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AlphaServer+SAP R/3で構築した基幹システムを
新たなプラットフォームHP Integrityへマイグレーション

カルビー株式会社

導入事例

カルビー株式会社
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「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」でおなじみのカルビーは、会社設立以来50年以上にわたってスナック菓子のトップメーカーとして業界をリードし続けている。「自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献する」という同社の基本理念を実現していく手段のひとつとして、同社では9年前よりHP AlphaServerとSAP R/3を核とするITシステムの運用を続けている。そして今回、新たなプラットフォームとなるHP IntegrityサーバへのR/3のマイグレーションを実施し、パフォーマンスとストレージ容量のさらなる拡張を実現した。
お客様のチャレンジ
HPのソリューション
ビジネスベネフィット
会社概要
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事例キーワード

業種: 製造業
ソリューション: マイグレーション、ERP
製品: HP IntegrityHP StorageWorks
ソフトウェア: HP-UX 11i v2OracleSAP R/3HP Serviceguard

お客様のチャレンジ

株式会社×××× ××××
  戦略グループ
IT企画チームリーダー
梶ヶ野恭行氏
 
カルビーにおけるR/3の重要性について、カルビーの戦略グループIT企画チームリーダー梶ヶ野恭行氏は、次のように説明する。「弊社では、財務会計、管理会計、販売管理、在庫/購買管理、人材管理と、ほぼすべての基幹業務をR/3で運用しています。『弊社の事業の継続性イコールR/3の安定稼働』という状況です」。このR/3の安定稼働を支えるプラットフォームであるHPAlphaServerは、これまで同社のニーズに十分に応えるパフォーマンスと信頼性を提供し続けてきた。

とはいえ、R/3の運用も9年目に入り、より新しいプラットフォームへのマイグレーションが検討されることとなった。その理由について、梶ヶ野氏はこう述べる。「ひとつは、弊社でのR/3の処理内容が拡大し、キャパシティアップが必要になったことです。昨年からオンライン処理のレスポンス低下が発生し始めており、弊社が設定していた基準値を超える状態になっていました。またデータ容量も現時点で1TBに達しており、このペースで行くと今年度中にオーバーフローすることがほぼ見えていました」

カルビーでは、オンライン処理のレスポンス時間の基準値を1秒以内と規定している。しかし2005年から、月末・月初のピーク時には1秒を超えてしまう状況が顕著になってきた。その原因は、R/3利用者の増加、そしてビジネスの拡大にともなうトランザクションの増加であるという。ちなみに同社のR/3の同時接続ユーザ数は270に達している。

マイグレーションのもうひとつの理由は、HP AlphaServerの今後のHP Integrity サーバへの移行ロードマップによるものだ。カルビーでは、これをちょうどよいタイミングととらえて、HP AlphaServerからHP Integrityサーバへのマイグレーションを決断した。


HPのソリューション

カルビーでは、マイグレーション先となるプラットフォーム、および移行作業を担当するベンダーを選定するにあたり、2005年5月から6月にかけてRFPを作成した。7月にはベンダー各社からのマイグレーション提案が出そろい、7月末に最終的なベンダー選定を行った。

しかし、提案に際してベンダー各社にとって大きなハードルとなったのが、「年末年始の42時間以内にマイグレーションを完了しなければならない」という要件である。その理由について、梶ヶ野氏は次のように説明する。「弊社はご存じのとおり、ポテトチップスなどがメインの食品メーカーであり、商品の鮮度に非常にこだわりを持っています。できたてのもの、作りたてのものをお客様にお届けしたい。注文いただいてから生産するという受注生産をひとつの理想として目指しており、工場も物流もほぼ年間を通して稼働しています。しかし、その物流のすべてをR/3で管理しているので、R/3を2日以上止めるとビジネスに影響が出てしまいます。また最近ではスーパーなども正月に営業するなど、流通側も365日営業が一般化しています。こうした流通側のビジネスに適応していくためにも、ITの365日運用は時代の要請になってきています」


HP独自の移行ツールHPSTMが決め手に

とはいえ、SAP標準のマイグレーションツールを用いた場合、同社のデータ規模では80時間以上かかってしまうのが避けられない。そのため、42時間での移行を確約できるベンダーは皆無で、いずれのベンダーも「実現に向けて努力する」と提案するにとどまっている。「しかしその中でも今回、42時間の切り替えを行いたいという弊社のムリな要求に対して、HPからはもっとも具体的で信頼度の高い提案がありました」と梶ヶ野氏は述べる。

