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グリーンITへの取り組みとしてHPのサーマル・プランニングとサーマル・アセスメントを導入

株式会社キューデンインフォコム

お客様事例

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インターネットデータセンターの空調効率を最適化し電力効率向上への取り組みを展開

九州電力グループの一員としてインターネットデータセンター事業を発展させてきたキューデンインフォコム。昨今のIT機器の高密度化にともなって、消費電力の増大と熱問題への対策が急務の課題として浮上した。そこでHPのサーマル・プランニング・サービスならびにサーマル・アセスメント・サービスを導入。最適な空調環境を実現することでデータセンター全体の効率向上を目指す。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
PDF(358KB)

目的

アプローチ

大量の電力を必要とする顧客ニーズに対応
IT機器が排出する熱を効率的に処理
データセンター全体として電力効率を改善する
新規データセンターフロアのレイアウト検討のため、HPのサーマル・プランニング・サービスを導入
既存データセンターフロアの電力効率改善のため、HPのサーマル・アセスメント・サービスを導入

ビジネスへの効果

電力コストの削減
環境意識の高い顧客から選ばれるデータセンターとして競争力を強化
 

お客様背景

IT 機器の高密度化とともにラックあたりの消費電力が増大

iDC運用部長 (インターネットデータセンター長) 利光 司 氏
iDC運用部長
(インターネットデータセンター長)
利光 司 氏
九州電力グループの一員としてITビジネスの中核を担っているキューデンインフォコム。九州電力グループの持つITシステムの構築・運用に関する豊富な経験と高度なノウハウ、最先端のインフラ技術をベースとして、顧客のさまざまなニーズに対応するソリューションをワンストップで提供している。

主要ビジネスのITコンサルティング事業では、総務省の「e!プロジェクト実証実験事業」や経済産業省の「九州路プロジェクト(韓国の個人旅行者の集客事業)」などの国家プロジェクトをはじめ、自治体、大学、医療機関、一般企業の幅広い分野の顧客から、多くの受託実績を上げている。
これと並んで急成長しているのが、インターネットデータセンター事業だ。地元・福岡県の電子県庁システムのアウトソーシング、ふくおか電子自治体共同利用センターの運用サービス、福岡市の情報公開サーバーのハウジングなど、自治体システムを中心に強みを発揮。最近では、一般企業のコンテンツ配信やASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)、EC(電子商取引)サイト、DR(災害復旧)サイトのハウジングやコロケーションなどでも受注を拡大している。

ところが、同社がこのインターネットデータセンター事業をさらに発展させていく上で障害となる、一つの大きな問題が浮上してきた。データセンター内に収容しているIT機器の消費電力量の増大である。
絶え間ない技術革新により、最近のIT機器は消費電力(ワット)あたりのパフォーマンスを大きく改善、サーバー統合やストレージ統合などとの相乗効果で、システム全体としての消費電力を削減させてきた。しかし、ブレードサーバーやCPUのマルチコア化に代表されるIT機器の高密度化は、一方でサーバー単位やラック単位での局所的な消費電力を増大させているのである。同社のiDC運用部長でありインターネットデータセンター長を務める利光司氏は、その状況を次のように説明する。
「データセンターの運用を開始した2003年当時に基本設定としていた1ラック当たり4kVAの最大電力では足りなくなり、現在では6kVAの契約を結ぶお客様が多くなりました。さらに、最近ではインターネットビジネスを手がけているお客様を中心に、それ以上の電力供給を求められるケースも増えてきたのです」

IT 機器から排出される「熱」が空調機器の電力消費をさらに拡大

世の中の予測をはるかに上回る勢いでIT機器の消費電力が伸びているわけだが、フロアや建物全体といった単位で電力設備を増強することは容易ではない。同社のデータセンターにしても、かなりの余力を持って設計されてはいるが、それでも供給できる電力には限界がある。
たとえラックやフロアのスペースに余裕があったとしても、電力不足の問題から顧客のIT資産を収容できなくなる事態に直面する恐れがあるのだ。仮に、IT機器に必要な電力量を賄えたとしても、それで問題が解決するわけではない。サーバーなどのハードウェアが消費した電力は「熱」に変わるため、データセンター内の温度が上がり、その対処として空調設備の増強を要することになるのだ。

