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HP Integrity Superdome+64bit Windows+SAP ERP 6.0を基幹系システムに採用

アステラス製薬株式会社

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IBMサーバからのマイグレーションを行いシステム運用の効率化とコスト削減を図る

基幹系システムのSAPにおいてアップグレードとマイグレーションを同時に着手。これまでのUNIX(IBM AIX)システムから64bit WindowsをベースにしたHP Integrity SuperdomeとHP StorageWorksを組み合わせたシステムにリプレース。高いパフォーマンスを維持しながら導入から維持運用までのコスト削減を実現した。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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アステラス製薬株式会社

目的

アプローチ

システム運用の効率化向上やコストを削減を図るため、SAP R/3 EnterpriseをSAP ERP 6.0へアップグレード。
同時に導入コストを抑えながらも全社の標準プラットフォームに対応したシステムにリプレース。
OS にWindows Server 2003、データベースにはSQL Server 2005を採用。
これにともないサーバをIBM RegattaからHP Integrity Superdomeへ、ストレージはIBM ESSからHP Storage Works XP12000にマイグレーション。
SAPのアップグレードとマイグレーションを同時に実施しテスト回数の削減や移行期間の短縮を狙う。

システムの効果

ビジネスへの効果

Windows環境へ転換したことで導入コストおよび運用コストが削減。
64bit WindowsとHP Integrity Superdomeの採用でシステムの投資対効果は大。
全社の標準プラットフォームであるWindowsをベースにしたシステム環境となり、システム運用の効率化が図れた。
リリース後もHP サーバとストレージの堅牢性およびHPとSAPの強力なアライアンスを裏付けるシステムの安定稼動。

お客様背景

アップグレードとマイグレーションを同時に実施。

コーポレートIT部 次長 道家 勉 氏
コーポレートIT部
次長
道家 勉 氏
コーポレートIT部 インフラグループ 課長代理 齊藤 啓一 氏
コーポレートIT部
インフラグループ
課長代理
齊藤 啓一 氏
製薬業界での競争はさらに激しくなる様相を呈している。世界規模で製薬メーカの再編が進んできた中で、国内の製薬メーカは海外の巨大製薬メーカに対抗していくために1990年代以降、再編・統合による規模拡大を図ってきた。アステラス製薬もそうした製薬メーカの1社。同社の母体である旧山之内製薬と旧藤沢薬品工業が、2005年4月合併によりアステラス製薬株式会社となった。

合併となると情報システムの統合が大きく難しい事業として立ちはだかる。同社の場合、各事業分野で情報システムの構成や運用は異なっており、基幹系システムは1993年に導入したSAPとUNIXの構成が踏襲されてきた。今回その基幹系システムの更新時期を向かえ、それまで使用していた基幹業務システムSAP R/3 EnterpriseをSAP ERP 6.0へアップグレードした。

「システム運用をいかに効率的に行なうか、そして運用コストをいかに削減するか、それらを実現するためにはアップグレートが必要と判断した」と語るのは今回のプロジェクトを推進したアステラス製薬 コーポレートIT部SCM人事グループリーダー次長の道家勉氏。

そして「新しい業務への取り組みの可能性を見極め、投資対効果を定量的に把握しながらアップグレードを実施しなければならない」と続けている。さらに今回はアップグレードするタイミングで全社の標準プラットフォームへの対応と運用コスト低減の点から、OSをUNIX(IBM AIX)から64bit Windowsへ、データベースをOracleからSQL Server 2005へ置き換えた。つまりリスクがあると言われているアップグレードとマイグレーションを同時に進めたわけだ。

新システムへの移行は2008年5月のゴールデンウィーク期間中に完了し、連休明けから本番稼動を開始している。

今回のSAPアップグレードとマイグレーションを同時に実施した理由については、「1993年にSAPを導入して以来、何度かアップグレードを経験したことで何をすべきか、何が起きるか、どこに注意すればいいのかといった勘所は大体押さえている。同時に行ってもリスクを回避できると判断した」(道家氏)のだという。