その提案とは、HP独自の移行ツールHPSTM(HP Smooth Transition Method)を利用したR/3のマイグレーションである。HPとオラクルがドイツで開発したツールであり、R/3のデータを保存するOracleデータベースのエクスポート処理およびインポート処理にかかる時間を大幅に短縮するのが最大の特徴だ。これにより、SAP標準ツールの5〜10倍のスピードでのマイグレーションが実現する。ちなみに本ツールを利用した移行において、移行元となるプラットフォームとしては、HP AlphaServerに加えて、現在ではSUN SolarisやIBM AIXなどにも対応しており、これら様々なプラットフォームからHP-UXへのスムーズな移行を可能にしている。

HPでは今回、同社の市ヶ谷事業所において、今回のマイグレーションの移行元・移行先それぞれと同等の検証環境を事前に用意。この環境を用いて、カルビーより借用した実際のR/3のデータを用いて、HPSTMによるマイグレーション時間を実際に検証した。これにより、42時間以内での移行作業が可能であると判断することができた。こうしたHPSTMによるスピーディーな移行作業、そしてHPが同ツールによるR/3のマイグレーション事例を豊富に有していたことが、ベンダーとしてHPを選定した大きな理由となったという。

さらに梶ヶ野氏は、「HPが現在の弊社のIT環境を熟知しているという点も非常に大きなアドバンテージでした。弊社に対する今までのサポートにおいて、単純なハードのサポートだけでなく環境面を含めた支援があったという実績が、今回のベンダー選定にも影響しています」と述べる。また実際のマイグレーション作業では、HPと長年のパートナーシップ関係にあるオラクルによる全面的な協力がスムーズな移行に大きく貢献した。年末年始の移行作業時に、オラクル側でもリモート作業要員が待機するという万全の体制が整えられた。

     
  SAP R/3マイグレーション概要  
     
  HPSTMによるデータ移行と移行時間の短縮  

HP Integrityサーバのアドバンテージ

そして今回、カルビーが新たなプラットフォームとして選択したのが、HPのUNIXサーバである「HP Integrity rx8620」だ。この選択の決め手が「スケーラビリティとコストパフォーマンス」であったと梶ヶ野氏は語る。「今後はSAPのアップグレードも想定されます。しかし将来必要となるキャパシティについてはおおよその計画値しか得られず、事業の拡大やアプリケーションの増加に伴って実際にどれぐらい増えるかはわかりません。今回HPから提案されたIntegrityサーバは、キャパシティを3倍4倍まで拡張できるというスケーラビリティがあり、非常に魅力を感じました」

ベンダー選定に際しては、Windowsベースの提案も検討対象となったという。当然のことながら、コストだけを比較すれば、Windowsベースのシステムの方が低くなる。しかしそれでも梶ヶ野氏は、UNIXベースであるIntegrityサーバの方が「総合的なコストパフォーマンスは優れています」と述べる。「Windowsベースの提案も検討しましたが、弊社の現在の利用規模と信頼性の観点から比較検討した結果、やはりUNIXサーバの方が弊社の期待を満たしてくれると判断しました。Integrityサーバを選んだのは、やはり信頼性、安定性が一番の理由です。例えば、カルビーの年商を単純に365日で割って計算すると、1日のシステムダウンによる損失は3億円に相当します。間接的な損失も含めると、その2倍、3倍に及ぶでしょう」


ビジネスベネフィット

今回のマイグレーションを終えて、その成果について梶ヶ野氏は次のように評価している。「HPSTMが提案以上の成果をあげられたことに大変感謝しています。途中、一筋縄ではいかないような局面もありましたが、そうした状況に対して本当にスピーディーに、HPグループ全体の力を集結させて、課題解決していただきました。移行作業を42時間以内に終えるという当初の目標に対して、最終的には16時間での移行が実現しました。これは本当にHPとHPSTMの力があって実現できたと思っています」

また移行後のパフォーマンス向上も著しい。新しいプラットフォーム上で運用されるR/3において、オンライン処理のレスポンスは2倍以上に改善。またバックグラウンドのバッチ処理も同じく2倍以上の性能を達成している。さらにバックアップ作業については、従来のテープバックアップに代わり、ストレージシステムHP StorageWorks EVA4000に備わるバックアップ機能HP StorageWorks Business Copy EVAが新たに導入された。これにより同バックアップ作業時間が大幅に短縮されたほか、ディスク障害時のリカバリ時間も短縮された。

