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大規模データウェアハウス/HP superdome 導入事例

全日本空輸株式会社

導入事例

全日本空輸株式会社
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全社データ活用基盤をHP superdomeへ移行さらなる高速化と拡張性の向上を実現

1999年からHP server Vクラスによる大規模データウェアハウスを活用していた全日本空輸(全日空)が、そのシステム基盤を最新のハイエンドUNIXサーバであるHP superdomeに移行し、2001年11月から本番稼動を開始した。その目的はより大規模なデータの一元管理と処理スピードの向上だ。ユーザによるデータ活用の高度化とユーザ数の増大によって大きな負荷がかかりはじめたシステムを、最先端技術の投入によって刷新したのである。これによってバッチ処理のスピードは以前の2〜3倍に向上。データ領域も20TB以上を確保し、将来の拡張にも備えることが可能になった。現在は国際線航路の再構築に向け、新システムの構築も進められており、2002年4月にはこのHP superdome上で動き出す予定になっている。
導入背景
システムの構築
導入のポイント
システムの効果
会社概要
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全日本空輸株式会社

事例キーワード

製品: HP superdome
業種: 運輸業
ソリューション: ハイ・アベイラビリティ

導入背景

データ活用で戦略性を高めるため全社データウェアハウスを構築

国内外の規制緩和の進展に伴って、航空業界における企業間競争が激しさを増している。激化する運賃値下げ競争や新サービスの導入競争、マイレージ・プログラムの拡充など、まさに世界規模のメガ・コンペティション(大競争)が展開されているのである。激しい競争に打ち勝っていくには、緻密で戦略的な経営が欠かせない。きめ細かくコストを管理し、顧客が何を望んでいるかを的確に把握し、付加価値の高いサービスを他社に先駆けて提供していかなければならないのだ。もちろんそのためには過去のデータを集約し、自在に活用できる環境が必要になることはいうまでもない。

このような観点から全社規模のデータウェアハウス構築に取り組んできたのが全日本空輸株式会社(全日空)である。同社は国内トップキャリアであり、国内線市場で新しい取り組みを次々と打ち出している。その卓越した競争力を、データ分析によってさらに研ぎ澄ましつつあるのだ。

同社が全社規模のデータウェアハウス構築に着手したのは1998年のこと。それまでにも各業務システムに連携した情報系システムは所有していたが、これらのデータを一元管理することで、複数の業務にまたがる分析を自由に行える環境を整えることが目指された。そして1999年4月に、全社データウェアハウス「Brain」の第1次本番稼動がスタートするのである。

このシステムでは大きく3つの目標が掲げられた。第1はパフォーマンス。300万件の全件検索を1分以内、100万件×100万件のジョイン処理を10分以内に完了できるデータベース・サーバの能力が求められた。第2は拡張性。当時すでに国内旅客業務だけで600GBものデータが存在していたが、さらにこの10倍のデータ量に対応できることが必要だった。そして第3が信頼性である。データを迅速に業務戦略に反映させるには、システムがダウンすることは許されなくなるからだ。

これらの要件をクリアできるサーバとして選択されたのが、HP server Vクラスだった。全日空では8CPUを搭載したHP server Vクラス(V2250)×2台のクラスタ構成の上に、運航情報や貨物情報、FFP(マイレージ)情報などのデータウェアハウスとデータマートをOracle DBをベースに構築。さらに3台のHP netserver Lh4をWebサーバとしてフロントエンドに配置することで、Webブラウザから必要なデータにアクセスし、手軽にデータ分析を行える環境を実現したのだ。

全日本空輸株式会社
IT推進室長
真田 善和 氏
 
滝澤 信也 氏
全日本空輸株式会社
IT推進室 経営情報系担当
主席部員 専門課長
滝澤 信也 氏
 
田中 良基 氏
全日本空輸株式会社
IT推進室 経営情報系担当
田中 良基 氏

システムの構築

分析の高度化とユーザ数増大によって短期間で急増したシステム負荷

システム基盤は最新のハイエンドUNIXサーバである
  システム基盤は最新のハイエンドUNIXサーバである
HP superdome
「1999年にBrainが稼動を開始した頃は、業務毎の定型的な分析が多かったようです」と振り返るのは、このシステム構築に当初から関わってきた、全日空IT 推進室の田中氏だ。最初の頃は分析内容も比較的単純で、基本的なパターンが決まっていたのだという。