HPとSAPとのパートナーシップや実績、社内の他システムでの安定稼動を評価してSuperdomeを選定し、ストレージにはXP12000を採用

マイグレーションを実施してそれまでのIBM AIXからWindows Server 2003にプラットフォームを変えているが、「もともと会社として、標準プラットフォームはWindowsという方針がある。これまでの経緯から基幹系システムはUNIXを踏襲してきたが、今回はWindowsという方針に合わせることにした」(道家氏)。またWindowsに踏み切ったもうひとつの要因として、アステラス製薬 コーポレートIT部インフラグループの齊藤啓一課長代理は、「Windows が64bit環境に対応したことで、UNIXのパフォーマンスと遜色ないレベルに達している。もし32bitのままだったら移行はしなかっただろう」と語る。

これまでも2002年の更新段階でWindowsを検討したことはある。当時の提案はWindowsの32bit版。「Windowsの脆弱性や信頼性の問題もあったがコストパフォーマンスが期待するレベルまで達しないと判断しその時は決断できなかった」(道家氏)のだという。それが64bitで使用できるようになったことでWindowsの採用に乗り出せる環境ができた。

今回、HP製のハードウェアを採用したことについては、「Windowsの標準機としてこれまでもHP製のサーバを使用してきた。HPに対しては障害発生時の迅速な対応と解決まで粘り強く対応する企業姿勢を評価していた」(道家氏)という。ただ、今回のマイグレーションではマルチベンダでの競合によりコスト低減につなげる目的からもコンペ方式でハードウェアを決定した。その際の評価ポイントとして道家氏があげるのが「SAPとHPの強力なアライアンスとSAPマシンとしてのHPの実績」。「SAPの世界で、HPには多くのシステム構築の経験があり、シェアもNo.1、顧客満足度もNo.1と聞いていた。基幹システムとしてUNIXマシンに対抗できる堅牢性も必要であり、コストなども比較した上でHP Integrity Superdomeを選定した」(道家氏)と語る。

HP Integrity Superdomeはアステラス製薬の他システムでも使用されており、その堅牢性には実績があった。それだけではなくHP Integrity Superdomeの採用により、処理時間の短縮やシステム運用コストの低減、複数台あったWindowsサーバの集約など業務の効率化に大きく貢献した点も評価されていた。「サーバの選定においては、ひと頃流行ったベンチマークの結果よりもどれだけ技術がこなれていてシステムとして安定しているかということが重要」(齊藤氏)という。HP Integrity Superdomeは最新のテクノロジーにより、エンタープライズ規模の用途にも対応できるパフォーマンスを発揮しながら高い信頼性と可用性を実現、企業の基幹系システムを支えるハイエンドサーバとして評価が高い。それに加えて、HPとSAP両社の協業体制が両社の製品レベルでの親和性の良さを産み、パフォーマンスはもちろん優れた安定性や保守性を実現させている。HPサーバとSAPは、齊藤氏が言うところの技術がこなれたシステムなのである。

今回のプロジェクトではIBMのUNIXサーバおよびストレージの使用を止めたことで新たにディザスターリカバリサイトを構築する必要があり、大阪の加島事業所にそれを構築した。「障害対策は本システムにとって不可欠。そういう意味からディザスタリカバリシステムは本プロジェクトにおいて重要な検討項目だった。そしてシステムの安定性やパフォーマンスに影響を与えるのはストレージ」(道家氏)という考えから、数あるストレージ製品の中からHP StorageWorks XP12000を採用している。HP StorageWorks XP12000は、システムの故障停止を回避するための多くの機能を持つディスクアレイ。遠隔地にあるシステムの障害予兆を把握し、データの同期を取りながら、万が一の障害に対応できるその可用性の高さは折り紙つきである。


ソリューション

2007年10月にはサーバを設置し実機でのテストを開始。
過去からのSAPのアップグレードの経験からも「重要なのは優秀な技術者を集めること」

今回、アステラス製薬はSAPのバージョンアップとマイグレーションを同時に実施し、HP Integrity Superdomeを中核のサーバとした新システムへの移行をゴールデンウィーク中の5.5日という短時日で完遂した。全体のスケジュールは2007年7月の機器発注から10月にはテスト用のサーバを設置。SAPの環境を構築するとともに3か月程度を稼動中のシステムのデータを使ってのインフラ稼動テストに充てている。それも「やはり事前にHP Integrity SuperdomeやWindows、SAPの動作検証を行い、トラブルを出すだけ出してしまうことで本番稼動でのトラブルを無くす」(道家氏)ため。しかし「あまりトラブルらしいトラブルもなく」そのリハーサルを順調に繰り返して、5月のゴールデンウィーク中に予定通り移行を実施した。