さらに、従来のシステムでは障害時のスタンバイ機への切り替えを手作業で行う設計であったのに対し、新システムではHP Serviceguardによる自動フェイルオーバーが採用され、可用性向上に貢献している。「自動フェイルオーバーはベンダー選択のポイントではなかったのですが、非常に魅力的な機能であるため、さっそく新システムの設計時に盛り込みました。従来の仕組みでは手動によるフェイルオーバーに30分を要していましたが、今回のシステムでは数分での切り替えが可能となります」


カルビーの今後の取り組み

カルビーのIT部門にとって、マイグレーションの次に取り組むこととなるテーマは、ディザスタリカバリ(DR)への対応である。同社の事業継続性を強化することを目的として現在検討が進められており、今後1年程度でのバックアップセンターの構築をめざしている。「ここ1、2年に起きた新潟の地震などで、業務を停止せざるを得なかった事例が業界内でも実際に起きています。たまたま過去数年、弊社ではそのような状況には至っていませんが、いつそうした状況が発生してもおかしくないという危機感が背景にあります」

実は、カルビーが今回導入したシステム構成は、今後のDR対応を前提として策定されたという。「有事の際には開発機をバックアップ機として利用できるように、十分なスペックを持たせるよう事前にHPと協議しました。現在は本番機と同じセンター内に設置してありますが、バックアップセンターの選定時にはそこに開発機を設置します。もっとも、コスト面を考えて、本番機とまったく同じ構成にはしていません。完全に同等な環境を用意するにはコスト的にも負担が高いので、縮退運転での対応を想定しています」

そしてカルビーが今後力を入れていくのは、企業活動へのVOC反映だ。「弊社では、地域やお客様により密着したビジネス展開・商品展開をしていきたいと考えています。お客様一人一人の声をもっとストレートに、よりきめ細かく私どもが受け止めて、それを元にした商品開発や事業展開ができるように、業務を変えていかなければなりません。これは、IT抜きでは実現できないと思っています」。例えば、各地域にどのようなお客様が住んでおり、それぞれどのような嗜好性を持っているかを細かに調査する。これにより、地域に合わせた商品の販売の仕方や、商品ニーズを拾い上げて提供する。こうした新しい業務展開は、ITによる支援があってはじめて実現可能であると同氏は述べる。

さらにカルビーが何年も前から取り組んできたテーマが、トレーサビリティである。「どれだけ安全・安心な製品を提供できるかが私どもの課題です。原材料を畑で収穫してから、お客様に食べていただくまでの、一貫したトレーサビリティの仕組みをきっちりと構築していかなければなりません。実は現状でも部分的にはトレーサビリティを実現していますが、まだ完全とは言えません。最終的には、例えばポテトチップスの袋に記載された番号を調べるだけで、それがどの倉庫、どの工場、どの畑、どの品種を使って生産されたのか、瞬時に分かるような仕組みを実現させたいと考えています。HPではRFIDなどのトレーサビリティ技術にも力を入れているので、そちらの面での提案にも期待しています」


カルビー様のチャレンジ

HPの提供ソリューション

結果

 
  • ほぼすべての基幹業務を担うR/3のマイグレーションを実施
  • 年末年始の42時間以内でのマイグレーション完了が必須条件
 
 
 
  • HP Integrity rx8620、HP StorageWorks EVA4000によるR/3新プラットフォーム構築
  • HP独自の移行ツールHPSTM(HP Smooth Transition Method)によるマイグレーションを実施
  • HP Serviceguardの自動フェイルオーバー機能による可用性向上
  • SAPインフラ構築の実績・経験豊かなコンサルタントによる、コンサルティング・インテグレーションサービス
 
 
 
  • 最終的には16時間でのR/3マイグレーションが実現
  • 優れたスケーラビリティとパフォーマンスを実現
  • 障害時のフェイルオーバー時間を30分から数分に短縮
  • オンライン処理のレスポンスは2倍以上に
  • バックグラウンドのバッチ処理は2倍以上の性能を達成
 

会社概要

カルビー株式会社
所在地: 東京都北区赤羽南1-20-1
代表取締役社長: 中田 康雄
資本金: 27億4,503万円
売上高: (単)982億2,800万円(平成17年3月実績)
(連)1,153億7,000万円(平成17年3月実績)
従業員数: 1,241名
設立: 昭和24年4月30日
事業内容: 菓子・食品の製造・販売
URL: http://www.calbee.co.jp/

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