しかしその後、ユーザが行う分析内容はどんどん高度化する。経営戦略立案や業務プロセスの改善にデータを積極活用しようという動きが急速に広がっていったのだ。全日空IT推進室で専門課長を務める滝澤氏は「データ分析に対するニーズはBrain構築前からすでに高かったはず」という。「全日空ではユーザ自身の問題意識が高く、日々のプロセスをどう改善したらいいかを常に考えています。以前はそのためのデータを手に入れることができなかったのですが、Brainによってそれが簡単に入手できるようになった。もちろんIT 推進室もビジネスニーズに貢献するため、自らデータ分析を行い、その結果や分析方法の紹介などを行っていますが、これを積極的に活用していこうという動きが広がるのは、むしろ自然な流れだったといえるでしょう」

1999年12月にはデータ分析の高度化に対応するために、Brainに搭載するデータの拡張に着手。最初に搭載された運航情報、貨物情報、FFP情報に加え、国際線搭乗実績データウェアハウス、国内線搭乗実績データウェアハウス&データマート、経理(原価)データマートが追加された。これによってデータ量が急増。第1次本番稼動の頃は900GBの領域(ミラーリングを行っていたためディスク容量は約1.8TBを確保)で対応可能だったが、一気に4倍の容量が必要になった。これは国際・国内搭乗実績データウェアハウスが、搭乗時に登録されるトランザクション・データを生データの形で保存するものであり、膨大なレコード数を持っているからだ。

このデータ領域を確保するため、全日空はBrainの拡張に踏み切る。まず8CPUだったV2250をそれぞれ12CPUに拡張。さらに8CPUのV2250を1台追加し、3台構成の相互バックアップ型クラスタに移行した。ディスクに関しても、HPのハイエンド・ディスクアレイであるHP surestore e ディスクアレイ xp256を追加し、合計6TBを確保。第2次システムとして2000年4月に本番稼動を開始する。

図:全日空「Brain」のシステム拡張の推移
  図:全日空「Brain」のシステム拡張の推移
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この時のV2250のCPU増設は、増加が予想されたシステム負荷に対応するためのものだったが、システム負荷は当初の予想を超えて急増していく。より長いレンジで大容量データを使う分析が多くなり、ユーザ数も急増したからである。第1次本番稼動の頃のユーザ数は、データウェアハウスが約50名、データマートが約250名程度だった。それが2年後には、データウェアハウスが約300名、データマートが約900名へと増大している。このためシステム負荷も、急速な勢いで高まっていったのである。

さらに次のステップでは、国際線のデータ拡張も計画されていた。そこで全日空ではシステム構成を抜本的に見直し、新しいシステム基盤の構築に着手。サーバにHP superdomeを採用。ディスク装置にxp256などのハイエンド・ディスクアレイ、高速バックアップ装置に最新のHP surestoreテープライブラリ 20/700をそれぞれブロケード社のファイバチャネル・スイッチに接続した大規模なSAN(Storage Area Network)によるシステムを、2001年11月に稼動させるのである。

導入のポイント

新しい基盤としてHP superdomeを選択
ストレージ・システムもSANに移行

VクラスからHP superdomeへとサーバをアップグレードした最大の理由は「社内における分析の高度化は、よりリアリティーの高い結果を要求してくる。その結果を満たす為には処理能力、つまりCPUそのものの能力を拡張したかったから」と田中氏は説明する。その目的はバッチ処理の時間短縮だ。「オンライン処理の中でもデータウェアハウスへのアクセスはCPU負荷が大きいのですが、実際にはデータマートへのアクセスの方が多いので、昼間の負荷はそれほど大きくありません。むしろ負荷が大きいのは夜間バッチ。オンライン時間帯を拡張するためには、夜間バッチをいかにして短時間で完了させるかが、パフォーマンス上の最重要課題になっていたのです」

Brainではユーザがデータ分析を行いやすいように数多くのデータマートを用意しており、これらを作成するために夜間に膨大な数のバッチ処理が走る。バッチ処理のジョブ件数は一晩あたり1500〜2000件。さらに夜間にはデータ・バックアップも行う必要があり、これらの一連の処理に必要な時間は8時間に及んでいた。これ以上の時間を夜間バッチに割くことは、もはや困難な状況になっていたのだ。

それでは何故、バッチ処理の時間短縮にCPU能力の拡張が必要なのか。それはバッチ処理では、各ジョブが単一CPUで実行されるケースが多いからだ。すでに導入されていたV2250は最大16CPUまでサポートしているため、オンラインのようにマルチCPUの効果を最大限に享受できる処理では、CPU数を増やすことで対応できる。しかしバッチ処理の場合は、CPUそのものの能力を拡張した方が、大きな効果を期待できるのである。