通常のケースではアップグレードとマイグレーションを同時に計画することで、予想外のトラブルが発生し原因追及に手間取ったりする懸念が生じる。今回、それを敢えて実施したことについて道家氏は、「アップグレードするにしてもマイグレーションするにしても何らかのトラブルは出てくる。それならば2回に分けてテストに時間をかけたりしなくても1度で解決してしまえばいい。そのほうがシステムの停止時間も短くて済む」という考えだ。もちろんそのために、HP 内に設置されているHP SAPコンピテンスセンターから情報を入手する、事前のテストは綿密に行う、など周到な準備を進めてきたわけだ。

道家氏は1993年に初めてSAPを導入して以来、これまで何度もSAPのアップグレードやシステム更新を経験しており、「以前のアップグレードでは相当苦労してきた。1回目のアップグレードがまず大変で2回目、3回目と回を重ねるごとにノウハウが蓄積されてすべきこと、すべきでないことがわかってくる。そうした経験を積んだことでアップグレードの勘所は押さえている」(道家氏)ことからアップグレードとマイグレーションを同時に行うというチャレンジができたと語る。

ただアプリケーションなども含めてマルチベンダ化することはコストダウンに大きく貢献する一方で、「隙間の領域で発生したトラブルを解決することが難しくなるリスクがある」(道家氏)ということも指摘する。今回のプロジェクトのようにアップグレードとマイグレーションを同時に行うというチャレンジがあり、さらに多くのベンダが参加することで例えばインタフェースなどが問題を引き起こすと責任の所在があいまいになりがちでその点で注意を必要とするという。隙間の部分の責任分担を明確にしておくことも、マルチベンダ環境の中で、短期間で大きなシステム更新を実現するコツということだ。日本ヒューレット・パッカードにおいても今回のプロジェクトで中心的役割を担ったシステムインテグレータの(株)シーエーシーおよびSAPのテクニカルコンサルティング会社リアルテックジャパンとの協調のもと、情報交換やマシンの提供を含む支援を行なった。リアルテックジャパンはSAPのアップグレード、マイグレーションに関して豊富な経験とノウハウを持っており、日本ヒューレット・パッカードとの実績もその数を増やしている。

プロジェクトを開始するにあたって各ベンダに対して示したRFPの中で「優秀な技術者をアサインする」ことを明記した。「プロジェクトの成否はそれに関わる人に左右される部分が大きい」(道家氏)ということから、発注および設計開始からシステムの稼動開始まで約10ヶ月という短い時間の中でプロジェクトを軌道に乗せて成功させるためには優秀な技術者をかき集めることが必要だったのだろう。

システム構成の概要図

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システムサーバ構成図

効果と今後の展望

グローバルの体制強化のためにインフラ面での統一環境構築の必要性も。
日欧米3極で情報システムに関する将来の方向性の共有を検討

今後の課題はグローバル化への対応。アステラス製薬も欧米に事業拠点を置いているが、拠点ごとにインフラもアプリケーションも異なるのが実情だ。「海外拠点ではシステム担当者の好き嫌いという部分もあるが、信頼性という点でWindowsの評価が高くない拠点もある」(齊藤氏)とUNIXに対するこだわりを持っている担当者も存在している。その点で、「日本がWindowsに移行したことは彼らにとっても大いに興味があるだろう。日本の我々としては失敗はできないプレッシャーがある」(齊藤氏)。

しかし、今後事業のグローバル化が進めばシステムにもグローバル対応の必要性が出てくるのは確実だ。「インフラ分野としてはプラットフォームの統一が必要になるときが来ると考えている」と齊藤氏。今後プラットフォームを含めて、アステラス製薬全社として情報システムに対する将来の方向性は刷り合わせを実施していく方針だという。


会社概要

アステラス製薬株式会社
所在地: 東京都中央区日本橋本町2-3-11
代表取締役社長: 野木森 雅郁
資本金: 103,000百万円
従業員数: 約13,800名(連結)
設立: 1923年4月
事業内容: 医薬品の製造・販売および輸出入など
URL: http://www.astellas.com/jp/ このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 医療・製薬
  ERPマイグレーション、アップグレード
  HP Integrity SuperdomeHP Storage Works XP12000
  SAP ERP 6.0、SQL Server 2005Windows Server® 2003

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