一般的なサーバーは、回転するファンによって前面から外気を取り込み、背面から排出することで内部を冷却する仕組みをとっている。このとき、サーバー内部は外気温に10〜15℃を加えたくらいの温度となる。すなわち、仮に取り込む外気温が35℃程度にまで上昇した場合、サーバー内部は50℃近くまで上がっていることになり、CPUの熱暴走やシステムダウンの危険性が高まっていく。
これは、「システムの運用サービスやハウジングを受託した顧客に対して、BC(Business Continuity:業務継続性)を高レベルで提供することが義務付けられたデータセンターにとって致命的な事態」(利光氏)であり、同社は冗長化された空調設備とラック単位に設置された排気ファンによって、厳重な熱対策を施している。

当然のことながら、これらの空調設備や排気ファンもまた大量の電力を消費することになり、「電力」と「熱」の問題は、悪循環に陥っていく。また、九州電力グループでは、持続可能な社会の実現を目指し、グローバルな視点で地球環境の保全と地域環境との共生に向けた取り組みとして「九電グループ環境活動計画」や「グループ環境目標」を展開。同社も、この趣旨に沿った環境経営を率先して実現していく立場にある。
利光氏は、「私たちにとってIT機器の消費電力削減や熱対策など、いわゆる“グリーンIT”への取り組みは、今後のインターネットデータセンター事業の継続や発展を左右するビジネスの前提条件であるのはもちろん、コンプライアンスやCSR(企業の社会的責任)といった観点からも、急務の課題となっています」と語る。

IT 機器から排出される「熱」が空調機器の電力消費をさらに拡大


ソリューション

データセンターフロアの見直しのためHPに熱対策コンサルティングを依頼

iDC運用部 運営グループ長 坂田 芳範 氏
iDC運用部
運営グループ長
坂田 芳範 氏
インターネットデータセンターの運用を担う立場から、空調効率を最適化し、消費電力を削減していくためには何が必要で、何をなすべきか-そうした検討を進める中で同社が導入したのが、HPのサーマル・プランニグ・サービスならびにサーマル・アセスメント・サービスである。
サーマル・プランニグ・サービスは、新規に開設するデータセンターフロアに対して、効率的な冷却を実現するためのレイアウトプランを提供するもの。導入を予定しているIT機器から排出される熱の拡散状況を3Dならびに2Dのシミュレーションモデルに取り込み、データセンターフロアの温度分布予想を作成。加えて、HP自身が経験してきたITインフラ統合の取り組みの中で蓄積されたベストプラクティスに基づくクライテリアから、個々のフロアに最適なプランを導き出すのである。
一方のサーマル・アセスメント・サービスは、すでに運用中のデータセンターフロアに対して、現状調査(アセスメント)を実施し、システムの安定稼動を阻害する温度異常のリスクをコントロールするための指針を提供するものだ。

ラックや空調設備の配置を最適化することにより、サーバーからの排熱を効率的に冷却することができれば、結果として空調設備にかかる電力を抑えることができる。また、冷却効率の向上によって余力のできた電力を本来の目的であるIT機器への給電へ回すことが可能となり、データセンターを効率的に運用できるようになる。いずれのサービスも、高いスキルを備えたエンジニアが現地調査や顧客へのインタビューにあたり、短期から長期にわたる視点で改善項目を明らかにするのが特長だ。同社iDC運用部の運営グループ長を務める坂田芳範氏は、HPの両サービスを導入した理由を次のように説明する。
「いくつかのベンダから提案を受けたのですが、ITの熱問題に対して、最も意気込みを持って取り組んでいるのがHPだと感じました。単にIT機器を冷却することだけを目的とするのではなく、データセンター全体の空調を最適化し、空調機の稼働を最小限に抑えることを基本戦略とするスマート・クーリング・ソリューションの考え方は、特に共感するところでした」

また、同社がHPのサーマル・プランニグ・サービスならびにサーマル・アセスメント・サービスの導入を決定した後に発表されたトピックスではあるが、同社はHPによる米EYP Mission Critical Facilities(EYP MCF)社の買収にも大きな期待を寄せているようだ。
EYP MCF社は、全世界の大規模データセンターを対象に、技術計画の立案や設計、運営サポートなどのコンサルティングを手掛けている企業である。米国および英国の13事業所に350人のエンジニアを擁し、顧客は政府や公的機関のほか、金融機関や通信、テクノロジー、放送、メーカーなど、さまざまな業界にわたっている。
坂田氏は、「データセンターのトランスフォーメーションに必要なものを、“チップから建物まで”すべて提供するというEYP MCF社の高度な技術やノウハウ、ソリューションが、今後はHPを通じて提供されるとのこと。将来を見据えたパートナーとして、HPのサポート体制の強化は非常に心強く思います」と評価する。