VクラスからHP superdomeへの移行は2段階で進められた。まず、最初に行われたのはストレージ・システムの拡張である。これまでサーバにダイレクト接続されていたディスクを、SAN経由で接続する構成に変更。さらにxp256以外のディスクを、EMCからハイエンド・ディスクアレイにリプレースした。これによってディスク・アクセスのスピードと管理性を高めると共に、ディスク容量も27TB以上に拡張。新たに導入されたハイエンド・ディスクアレイはSAN経由で接続された他システムのデータも格納できるようになっているが、Brain用にも約20TBのエリアを確保している。

次に行われたのがサーバそのものの置き換えだ。HP superdomeのハード・パーティションの機能を利用し、2台のHP superdome上に合計7つのパーティションを作成。これまで3台のVクラス上で稼動していたシステムを6つのパーティションに移行した。残りの1パーティションはデータリカバリ/システム移行に利用されており、万一のシステムトラブルに迅速に対応できるようにしている。なおこの拡張に伴い、Webサーバ用のHP netserverの数も6台に増やされている。

HP superdomeへの移行が決定したのは2001年4月。HPのコンサルティング・チームが参加し、2001年6月から移行計画作成を開始した。7月までにはSAN対応やディスク拡張を終え、8〜10月にはアプリケーション移行テストや新しい運用方式の検討も実施。11月23日〜25日の連休期間で移行作業を行い、第3次システムとして本番稼動を開始している。移行決定から本番稼動までわずか半年余りという短期間のプロジェクトだったが、HPコンサルティングの支援のもと、スケジュール通りのプロジェクト遂行に成功したのである。


システムの効果

バッチ処理が2〜3倍に高速化
新国際線システムの構築も進行中

HP superdomeとHP surestore e ディスクアレイ xp256を中心としたシステム
  HP superdomeとHP surestore e ディスクアレイ xp256を中心としたシステム
HP superdomeとHP surestore e ディスクアレイ xp256を中心とした新システムへの移行は、パフォーマンス面で極めて大きな効果を上げている。第2次システムで8時間かかっていた夜間バッチが、現在では2〜3倍高速化されているというのだ。処理時間が20分から3分まで短縮されたジョブもあるという。「最先端技術を集約したHP superdomeは、期待以上の効果をもたらしてくれました」と滝澤氏。「HPは常に新しい技術によって、高性能なシステムを提案してくれる。これは大きな構想や戦略を実現する上で、非常に大きな助けになっています」

Brain の能力が飛躍的に向上したことで、新しいデータ活用システムの実現にも道が開かれた。全日空では2000年6月から“国際線ビジネスの再生”を掲げた経営戦略が動き出しており、これを支援するためのIT基盤として「新国際線実績システム」の構築が進められている。これが2002年4月に、Brain上で本番稼動する予定になっているのだ。この新システムは全日空の国際線実績はもちろんのこと、全世界の航空会社の運航状況が一目で分かり、従来以上に高度な分析が可能になるというもの。これによって新規参入すべき航路の決定等といった経営戦略の立案を迅速かつ的確に行えるようになるという。

分析可能なデータの増大と処理スピードの向上は、データ分析に対する社員のスキル向上にも大きな貢献を果たすはずだ。多様な分析を迅速に行えれば、短時間でより多くの試行錯誤の繰り返しを行えるからである。「これまでにも数多くのデータ分析が行われてきましたが、その中には成果を上げたものもあれば、失敗事例もあります」と滝澤氏。「しかし大切なことは継続的なデータ活用によって仮説の検証を繰り返していくことにあります。データ分析は必ずしも即効性のあるものではなく、地道に小さい効果を上げながら実績を積み重ねていくことが重要なのです」

データ分析を日常的な業務に組み込むことで、業務の戦略性はどんどん高まっていく。そしてそのスピードは、HP superdomeとHP surestore e ディスクアレイ xp256の導入によってさらに加速されつつあるのだ。

全日本空輸株式会社(All Nippon Airways Co.,Ltd.) 会社概要

所在地: 東京都大田区羽田空港3-5-10
代表取締役社長: 大橋 洋治
資本金: 862億3,979万円(2001年9月現在)
従業員数: 14,433名(2001年9月現在)
設立: 1952年(昭和27年)
事業内容: 航空機による国際/国内線旅客、国際/ 国内線貨物・郵便,ならびにそれらに関する付帯事業
URL: http://www.ana.co.jp/

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