りが多いなど、設計者を取り巻く課題が山積みとなっている実態があった。

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「見える化」をキーワードにITによる設計業務支援

情報化推進サポート室 機器情報化サポート部 部長 澤田 隆治 氏
  情報化推進サポート室
機器情報化サポート部
部長 澤田 隆治 氏
  情報化推進サポート室 機器情報化サポート部 主事 前田 博文 氏
  情報化推進サポート室
機器情報化サポート部
主事 前田 博文 氏
澤田氏は8年前広丘事業所に赴任し、設計者の開発力強化に取り組んできた。いち早く取り組んだのが3次元CADの導入であり、4〜5年で3次元設計環境は定着した。「3次元CADすらも大変でした。最初は使いにくいと思いました。しかしそれで出来上がったものを見て、素晴らしいと思った」(澤田氏)。開発力のレベルは格段に向上し、市場シェアを高めていった。

しかし澤田氏は、製造業の根幹を支える設計者が、毎日深夜まで開発に取り組んでいる姿を目の当たりにしていた。とても設計者に創造性を発揮する“ゆとり”があるとは思えなかった。「こんな環境で彼らの創造力は伸びない。どうすれば彼らを楽にさせ創造的な発想を活性化させられるのか」と、澤田氏はITの本質的な目的に立ち戻って考えた。

「ITの本質的な目的は個々人の増力化であり、効率化を図る『助かるIT』から、創造力を醸成し、かつ事業経営に貢献できる『儲かるIT』という役割を果たすことです。そこで『見える化』をキーワードとして、重複業務やバラつきを掘り起こし、設計者自身の力を伸ばし、意識を高めるためのITによる設計業務支援に取り組んだのです」(澤田氏)

DISCシステム構築を推進した情報化推進サポート室機器情報化サポート部主事前田博文氏は、これらの取り組みを次のように語る。「2001年後半に増力化を実現する設計プロセスのコンセプトづくりを始め、2003年にプロジェクトをキックオフしました。コンペ後、過去システムで実績があったHPに決定しました。様々な要件定義を経て設計業務に関する情報を全て可視化し共有化するDISC構築に取りかかりました」

「必要なタイミングで、必要なツールやサービス、必要なデータを使いやすく提供し、それらの情報を最適な形で共有することにより、フロントローディング型の業務を目指すとともに、単なる情報の可視化でなく、エンジニアのスキル向上と均質化による『見える化』を目指しました」(澤田氏)

既存システムにあるツールやデータの共有からのスタートだった。ステップ1はアプリケーションの統合を、ステップ2ではコストの「見える化」、PDM連携、拠点間のデータ共有を、ステップ3ではコストの「見える化」、コストDB構築に取り組んだ。業務分析を行い、システム要件をまとめ、エンジニアリング・ポータルを構築した。

実装された主な機能は、データ変換サービス(異機種のCADシステム間、中間フォーマット)、掲示板、フォーラム、タスク、スケジュール管理の情報共有、検索サービスの強化、拠点間のデータ授受などだ。

ビジネスベネフィット

DISCを通じた付帯作業の軽減とフロントローディング型業務への移行、個々人のエンジニアスキルの向上により「設計プロセス全体」としての「見える化」を実現

DISCシステムは設計プロセスの「見える化」を実現し、効果が現れた。さらにステップ4の「見積もれる化」に向けた取り組みも始まった。

「2004年末には3次元データとPDMがリンクでき、必要な情報と3次元データをすぐに参照できるようになり、かなり効率化できました。これからはコストの『見える化』をさらに進め、『見積もれる化』に取り組み、設計者にコスト感覚を実感してもらいます」(前田氏)

「同じツール、同じデータを使えるようになり、エンジニアのスキルを底上げすることで設計品質の均質化ができ、誰が設計しても70点までは達成できる環境が整いました。これからは、さらなる人材育成として、ライン業務での訓練と、創造的な研究開発の両方に注力していきたいと考えています。しかし研究プロパーになってしまうと現場感覚がなくなります。プロダクトラインでの経験やお客様の声など、多様な経験が良いモノづくりにつながると思います」(澤田氏)

インスピレーションやイノベーションは、マクロな創造的環境と、ミクロな個性、多様性から生まれる。こうした両面からのアプローチを志向し、製造業のコアである設計開発力向上に貢献しているのが設計情報サービスセンターだ。

澤田氏は「エンジニアはお客様の声に敏感でなければならない。お客様の声を聞くことで何をポイントにモノづくりをするのかがわかる」という。設計者の新人研修のプログラムでは、カスタマセンターで研修を行い、サービス部門での経験を義務づけている。お客様の生の声を肌感覚で学ばせることで、多面的な視点を養成するのだ。これら経験は、目の前の設計業務に生かされずとも、将来の柔軟な発想やインスピレーションに役立つ。

設計情報サービスセンターは、人、プロセス、テクノロジーの多面的な環境づくりを通じて、「甘え」ではない「ゆとり」の創出を確実に実現している。日本を代表するグローバル製造企業として今後もトップランナーとして走り続けるエプソンは、日本の将来を担う設計開発者たちの創造性を伸ばすために日々邁進している。

エプソンのチャレンジ

 
  • 豊かな設計開発のための「ゆとり」創出
  • エンジニアの創造性向上
  • 設計業務における無駄やルーチンワークの排除
  • 設計開発環境の刷新
  • 設計開発全体の「見える化」
 

ソリューション

 
  • DISC構築
  • 設計プロセスの可視化
  • 設計資源のバーチャル一元管理
  • 情報共有により必要な設計資源を迅速に活用
 

結果

 
  • 情報検索やデータ変換時間の短縮
  • 増力化によるエンジニアスキルの均一化
  • スムーズな設計プロセス
  • 設計資源のフル活用
 

会社概要

セイコーエプソン株式会社 (SEIKO EPSON CORPORATION)
所在地: 長野県諏訪市大和三丁目3番5号
代表取締役会長: 草間 三郎
資本金: 53,204百万円(2005年3月31日現在)
創立: 1942年5月18日
主要事業: 情報関連機器事業(各種プリンタおよびそれらの消耗品、カラーイメージスキャナ、液晶プロジェクター、大型液晶プロジェクションTV、ミニプリンタ、POSシステム関連製品、PCなど)、 電子デバイス事業(中・小型液晶ディスプレイ、液晶プロジェクター用高温ポリシリコンTFT液晶パネル、半導体、水晶デバイスなど)、 精密機器(ウオッチ、プラスチック眼鏡レンズ、光学デバイス、FA機器など)、 その他の事業(グループ内サービス業、胎内育成事業など)
URL: http://www.epson.co.jp/

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