密閉ラック内のエアフローと温度分布(例)

省エネルギー施策の推進がビジネスの競争力強化につながる

同社が新規に拡張を予定しているデータセンターフロアに対するHPのサーマル・プランニング・サービスは、2008年9月上旬に作業を開始。その後、10月初旬の中間報告を経て、同年12月初旬にすべての工程を完了した。坂田氏は、「詳細なシミュレーション結果を踏まえ、より効果的なレイアウトを導き出すことができました。
例えば、当初導入を予定していた密閉型ラックにおける高密度化の限界をシミュレーションを通して検証し明確にすることができました。さらに、IT機器の熱対策は、データセンター全体を冷やせばいいというわけではありません。空調機からの風量が得られるポイントにIT機器を集中配置するといった工夫により冷却効率を高められることは以前から理解していましたが、自身のデータセンターでその場所が具体的にどこなのかが明確になり、データセンターの形状などに依存した温度の傾向、静圧の傾向を抑えることができたことで、日々の運用で発生するさまざまな問題を自身で解決するベースを得られたことが、HPのサーマル・プランニング・サービスを導入した最大の成果と言えます」と、これまでの過程を振り返る。

そして、この成果をさらに前進させるべく、引き続いて同社は、既存のデータセンターフロアに対するサーマル・アセスメント・サービスを正式導入したのである。利光氏は、「HPのサーマル・プランニング・サービスならびにサーマル・アセスメント・サービスのおかげで、過剰な空調を削減できそうです。これは、電力コストの大幅な削減となって私たちのインターネットデータセンター事業に貢献し、お客様に還元することが可能となります」と、収益面でのメリットに言及するとともに、「こうした省エネルギー施策を推進していくこと自体が、私たちのビジネスの競争力強化につながっていくのです」と強調する。

サーバー排熱の分散による空調負荷の改善(例)

効果と今後の展望

世界最高レベルのデータセンターを目指し電力効率のさらなる改善に注力

昨今、多くの企業において地球環境保護への意識が高まっており、環境に与える負荷の度合いが、データセンターを選択する際の顧客の判断基準となりつつある。そうした中での主要指標として注目されているのが、PUE(Power Usage Effectiveness)と呼ばれる数値である。データセンター全体の消費電力をサーバーやストレージなどのIT機器の消費電力で割ったもので、この値が小さければ小さいほどデータセンターの電力効率が優れている、すなわち無駄な電力を消費しないことを示す。

現在の一般的なデータセンターのPUEは、2.3〜2.5程度とされているが、同社は「世界トップクラスのPUEレベルを目指し、さらなる電力効率化を進めていきます」(利光氏)と、今後に向けて取り組みを強化していく考えだ。なお、あわせて同社は、環境省が策定したエコアクション21の認証取得に向けた環境活動にも積極的に取り組んでいる。利光氏は、「グリーンITの重要性が叫ばれていますが、個々の企業が独自に実現できることには、限界があります。その意味からも、これまで自社内で運用していたシステムを、電力効率に配慮した外部のデータセンターに委託することは、より大きなグリーンITの成果を上げるための手段として非常に有益であると考えています。そうした中で私たちを選んでいただけたなら、それに勝る喜びはありません」と訴える。

今後、企業や団体が個別にIT設備の増設に突き進むのではなく、より大局的な視点からデータセンターへの集中化と統合を推進し、社会全体として運用効率を高めていく取り組みが、ますます重要となっていくであろう。その最前線で、同社の取り組みが注目されている。


会社概要

株式会社キューデンインフォコム
所在地: 〒810-0004 福岡市中央区渡辺通二丁目1番82号 電気ビル4階
代表取締役社長: 津上 賢治
資本金: 4億8000万円
売上高: 25億6千万円(平成20年度)
従業員数: 45名(平成21年6月現在)
設立: 平成12年9月1日
事業内容: 企画・コンサルティング、データセンター事業、アプリケーション提供・ITプラットフォームサービス
URL: http://www.qic.co.jp/このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 通信・メディア、コンサルティング、アプリケーション開発
  サーマル・プランニング・サービスサーマル・アセスメント・サービスグリーンIT

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